Epiphone Viola Bassを……購入!
ご存知でしょうか……世の中には2種類ベースがあるんです。すなわち普通のベースと変なベース。そして、このEpiphone Viola Bass(エピフォン ヴィオラベース)は間違いなく後者です。
……すみません。「変」というのは形だけで、中身はしっかりしたベースなのでその点は誤解なきよう💦
購入動機
レビューの前に購入に至った動機を書いておきましょうか。私は現在はライブをしていないのですが、DTM歴だけは無駄に長くて、その過程で複数の楽器をよく使います。それで、久々にロックな曲を作ったところ、なぜだか急にベース熱が再燃してしまい、新年で財布の紐が緩んだこともあって、新しくこちらのベースを購入する運びとなったというわけです。
ちなみに、もともと家にあったベースは、昔「けいおん!」にハマってベースを始めた友人からもらったジャズベースのコピーモデルです。運よくアニメ終了後に友人の音楽熱が冷めてくれたおかげでこうして頂戴することができました。ありがとう、けいおん!
安い初心者用のベースですが、ベース耳ができていない私に音の良し悪しが分かるはずもなく、何の不満もなくベンベンと弾いておりました。ただ、もともと私はギターがメインであるうえ、普段スリー・ノート・パー・ストリングという指を目一杯広げた運指で弾いているため、ロングスケールのベースはやや弾きにくく、ギターから持ち替えるたびにベース用の運指に変えなければいけないのがちょっと面倒でした。あと、重い!! ギターがVox Bobcat V90という激軽なセミアコだったため、余計に重く感じてしまいましたね。来世はジャー・ウォブルみたいな大男に生まれ変わります……。
というわけで、ニューおベースに求めるスペックはこちら!
ショートスケール ※ギターからの持ち替えを考慮。
フルアコ or セミアコ ※軽い&ホロウボディのサウンドが好き。
ピックアップは二つ ※いろんな音出したい。メインはリア。
レトロかつ個性的な見た目 ※60年代がマイブーム。
予算は5万くらい ※金がない。
……そして、それを満たしたのがこのEpiphone Viola Bassだったというわけですな! ちょうどセールだったこともあり5万以下で購入できました。形はいわゆるヴァイオリンベースというやつなんですが、本家Hofner(ヘフナー)のものよりも一回り大きいです。そのため「ヴィオラ」ベースを名乗っているのでしょうね。まあ、最初にヴァイオリン型のベースを作ったのはGibsonなので(EB-1)そこら辺のプライドもあったのかもしれません……知りませんが。また、確かな情報ではないですが、Hofnerが完全なホロウボディなのに対して、Epiphoneのヴィオラベースはセミホロウらしいです。
さて、上記に挙げた条件はすべてクリアしているのですが、まだ一つだけ問題があります。世間一般ではヴァイオリンベースといえばポール・マッカートニーであり、ポール・マッカートニーといえばヴァイオリンベースなわけです。ただ私の場合、ビートルズはまあ好きだけど、本音を言えば60年代ならキンクスとかソニックスの方が好き……という感じなので、ビートルマニアと勘違いされた時の対策も考えておかねばなりません(でも実は、このベース買ってからポールのベースをめっちゃ聴くようになりました……解決!!)。
使用感
軽い! めちゃ軽い!! いやホント最高ですわ……。公式によると正確な重量は3.21kgらしいです。しかし、その軽さの代償としてガッツリとネック落ちします。まあ、こればかりはホロウボディの時点で避けられないことですから問題ではありません。支えろ!
