[完全ガイド] 日本から海外に荷物を送る方法や税関で引っかからないコツなど(EMS, 国際小包比較)
海外に留学や赴任、移住で来ている方にとって日本食や思い出の品、またスーツケースに入りきらなかったものなど、そのようなものを日本から送ってもらうことがあるだろう。ということで今回は、イギリスで大学生をしている私宛に、実際に母が利用したEMSと国際小包について、方法や値段を紹介し比較する。私の場合は日本からイギリスなので、イギリス寄りの記事になるものの、その他の国でも同じ手順で可能。
急ぎの方向け
日本郵便のサービスである(取扱国はこちら)、EMS、 国際小包どちらを使う場合でも、まずは国際郵便マイページサービスにアクセスし、新規会員登録をする必要がある。郵便局にて実際にもらった資料を、記事の最後に貼ってあるのでそちらも参考に。以下で手順を説明する。
住所の書き方
まずはこちらから国際郵便マイページサービスへアクセスし、指示通りに会員登録を行う。その後ログインすると、早速送り主、送り先情報などを入力していく画面になるので進めていく。
住所は日本とは逆の書き方をするため、以下のように番地から書き始め、都道府県は選択し、郵便番号も別枠で入力する。
⚠️サイトの性質上、一行で書ける文字数制限があるので、改行しながら書き進める。
お届け先についても、届け先氏名を入力し、国を選択、その後同じように入力する。州名については州がなければ、イギリスならスコットランドなのか、ウェールズなのかなどを入力。
送り先情報入力後に、以下の画面が表示されるので、発送種別をEMS (物品)または国際小包にし、内容品種別は贈物でOK。国際小包の場合は、航空便か船便かを選択するが、船便を選んではいけない。とんでもない時間がかかるので、航空便を選ぶのがおすすめ。
その後下に進み以下の画面で内容物を入力するのだが、ここが重要だ。
内容物入力
①内容物を記載
まず各内容物の詳細を全て正直に記入する必要はない。もちろん爆発物を密かに入れたりできるというわけでなく、送り先国の規制に引っかからないものであれば、適当に記入することが大事である。例えば、仮に新品の衣類を送る際でも、「T-shirt」と書くよりも、「Used T-shirt」と書いたり、4000円するものでも、300円などと書くことが大事である。
郵便局のサイトによると、合計金額が20万円以下の場合は特別な申請なしに税関をクリアできると記載されているのだが、大袈裟なぐらい値段を下げて記載するのがおすすめ。
以下が、実際に入力した情報を元に作成された送り状で、衣類やスリッパなどは新品でも全てUsed で記載してある。
また重量についても、明らかに重さがあるもの(液体類や重いもののみの記載でOK。以下の例だとSoy Sauceが500gとなっている)のみの記入でOKで、基本的に赤く強調されている必須の箇所と名称のみで平気。どのみち郵便局で総重量が測られるのだ。
原産国も、たとえ Made in China の記載があっても日本のままで、HSコードも未記入でOK。
②内容物の名称は全て英語で書く
上記で入力する全ての内容物は、のちに伝票として印刷され荷物に貼られる。その伝票を見るのは日本の職員のみでなく、送り先国での税関職員が見るので、全ての内容物ひとつひとつを英語で記入(各品の英訳集はこちらかこちらを参照)。
日本語で記入すると、「なんだこの中国語は」と思われ実際に開けて中身を確認されるのがオチである。また、値段は誤魔化してもいいのだが、品目名は詳細に書く必要がある。「衣類」ではなく「ジーンズ」「靴下」などのように。とはいえ、今回母に送ってもらった「本つゆ」など英訳がなかったり、日本特有のものについては、臨機応変に似た商品名 (今回はSoy Sauce) を書くなどの柔軟さが必要である。
⚠️上記の英訳集は、送れる物リストではないので注意。
③注意点・ポイント
注意点として、禁止されているものを入れたり、禁止されていなくてもリチウムイ電池などが使用されている疑いがあるものが入っている箱は、税関にて開封され、無情にも横暴な額の手数料を取られる可能性がある。電子機器やぬいぐるみなどが巷では危険視されており、中に内蔵されていれば送れると郵便局サイトに記載があるが、実際にヘッドホンなどが原因で税関に止められた例もある。
送れるのか心配なものは、税関に問い合わせて確認するのがベスト。
また、最初に紙などに、内容物全ての英訳名称・価格・個数をまとめて書いておくと、実際に入力する際にスムーズである。
もし選択できるとしても、船便は選んではいけない。途方に暮れる時間がかかる。
包装に関してだが、箱の一番上にタオルなどの濡れても困らないものを入れたり、適度にジップロックに入れたりすることがおすすめ。稀に、誰かの荷物が寮のエントランスの外に放置されており雨に濡れることがあるため。
全ての内容物の入力が終わると、以下の画面になるので、発送予定日を選択し、最下部は無償を選択。
最後に内容確認を行いその後、ゆうプリタッチ用の二次元コードの送信先を確認し(ログイン時のメールアドレス)メール送信を選択する。送られてきた二次元コードを郵便局にて使用すると伝票が印刷されて完了となる。
重量制限
国によって制限があるものの、おおむね合計30kg まで送ることができる。EMSについてはこちらを。
国際小包はこちら。
料金と日数
料金については、こちらに書いてある通り、地域・重さごとに変わってくる。例として、第3地帯(イギリスなど)をあげると、EMSが1キロで4,400円、国際小包が1キロで3,850円となっている。総重量が700gまでの場合は、EMSを使用する方が安いことがわかる。
こちらにて、日数と値段を確認することができるのだが、例として1kgを東京からイギリスに送る場合の結果が以下の通り。
国際小包は安いものの、日数がかかることがわかる。
実際に双方を利用した感想として、上記は大まかに正しい。
EMSは日本から送って3、4日で届いた。私の住んでいるイギリスの端っこのど田舎ですらこんなに早く届いたのだ。対して国際小包は、クリスマスの時期とストームが被った影響もあってか、届くまで約2週間かかった。
以下で説明の通り、双方共イギリス着から配達までの時間に大差はなく、配達日数の大差は、日本からイギリスに着くまでに時間がかかった国際小包によるものであった。
以上のことより、料金の差額をどう捉えるかによるものの、速さを重視する場合はEMS、時間はかかっても安い方がよければ国際小包を利用すると良いだろう。
追跡サービスについて
双方共追跡サービスがあり、追跡番号にて荷物の状況を確認することができる。以下に実際に国際小包を利用した際の追跡状況の画面を貼る。
取扱局(近所の郵便局)にて引き受けされ、国際郵便局を経てイギリスへと送られる。見て分かる通り、東京からイギリスに着くまでに10日もかかっている。
イギリスに到着したのが、12月19日でありそこから関税を通し各地域に配送されるのだが、日本の郵便局の追跡サイトだと、現地についてからの情報(とりわけ配送業者荷受け渡ってからの情報)は更新されず、永遠と保管の表示になってしまう。
そのため、現地に着いたら現地の追跡サイトで確認する必要がある。イギリスの場合は、Parcelforceというサイトにて追跡番号を入力するとさらに詳細な情報まで確認できる。
そしてついに届いた。海外で見る「郵便局」の文字の安心感ときたら、感動するレベルである。こちらの記事や下記のサイトも参考にぜひ海外にいる家族や友人へ荷物を送ってあげましょう。
便利なサイト一覧
「郵便局の海外発送初心者ガイド」はこちら
「EMS 料金表」はこちら
「国際小包 料金表」はこちら
「日数・料金計算」はこちら
郵便局にてもらった用紙。同じものをもらうとスムーズにできる。