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高校生は一度きり
現在大学4年生の私は #学生時代の心のこり というテーマで筆を進めている。
心のこりなのは高校生の頃だ。
もっと勉強をすればよかった、というありきたりなことも思いついたがそこまで心のこりになっていないので学問の面は割愛させていただく。
思い返すこと7年前の夏。
高校1年生の僕は野球のユニフォームを着てグラウンドに立っていた。
先輩の夏を終わらせた
中学から野球を始めた僕は中3で主将を経験し、中高一貫校だったこともありそのまま高校で野球を続けた。
キャッチャーという特殊なポジションとあまり多くない部員数だったことが重なり、高校1年の頃にスタメンを勝ち取った。
当時は「責任感」よりもスタメンで試合に出れることの「喜び」が勝っていた。
進学校でスポーツがあまり強くなかった僕の高校は「目指せ甲子園!」という高すぎる目標ではなく「○回戦突破!」という身の丈に合った目標を掲げていた。
ましてや毎年初戦負けだったので1勝することの重みすらあった。
1回戦を劇的勝利で飾り、2回戦はなんなくコールド勝ち。バッテリーとセカンドが高校1年生、その他全員高校3年生ということもあり、初戦は喉から心臓が出そうなほど緊張していた。しかし先輩の声援や劇的勝利によって程よく緊張がほぐれ3回戦へと駒を進めていた。
3回戦はシードを獲得している強豪校。
「負けたら高校3年生は引退」
「一緒に野球をすることがなくなる」
なんとしても勝ちたかった。実力的には劣るが熱量で負ける気がしなかった。
すると驚きの展開。
あまりバッティングに自信も実力もない僕が逆転タイムリーヒットを放った!
ベンチもスタンドも一丸となって盛り上がった。
「勝てるかもしれない」
と脳裏をよぎった。
しかしそれも束の間。あっという間に逆転され、勝利どころかゴールド負けの方が近いところまで来てしまった。
最終回、僕のエラーでこの試合は幕を閉じた。
悔しかった。悔しかった。
負けたことも、3年生と一緒に野球ができなくなることも悔しかった。
が、それよりもこの試合の前に最大限の練習をしなかった自分が悔しかった。
責任感を持たず、スタメンの喜びだけでここまできてしまい、技術やメンタル面の成長を中途半端なところで終わらせてしまっていた。
自分がスタメンで出場するということは、代わりに出場できていない先輩が存在し、その先輩の分まで頑張らなければいけなかった。
エラーで負けた時にはもう遅かった。
部活という青春。もう戻ってくることはないだろう。それが故にこの心のこりはいつまで経っても残り続ける…