天皇陛下に今お願いしたいこと

ふだんは皇室行事とか関心のない不心得者のくせに、昨年の即位一連の儀式、とりわけ即位礼正殿の儀は思わず見入ってしまった。天皇制も特別意識してなかったが、映像を見ていたら『この衣装がこれほど合うお方って相当なもんだぞ』とそのとき気づいた。

コロナの今こそ、陛下の祈りを世界に
コロナ感染者は全世界で300万人を超えた。死者は21万人、国内でも400人を超えそうだ。
感染終息が見えない日々の中、産経新聞【風を読む】で、論説副委員長の佐々木類さんはこう書いている。

天皇陛下のお言葉を聞きたい
(前略)天皇陛下は国民の知るご動静以外にも数多く、宮中祭祀で日本と国民の安寧や豊穣を祈られている。・・・そのご存在に思いを致すとき、国民統合の象徴でいらっしゃる陛下のお言葉が、直接国民の元に届かぬものかと願わずにはいられないのである。今回もビデオメッセージで国民に語りかけることで、国民は心を合わせ、国難に立ち向かう意を強くするのではないかと思うからである。(後略)

ジャーナリスト 櫻井よしこさんは『コラム「国民に知ってほしい陛下の祈り」』でこう記す。 

多くの日本人は天皇陛下が折りに触れ、国民のために祈って下さっていることや皇室の最重要の役割が国家、国民の安寧を願う祭祀であることを意識さえしていない。知りもしない。(中略)
「一般参賀や地方訪問でのお手振り」などが皇族の仕事だと考えがちだが、実際は全く異なる。もっと重要な、国民の幸せのための祈りは皇室の私的行事と位置づけられ、殆んど報じられない。しかし、国民に伝えられない祈りこそ、皇室が常に最重要視し、自らの存在意義としてきた重要な活動なのである。

重要な祈りだから秘儀なんだろうとは思うが、現在は疫病の世界的大流行下。また一過性の地震や台風と違ってウィルスとの戦いは現在進行形だ。特例として、天皇陛下の疫病を祓う儀を公開いただけないものだろうか。

天皇は国家人民の安寧を祈ることを使命に二千年の歴史を刻んだ、世界でも稀な存在。ローマ法王が祈りを捧げる一枚の写真も、見る者の心を揺さぶる。「祈りのために生まれ、祈りに生涯を捧げるべく育てられたお方」天皇陛下。渾身の祈りのお姿は、世界を黒く覆うコロナウィルスすら焼き尽くす力とならないだろうか。疫病の沈静化まで、もう少しの辛抱と復興への希望を、国民いや世界中に発信することに必ずつながるはずだ。

実現すれば聖武天皇以来の歴史的出来事。しかしインフラが揃った現代では、公共工事は特に必要ない。令和の天皇は、コロナという大災に天皇のコンテンツで立ち向かった、ソフト時代の天皇として名を留めるだろう。

大仏さんもコロナにガツンと
もうひとつ、疫病に見舞われた天皇の詔といえば、多くの人は奈良の東大寺を思い浮かべるはずだ。建立で当時の国家財政まで圧迫したという大事業だった東大寺。寺ではこの4月から毎日祈祷を捧げていただいてるようだが、あいにく取り上げるニュースメディアは多くないようだ。
ここはひとつコロナに鉄槌を食らわすために、全国60余の国分寺と合同祈祷を呼び掛けるのは難しいだろうか。

まれにみる大規模な祈祷になり、全国の国分寺のネットワーク効果もあって、情報の露出や注目度はがぜん高いものになるだろう。東大寺・国分寺の起源に関わる疫病払いの儀ゆえに、僧職もひときわ力が入るはず。大規模で荘厳な経読が響き渡り、人びとの目と耳を圧倒するに違いない。(たびたび催されてるテクノとのコラボでなく、本気の経だけで十分でございます)。

商業的で失礼な言い方だが、このような良質なコンテンツに巡りあえる機会は一生のうちでそうそうない。残すにしても報道映像ではもったいない。映像アーティストの力量を集めた、重厚な映像を見たい。世界中の目を日本が奪うコンテンツになる。無論、文化財としての保存価値も大きいものになるだろう。

不敬ついでに書いてしまおう。
世界では、有名ミュージシャンがバーチャル・コンサートを催し、人びとに幸せと資金を届けようとした。
祈りは芸能ではないけれど、国を守るほどのパワーを備えた方々の祈りは、国境を越えて多くの人の福音となろう。オリンピックが飛んでしまった2020年、コロナが去ったら世界からまた日本にインバウンドが戻ってほしい。そのためにも、目と心に焼き付いて離れない「ニッポンのスピリット」を、動画で世界に発信するのは悪い策ではないと思う。

ちなみにいろいろミソがついてしまった政府の布マスク、私の手元にもまだ到着する気配なし。いっそ趣旨変えしてみては?日本政府謹製パスポートと同じ色柄でいいから、神官にひと祓いしていただいて、アベノマスク改め厄払いマスクとして有料で頒布、コロナ後の経済復興資金にしたらどうでしょう、中にはすんごい目障りな柄のマスクしている首長さんもいるんだけど、ひどいのでやめてもらいたいし(苦笑)

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