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深夜の図書館で10時間勉強する海外大学生の1日

今日は朝早く起きてジムに行きさっさと図書館で課題を進めようと意気込んでいたが、二度寝をした挙句、呑気にジムに行ったので、なんだかんだ図書館に着いたのは夕方の5時頃だった。長期戦になることを覚悟していた我々(私と、同じく日本人の彼女)は、まず先に寮の近くのコンビニ(みたいなところ)でお菓子を調達してから、日が沈んだ空を背景に、人数が減っていく図書館に足を運んだ。

図書館にはこれからこの夜を共にするであろう夜行性の人間と、日中の残留的な生徒たちがいたが、構わず我々は飲食可能スペースを陣取り、早々にパソコンを開いた。何からするべきか見当もつかなかったので、ひとまずさっき買ったお菓子を開けた。お菓子が減るスピードとタイピングのスピードは残念ながら相関せず、一向にお菓子が減るばかりだった気がする。

6時過ぎにはお互いに集中モードに入り、そのまま9時半頃まで3時間半ほどタイピング→リサーチ→引用作成→タイピング→リサーチの繰り返しだった。その後、だんだん集中力と体を駆け巡る糖分が切れてきて、座りっぱなしの体の循環を改善するために立ち上がったりストレッチをした。

すると突然、あったのかも気づかなかった館内のスピーカーから「nnuvnwrwppptihpjcrf」という解読不能な音声が流れ、かろうじて聞き取れた "Move to level D" を最後にアナウンスは終了した。ところどころの文脈からLevel D以外のlevel (階)は閉まるからlevel Dに移動しやがれということだ。突然のアナウンスにその場にいた皆が驚いた様子だった。
その後、おそらく現地民のアジア人が近づいてきて、我々に「今の聞き取れた?」と聞いてきた。恐らくこうだろうと説明したのち、大学のホームページで図書館のページを見つけ、開館スケジュールが書いてあったのでそれも見せた。しかしそこにいた誰も、自分たちが今何階にいるのかわかっておらず、ここがLevel Dなのかなんなのか分からなかった。そもそもLevel D とかLevel E とかいう表現にしているのが問題なのだ。そして、ここが何階なのか確認しに行ったアジアンを横目にする隙もなく、ここぞとばかりに、細身の男がどことなく現れ、突然こんなことを言ってきた。
「アナタタチニホンジンデスカ」
この見た目から出てくる最も予想不可能な音で、突然の日本語の質問に反射的に「ハイ」と答えた。その後、彼女が英語でなぜ日本語がわかるのか聞くと、彼から「クルマガスキナノデ」とカタカナで表現するには流暢すぎる日本語が返ってきた。そして私が英語で「日本の車好きなの?」と聞くと、やはり流暢な日本語で「ソレダケジャアリマセンケド、ハイ」と帰ってきたのだ。やたら日本語を知っている人たちはいままでにもいたが、彼はなかなか香ばしい。色々と驚く暇もなく、先ほどのアジアンが「ここはLevel Eだよ」という回答と共に足早に戻ってきた。そのアジアンの友達も混ざってきて、一瞬団らんでもしているのかと思わせる光景だった。どうやら冬休みの影響で閉まるらしいという結論を根元に、「何学部か」とか「寮はどこだ」とかいう会話が繰り広げられた。
そんな小さなアジアの団らんをよそに、あの日本語を喋るガイはいつの間にか消えていた。不思議すぎる夜の図書館。果たして彼は現実だったのか。
アジアンとその友達もそのうち消えていき、皆足早に身支度をしに各席に戻って行った。我々もお菓子とパソコン類を片付け、開いているLevel Dに向かった(これを書いている今ちょうどここに移動してきたところで現在時刻:22時15分)。


現在時刻:0時5分
少し課題を進めてまたnoteに戻ってきた。お互いに今日中、というかこの夜中に終わらせたい気持ちを持ちつつも、なかなか厳しい。自販機でお菓子を買ってしまった。ポリポリしているうちに、日付が変わった。

現在の図書館の様子
みんな意識が朦朧としている。

やはり、昨日の授業を最後に一学期が終わりもう冬休みであるから、今図書館にいる人間は確実に次の月曜に提出期限を控えている連中だろう。我々もそう。

noteに逃げてきたその横からこちらを覗いてくる課題(ファイル名: あほあほ)

ちなみに、日本の大学での規制がどんな感じかわからないが、イギリスの大学では、課題提出の際にAIを使っていませんという同意書のようなものを一緒に添付する仕組みになっている。これはもちろん、課題そのものをAIによって書かせることが禁止されているのであって、AIに助けてもらうこと自体なんの問題もないのだ。ということで私も彼女もChat GPT (通称Chat君)にしばしお世話になっているし、そもそもAIにやらせた方が効率的な場合もある(もちろん校正は必須。Chat君はたまに単純な計算ですら間違うし正確に文字数も数えられない)。

彼女がChat君を酷使する様子

過去には、会計学の意味不明な問題を解かせた時にこれまでの疲労と加算して出血し、過労死寸前にまでなってしまったことがある。

AIも混乱するほどの計算とは


現在時刻:1時41分
また1時間半ほど課題に戻っていた。厳しい戦いだったが、ようやく終わりが見えてきた。ついに、RecommendationとExecutive Summary(レポートの最後に書くやつ)を書き終えたのだ。あとは見直しと目次作成をするのみ。一睡もしていないが眠くもなんともない(昼過ぎまで寝ていたから)。お腹は空いた。彼女も同じく終わりに差し掛かっているので、今日のところは一旦終わり。さすがに今から夜ご飯(?)を自炊する気力は湧かないので、深夜でもやっている最強のお店からデリバリーをしようか考えているところである。課題と並行作業だった今回のnoteであったが、気付けばまあまあな文字数になってしまった。


現在時刻:3時
今寮に帰ってきた。なんだかんだ結局最後まで終わらせてしまった。今回の課題は、文字数的に厳しい戦いだった。2000単語なのだが、指定されたことを書くには少なすぎるのだ。なんとか収まった。眠くはないがお腹が空いた。疲れた。

図書館に本で作ったクリスマスツリーがあった


深夜でもやっている最強のお店がまさかの一時的に閉店していたため、別のお店からデリバリーすることに。

全く関係ないけど、金曜のレクチャールームからの景色
先日のストームで長寿の木たちがなぎ倒された様子



頼んだのはSeafood PizzaとChicken Peri Peri Kebab

ということで、課題提出直前の海外大学生の日常だった(タイトルよりも少し逸脱した)。なんだかんだ、課題に追われている時の方がすることがあるため、日常がしばし充実する傾向にある気がする。

ここまで読んでいただきありがとうございました(長くてごめんなさい)。3000文字近くになってしまった。

課題期限が遠い平凡な日々は以下の記事を。 

今回の前の課題時の様子はこちら。

- 彼女(同じく日本人)によるコメント
「今はヨーグルト食べてます。おいしいです。疲れた。メリークリスマス」

メリークリスマスはちょっと早いかな


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