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映画と館名入りのパンフレット!

 ここ最近、松竹の映画をチャンネル登録して「男はつらいよ」のシリーズをずっと観ている。半年ほど前にも全シリーズを観たのだが、また一作目から順番に五十作まで観るつもり。

 両親が映画好きだったせいか、幼い頃からたくさんの映画を観てきた。映画館で一番最初に観た映画は何だったのだろう? 「ドラえもん のび太の恐竜」とか「スニーカーブルース」だったかな。洋画は「ブッシュマン」か「レイダース 失われたアーク」かな? 「スターウォーズ ジェダイの復讐」は兄貴と観た記憶がある。まさかダースベイダーがルークの父親だなんて。SF物は映画館だとやはり迫力がある。オープニングの「遠い昔、遥か彼方の銀河系で……」で、スターウォーズの音楽が流れると「おぉっ!」と本当に胸が熱くなったものだ。

 父親と浅草で洋画の三本立てを観たこともあった。スパイ物と戦争物の「Uボート」とワニの「アリゲーター」だったかな。

 最初は親に連れられて観に行っていたのが、次第に友達や兄と行くようになり、友達とジャッキー・チェンの映画「プロジェクトA」新宿で「E.T」を観たり。やがて一人でも映画に行くようにもなった。高校の頃は学校をさぼって、朝から電車に乗って銀座まで「ポルターガイスト」や「スタンド・バイ・ミー」をなんかを観た。初めてのデートも映画館、デートと言えば銀座で映画を観て、ご飯を食べて……。みたいなイメージだったし。

 住んでいた街の駅前にも小さな映画館があった。あの頃の映画館では館内で普通にタバコを吸っている大人がいたものだ。そんなに大きなスクリーンでもなく、映画が始まってもたいして暗くもなかったと記憶している。駅前の映画館で特に覚えている作品は「機動戦士ガンダム」

 銀座の映画館は違った。家から電車で一時間くらいかかるのだけれど、銀座の映画館は高級感があった。チケットを買って広いロビーに入る。そこは、なんとなくいい匂いがした。僕は、まずその映画のパンフレットを買う。封切り直後に行くと館名入りのパンフレットが売っていた。日比谷映画、有楽座にみゆき座。パンフレットの表紙の下にその館の名前が印字されていたのだ。それが欲しくてなるべく封切り後すぐに観に行っていた。館名入りを手に入れると、いよいよ館内に入るのだが、縦長の取っ手が付いている、あの少し重い扉が良い。あの扉の向う側は別世界に行けるような高揚感があった。重い扉を開けると目の前に大きなスクリーンが現れる。シートが階段のように上の方まで広がっている。指定された番号の席に座ると、買ったばかりのパンフレットを眺める。するとほどなくして照明が暗くなり、まず今後、公開される映画の予告編が流れる。ただの予告編なのだが、大きなスクリーンと重厚感のあるスピーカーから流れる音で観ているだけでも楽しめる。少しすると照明が更に暗くなり、本編が始まる。やっぱり映画館は良い……。そういえばあの頃の映画って、チケットを買って中に入れば、同じ映画を何回観てても良かったよな。

「ローマの休日」「スティング」なんかはリバイバル上映で東銀座の東劇だったかな? で観た記憶がある。名作といわれる映画はいま観ても面白いし何度となく観た。特にポール・ニューマンやクリント・イーストウッドが好きだった。チャップリンの映画にハマったこともある。

 ここ最近は映画館で観るよりもインターネットで観ることの方が多くなったが、たまに「これは!」という作品は映画館で観ることにしている。

「男はつらいよ」のシリーズの話を書こうかと思ったのだが、話が逸れてしまった。その話はまた今度。

 心に余韻を残す映画を観た後は、エンドロールでそれに浸るのが好きだ。ミッキー・ロークの「エンゼルハート」は試写会で観たが余韻を残した作品だった。

 落ち着いたら、また映画に行こうかな。

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