はんなりバトル2

珍しく前回の続きを宣言通り
1を読んでない方はそちらからどうぞ

のらりくらりと駅外で◎福寺はあちらでーす
と案内していればいいだけのはずが
思いの外ハキハキ声を出し、厄介な客も
スパッと流す(1参照)のが災いして
楽なポジションから地獄の駅ホームに配置された僕

話が違うしそういったポジションは常に警備会社へ
在籍している人や社員の仕事。行楽臨時の僕が
そんな所に入るのは聞いていないと断ったら
日当2000円プラス言われてあっさり入る僕。1日で16000はでかい。

しかし安請け合いだったとすぐ後悔する事になる。
1でも書いたけどこの駅、とっっっっても狭く長い。
3人並んだら黄色の点字ブロックこえる。
その上出入口が1つでホーム手前で止まられると
階段が溢れかえり大事故に繋がる。それをホームの
先へ先へと進んでもらいパンパンの駅を整理
何とか誤魔化す。声を張り上げないといけない。
素直に動かない人にも何とか動いてもらわないといけない。
朝からホームだった人は声だしすぎて夕方には木下優樹菜みたいな声になっていた。

それでも奥へお願いしますー立ち止まらずお進み下さーいと張り切った。
来年も絶対来てほしいと言われるぐらいこなした。

そんな時一組の家族とトラブルをおこす。
婆、爺、娘、その旦那、子供で行楽にきていたようで
奥へ誘導した後子供と祖母がトイレ行きたい!
と喚きだし、駅員がパンパンのホームを先導し
祖父を残してトイレにむかった。

1人残った祖父が突然豹変し
反対のホームへ響くほどの大声で
奥へ奥へやかましい!!!!!
貴様何様のつもりだ!!!!!!!

と、僕の真横で怒鳴り散らかした。周りがしーんとなる。
こういう時の鉄則は『相手にしない』そのまんま
奥へお願いしまーす奥へお進みくださーいとスルー

何とかホームが埋まり、電車が来るのを待つだけ
爺の家族も戻り、先程の怒号が嘘の様に談笑している。

おもんないなこれ。

場が落ちついてフツフツと僕の怒りが込み上げてきた。
後から怒りがわいてくるタイプである。
このまま気持ちよく帰すんか…?
あたしゃ許さないよ!!僕に朝香光代が降臨し

その家族団欒の前へ進み
先程は申し訳ありませんでしたぁ(ねっとり)
とジャブをかます。当然他の家族は『??』である

『こちらの方がお一人なられた際に
反対のホームの人が皆こっち見るぐらいの怒鳴り声で
奥へ奥へやかましいんじゃ貴様何様のつもりだと叫ばはって
誘導対応中で何も反応できませんでしたので
今こさせてもろたんですぅー(ねっとり)』

婆、娘が『お父さん!?』『もう恥ずかしいっっ』と矛先をむけ
しどろもどろになる爺、爺だけに見える位置から
ハンッと鼻で笑ってから追い討ち

『皆さんに怒ってる姿見せたくなかったんやと思いますぅ〜
素敵なお父様でぇほぉぉんっっっまに羨ましいですぅ〜(ねっとり)』
『ほな お気をつけて仲良くお帰りくださいー失礼しますぅ』

少し離れ、叱責される爺を見てにこにこしてた。
大阪から来たんだろう、京都〜大阪間の移動を
ぜひ居心地悪く過ごしてくれよな!

京都こわぁ…という声が聞こえたけど
僕兵庫県民やしあいつらはもっと厭味で、こんなの
可愛いもんだと思う。

何故こんなの書いたかと言うと
僕はこんな感じでやり返す事ができるけど
大抵の警備の方はできないし、しない。
でも行楽地に限らず、祭りや駅、その他施設で
立場の弱い警備にだけ言いたい放題言う輩がいる
完全に舐めきった顔で『警備のくせに』と平気で言う。
夏場水を飲んだだけで『警備が水飲んでいた』とクレームを入れてくる奴までいる。
どんだけ下にみてるんだと。

警備業法で簡単に言えば『何の権限もないよ』と
定められていてお願い以上の事はできず
それでも様々な場面で必要で配置され、直接罵声を浴びている。
夏場でも制服は長袖と決められいて地獄のような環境で声を出している。

これを読んで下さった方は、あの人ら
思っている以上に苦労してるって知ってもらい
これからの季節、海、レジャー、祭り花火
色んな場面でいわゆる『臨時警備』の方を見ると思います。
混み合い、暑くてイラつくのもわかります。
でも少し優しい目で見てあげて下さい!



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