ちょっと待って!いきなり「青春18きっぷ」の旅を始めても大丈夫!?
今季(2024冬)も少しルールは変わってしまいましたが「青春18きっぷ」が販売されています。全国のJR路線が乗り放題となるきっぷで、興味を持った方もいらっしゃるかと思います。
でもいきなり初めても大丈夫でしょうか?気を付けるポイントを紹介したいと思います。
元を取るには3日間用で641km以上の乗車が必要
JRの運賃と言っても実は各社、地域、路線で異なっていたりしますが、細かい話は置いておいて、最も分かりやすい本州幹線で考えます。
(換算キロがどうのこうの…など知っている方はそっとしておいてください)
JRの運賃と言うのは距離に応じて決まっており、下記「本州3社内の幹線の普通運賃表」によると、「青春18きっぷ」3日間の料金である10,000円を超えるには641km以上の移動が必要です。
この641kmというのがパッとしないので例に挙げてみますと下記が目安となります。
3日間でこのくらい移動すれば元は取れるのですがどうでしょう?結構な移動距離があると思いませんでしょうか。
大阪からなら九州にまで到達していますし、東京からならもう北海道が目と鼻の先です。
最初はちょっと楽しいかもしれませんが、特急にも乗れないのでだんだんと疲れてくるかもしれません。そして疲れは苦痛に…。
そうなってしまえば楽しい旅が台無しです。そしてそうならないために「青春18きっぷ」の旅を始める前に下記の提案をします。
普通のきっぷで大阪=東京間チャレンジ
このブログ、関西中心の情報発信としていますので分かりやすい大阪を起点とさせていただきますが、まず試していただきたいのが大阪=東京間の東海道本線の乗車です。
またポイントとしては、この区間のきっぷを「青春18きっぷ」ではなく普通のきっぷの購入することです。理由は3つあります。
まずは意外と知られていないことですが、例外を除いて片道101km以上のきっぷは距離に応じて有効期間が決まっています。そして経路を戻らない限り途中下車してもOKで、この区間の場合は4日間有効です。
そして料金もこの区間であれば「青春18きっぷ」3日間用よりも1,090円安くなっています。
最後に特急の話。青春18きっぷと違い、こちらは別途特急券を購入すれば特急にも乗車可能です。また特例により細則はあるものの、新幹線にも乗車することさえ可能です。
まずはこの区間に挑戦してみてください。休憩もそこそこに乗り通すと約10時間前後で制覇可能です。
列車の本数も多く、沿線には大きな都市も多いので何かあってもそれほど困らないと思います。
また、特急にも乗車できますので、途中で飽きてもスピードを上げて帰宅をすることも可能です。
この旅で難しいようなら「青春18きっぷ」の旅はあまりお勧めできないでしょう。
ちなみに私はこの区間を何度かやったことがあります。その時の様子は下記にまとめていますので是非参考に!
ついでに中央本線経由版も張っておきます!
「大回り乗車」という選択肢も
これまで説明してきたように、長距離、長時間の列車旅を体験してみるのが重要でして、別の方法として「大回り乗車」を提案します。
これは何かというと、東京や大阪、福岡と言った大きな都市に適用される「大都市近郊区間内のみをご利用になる場合の特例」を利用した乗車方法でして、
と言うことです。
簡単な例を挙げますと、大阪環状線に乗車して、大阪から京橋までを時計回りに乗車しても、反時計回りに乗車しても、最短経路となる時計回りでの運賃が適用されます。
例として環状運転している大阪環状線を上げましたが、その特例の範囲と言うのはかなり広大です。特に大阪や東京は顕著でして、広い目で見れば同じように環状運転をしているようにとらえられる範囲や選択肢が多くあります。
詳しくは下記のJRおでかけネットのページでご確認ください。
また言葉で説明しても中々わからないかと思いますので、実際に私が挑戦してみた大回り乗車を紹介します。
こちらJR難波駅からJR大阪駅まで、本来であれば30分弱かつ240円(※当時は200円)の最短ルートを、遠回りの上新幹線まで利用して約5時間かけた旅でした。
一点注意事項です。
この乗車方法は、「青春18きっぷ」の旅とは異なり、途中下車はルール上できません。途中下車しますと、そこまでの追加料金が加算して支払いが必要となります。
また、重複する経路を通ってはいけないルールもありますのでご注意ください。
まとめ
「青春18きっぷ」の旅は思ったよりも疲れますし、大変です。
まずは簡単な所から挑戦していただいてから、本格的に旅をするのが良いかと思います。
ですが、やってみるとそこには普段見ることのない車窓風景が見れたり、途中途中の駅で下車して美味しいものを食べたり、観光したりするのは楽しいものです。
人生で一度くらいはやってみた方がいいかもしれませんね!