ショートスケールは想像通りとても弾きやすいですね。私はベースでもギターと同じようにハンマリング・プリングを駆使して弾くので、ジャズベと比べたら指にかかる負担は雲泥の差です。あと、よくいわれるショートスケールとロングスケールのテンションの違いですが……正直私の鈍い感性ではよく分かりませんでした💦(すまぬ)
ブリッジは弦の張力で固定しているだけなので、弦を全交換する際はその都度オクターブチューニングをしなければなりません。また、聞いた話によると、ショートスケール用の弦では長さが足りないため、ミディアムスケール用のものを使った方がいいということでした。ちなみに、私はもともとジャズベに張ってあったロングスケール用のフラットワウンド弦(EBM82)を再利用してヴィオラベースに張ってみましたが、こちらに関しては大した問題もなく使用することができました(1弦のみ先端を切って短くする必要あり)。
唯一気になる点としては、ジャズベのボディと比べて厚みがあるうえに角張っているので、高い位置で長時間弾いていると右の上腕が若干痛くなってきますね……。まあ、ここは各々ベストなポジションで弾いてください。
サウンド
楽器屋のアンプで弾いた時にはあまり感じませんでしたが、ヘッドホンで聴いてみるとやはりエアー感があるような気がしますね。エアー感ってなんぞやって話ですが、つまりボディの中が空洞なので、その影響で音像が若干ぼわっとした感じになるんですよね。いや、ぼわっとしたって印象悪いな……中音域が出てるというか……立体感、立体感です! ここは結構好みが分かれるところだと思いますので、購入を検討している方は慎重に吟味していただければと思います。ただ「味」はあります!
また、Youtubeで聴き比べただけですが、本家ヘフナーのベースよりもいい意味で癖がないので、意外とオールマイティに使えるんじゃないか……と期待しています。さすがにメタルには合わない気がしますけど(ルックス的にも)、ロックンロール色が強いパンクなんかにも結構マッチするんじゃないかと思いますね。スラップはしない(できない)ので分からないですが、頑張ればこの世の中にできないことなんてないさ!
ヴァイオリンベースというと何となくトレブリーな音をイメージしがちですが、低音も普通にガッツリ出ますので安心してください。ただまあ、そもそも音色の高低なんて弦の種類やアンプのセッティングでいくらでも変わると思うので、そんなに神経質になる必要もないかもしれませんね。個人的には、見た目と弾きやすさ、それに前述のエアー感(便利な言葉だ……)が重要な要素ではないかと思っています。
聴き比べ
さて、せっかくなので録音した音を聴いてみましょう! くどいようですが、ギターメインなうえにそもそもあんまりうまくないので、テクニック的なところは目をつぶってください……。すべて親指&人差し指弾きです。アンプシミュレーターとしてLine 6のHelix Nativeを使っています。モデルはAmpeg SVT-4 PRO。厳密な比較ではないため、各ピックアップの雰囲気だけ感じていただければ……。なお、マスタートーンはすべて100%にしてあります。
最初のトラックは元々付いていたラウンドワウンド弦(45-100?)でのプレイ。フロント→リア→ミックスの順です。次のトラックはジャズベから引き剥がしたフラットワウンド弦(50-105)。なお、アドリブで適当に弾いただけなので同じフレーズは弾けませんでした🙇
……うん、全然違いますね! そもそもゲージから違いますから! 先ほども言いましたが、サウンドは弦やアンプでいくらでも変化するので、純粋にギターの音の特徴だけをつかむのは意外と難しいことなのではないかと思います。やはり楽器は見た目で選べということですね(無責任)。
まとめ
買った直後の高揚感で真っ当な評価はできませんが、今のところ結構気に入っています! フラットワウンドにしたら理想の音にだいぶ近づきましたね(ゲージは細いのに替えてもいいかも……)。せっかくなのでこれから使い込んでいきたいと思います。正直ジャズベの方がシャープで無駄のない音のような気がしますが、ずっと弾いているとヴィオラベースのこのモコっとした感じが癖になってくるんですよね。少なくとも個性という点では優っているのでは……? やはり自分だけのサウンドを求めている方におすすめしたいですね。とりあえずこの見た目に惹かれた人は買ってください。究極的にはもうそれだけです! 未来のポールは君だ!!(台無し)
おまけ
Lihappiness名義でアルバムなどを配信しています。一応断っておきますと、ニューウェーブやインダストリアル系が多いのでロック色はあんまりないです……!