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次世代への扉(乃木坂46)
この門をくぐるものはすべての高望みを捨てよ
トップの画面と引用文は「扉」という意味以外、本文とはあまりカンケーない気がします。
乃木坂29thシングルについては賛否両論があるようです。この曲を聞いてワシはセンターを強力プッシュする「センター至上主義」な空気を感じて、「それって欅坂っぽいな」と思いました。(新センター五期生の中西アルノの見た目も雰囲気も平手友梨奈っぽい)まあそれは個人の感想だし、実際にこれからどうなるかはわかりませんが、運営側の「10年経ってみんなが持つ乃木坂というイメージを変えてやろう」という意図だけはひしひしと感じましたね。メンバーも五期生がいきなりセンターということよりも、その路線変更に対して戸惑っているんじゃないかな。まあ1、2期生がほぼほぼ卒業したこのタイミングじゃないと乃木坂の根幹に関わる大幅な路線変更は難しかっただろうし。
今回の路線変更はどんなモノだと考えたかといえば、これまでの乃木坂センターは「乃木坂46のセンター○○」というイメージだったのが、今回は「センター○○と乃木坂46」と主従が入れ替わった印象で、これまでのような様々な個性を持つメンバーがセンターとしてそれぞれの場面でそれぞれの魅力を発揮させてたのから、強烈な個性を持つ一人の人物を中心にグループがそれに従うというイメージに変わる(変わった)と感じたわけで、その感覚に対してワシは「ちょっと違う」と思ったっていうのが正直な意見ですね。
いわゆる「お嬢様」とか「清楚」とか「儚げ」という漠然としたイメージではなく、グループ全体とセンターの関係性という意味で変わったな(変えてきたな)という印象です。様々な個性をそのまま受け入れて、柔軟にいろいろな姿を見せてきたグループが、グループであることの前に一人の個性を全面的に押し出して来たことで、これまでの乃木坂の良さであったグループの和を乱さない限りどんな個性でも受け入れるという「乃木坂魂」が消えてしまうとすれば非常に残念です。
昨年末の卒業に際して生田絵梨花を中心とした組み立てられた「最後のTight Hug」のフォーメーションでは、29thシングルと同じようなグループ全員で生田絵梨花(センター)を称えるというか支えるというか付き従うという印象だったけど、あれは卒業祝いの特別だし、歌の内容が旅立つ花嫁を送るっていう内容だから、あれはああなるね。それにグループに対する彼女の貢献度を考えるとあれでオーケー。そんな彼女もメンバー皆が畏怖したその実力の片鱗を時折見せることがあるものの、それを全面に押し出すことなく卒業していった。そういう意味では(やろうと思えば出来ただろうに)「生田絵梨花の乃木坂46」にはならず「乃木坂46の生田絵梨花」を最後まで貫いたのは彼女が自分たちが作り上げてきたグループとの関係性を分かってからだと思う。
これまでの乃木坂では(最近は特に)センターといえどもフォーメーションで後ろに下がったりするし、歌も他のメンバーよりも歌う機会が多いものの、全体としてはこれまで通りメンバーがパートごとに歌うという形式を踏襲してきた。(ソロ曲は違うけど)ワシはそれが嫌いだったけど(ハーモニー大好き爺なので)、いろいろな曲を聞いているうちに、それが乃木坂に限らず最近のアイドルソングの大きな特徴であったのが、今回の五期生センターの影響でそれがなくなると、それと同時にこれまでの乃木坂ではなくなる気もするな。
まあそんなわけで、この選択が正解だったのか間違ってたのかは歳月が過ぎてみなければ分からない。だからいま時点で成功だの失敗だの言っても仕方がない。ただ運営側として「10周年を迎えて結成時のように、いま再び新たに乃木坂を作り上げよう」という意思を持った今回の新曲だったことはしっかりと覚えていよう。これまでの乃木坂はあの10年前に偶然集まったメンバーたちの個性が基礎となり作り上げられてきたもので(ここらへんの今の乃木坂を作ったものということに対しては「心理的安全性」というキーワードで語れないかと思っているんだが、なかなかまとまらない)、それから多くのメンバーが去り、代わりに新しいメンバーが参加したことで、あの頃の”あの”乃木坂ではないことは確か。そんなわけで、未来の乃木坂を作り上げるため様々な試行錯誤が暫く続き、ファンの皆さんもやきもきするんだろうね。
などと書いてみたものの、ファンのみならずメンバーにもやはり改革派と保守派はいると思われ、そんな場合どうするか?その答えの一つが「アンダーの独り立ち」かもしれん。独り立ちといっても別グループになるんじゃなくて、いまの漠然とした「選抜に選ばれなかったアンダー」という上下関係ではなく、選抜の対抗軸としてのアンダーをもっと明確に打ち出して対等なグループとして活動をしてゆくべきじゃないか。呼び名もアンダーではなくアゲインストとかインディペンデントとかフリーダムとかにでもして、「選抜は新たな路線に踏み出したけど、我々はこれまで乃木坂が培ってきた伝統を継承する」とかなんとか宣言して、もうこれまで以上に頑張ったりする。その結果、同じグループ内で本家乃木坂と元祖乃木坂などに分かれての(いい意味での)争いが勃発すれば話題性抜群だし、両軍で切磋琢磨することでライブやパフォーマンスのクオリティは上がるだろうし、ファンの気持ちもいよいよ盛り上がってくるんじゃないか。もちろん両軍間で何かと理由をつけたメンバー移動もあり。それも話題になるしな。(実にプロレス的だけど、これってAKBグループのやり方と同じかな?しらんけど)
一方、そのスキを狙って櫻坂やら日向坂やら他のアイドルグループやらが着々とファンを増やし活動を活発化させ、乃木坂の牙城に迫ってくるはず。(そんなグループが現れそうになかったら、今度は「乃木坂46の公式ライバル」として別のオーディションをやったりしてね)乃木坂としてはそれを対抗するために、これまで競い合ってた本家と元祖がガッチリと手を結び、追ってくるグループを一丸となって向かい撃つという展開になれば、これはもう少年ジャンプの世界そのまま「友情、努力、勝利」でファンも世間も盛り上がることは間違いない。自分で書いてて興奮してきた(ちょっとウソ)。
ま、そんな妄想を書き連ねましたが、乃木坂全体を応援するワシとしては、今後グループがどうなるかを静かに暖かく見守ってゆきたいと思っとります。
最後にほぼ関係ない印象だけのはなしですが、冬季オリンピックの女子カーリングチームを見ていると、なぜか乃木坂を思い出しました。チームの雰囲気に乃木坂感があるよ。
もひとつ、今日やっと生田絵梨花のMTV Unpluggedを見た。選曲や一緒に歌ったメンバーの選択など、色々考えることがあったので、近いうちにこれについても勝手な妄想を書きたいなとかなんとか思ってます。
で、番組タイトルをよく見るとMTV Unplugged: Erika IkutaじゃなくてNogizaka46なんだね。メンバーが参加しているとはいえ、Erika Ikutaでも良かった内容だったのに。そこらへんに生ちゃんの心意気を感じますわ。
相変わらず思いつきの文言をずらずら並べてきたから3000字を超えるくせによくわからん文章になって申し訳ない。これが酒飲みながらでも喋っていたならば、もっとよく分かる(気がする)内容になってるはずなので、そこんとこ一つよろしくお願いします。どっとはらい。