FTインプレッション-057【ソルティガSJ】
もくじ
https://note.mu/tonuma/n/n30e1d1920c69
どうも、こんにちわ、久々にぼくの釣り具紹介です。今回はロッド。紹介するのは、愛するソルティガSJです。
こちらのロッド、プロ筋からはまぁまぁ酷評されているみたいですね。。。ダイワがスロージギングを語るんじゃない!的な話もあるようで。。。
ソルティガを割と愛しているぼくとしては、恋人の悪口言われているみたいで少々ツラい。まぁ気にしない方向とはいえ気にはなりますよね。。。
そんな関係性ではございますが、客観的にざっくり解説してみます。まず、ソルティガSJですが、番手としては6.06ftのノーマルに0から6があります。そして今年から少し短めな5.5ftのAGSの3と4が追加されました。
ですので、全部で都合8種類あるみたいです。このうちぼくが使っているのはノーマルの2と5、それにAGSの3でございます。
まぁ、細かい話はメーカーサイトみればたっぷり書いてありますので、個人的感想を中心に行ってみようかな、と思います。
この竿、なんとなくですが、釣りをやめるまで使い続ける気がします。なので、気が向いたらこのトピックもアップデートして、長期のインプレにしていこうと思います。どうぞよろしくお願いします。
SJ-B2
2019年の5月かな?「でっかいのつってみたい!」と思いました。
こういうの。スロージギング?よくわかんないけど買っておこ、ジグも200gくらいまで使えればいいんじゃね?と、深く考えず勢いで買ってみましたのがSJ2です。
ファーストフィッシュはこちら。
これまで少し強いタイラバロッド、みたいな感じでフル活用してます。釣果等は以下みたいな感じです。
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2019:使った日数:8日、釣った魚の数29匹
2020:使った日数:9日、釣った魚の数62匹
2021:使った日数:11日、釣った魚の数142匹
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2021は、ちっこい魚ばかりとはいえ相当いいペースですね。このロッドのレコードは5kgくらいのダイナンアナゴ、7kgくらいのヒラメ、5kg弱のワラサでございます。3種類ある時点でレコードって言い方おかしくね?と思いますが、そういう感じです。5kgくらいだとするする上がってきますので、ロッドの強さを認識させられるだけかもしれません。
このロッド、ジグやシンカーのウェイトというより、水深で考えたほうがいい気もするのですが、関東近海の10-120mくらいの水深で使うような釣りならこれ一本で満足してますし、満足できる気がします。
好きな釣り具の傾向として、軽いやつ、というのがどうしてもあってですね、こちらは軽いし、細いしで、3年目に突入してもなお愛着は深まるばかりです。使い始めてすぐにガイド絡みで2、3番のガイドが抜けたりしましたが、それ以降はフォアグリップの接着剤が崩壊したものの快調です。もっと釣らせてあげたいなぁ、と日々思っております。
SJ-B5
強いのもあったほうがいいかな、と考え、2020年の11月に誕生日プレゼントとして購入。自分で。
今にして考えると、こんな強いのいらんだろ、とその時点の自分にツッコミをいれたくもありますが、その後ディープジギングがまぁまぁ本格化したりしたので結果オーライかとも思います。
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2020:使った日数:3日、釣った魚の数35匹
2021:使った日数:2日、釣った魚の数5匹
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これは北海道で3点掛けした様子。こんだけやっても余裕の強さ。
と、言いつつ、こんなのはまぁ、あれっす。一個のジグに複数かかると、お互いに泳ぎを邪魔し合あうと思うので重いだけなので、強さがどうこうという話とは論点がずれちゃうんですけどね。。。
SJ-5さんの今後の活躍の方向性としては、バラムツとかアブラボウズとかの巨大魚に活路を見出していただこうかな、と思っております。
SJ-AGS-TG-3
このロッドを導入する際に感じた事は、大人になったんだな、ということです。そして大人になってみると、身にしみて感じることが二つあります。
一つ目は日々が過ぎていく速さに加速感が増していること。
もう一つは将来へのワクワク感、期待値の逓減速度が加速していること。
この二つです。いずれも加速ですね。
そして、特に後者が深刻です。
若い頃は「明日は素晴らしい日に違いない」と、そう盲信するほどではないにしても、「明日は今日とは違うはず」と信じて暮らすことができました。日々、必死になって生活をこなし、嫌な事に心底悩まされていたがために、明日のことなど考える余裕がなかった裏返しかもしれません。
ところが、最近では「将来への漠然とした期待が枯れてしまったのではないか」「明日は素晴らしいものだという、人生との暗黙の了解が一方的に打ち切られてしまったのではないか」「明日も今日と同じ。もしかしたら同じならまだマシかも」そう思ってしまいます。
惰性で日々を過ごすことができるようになり、今日に悩む事のない代償として、明日への期待が奪われているのでしょうか。
それとも明らかに減っている預金通帳を見ながら、破滅の日々まであと何日と指折り数えているような、健康な未来の日々が減るカウントダウンな日々を過ごしているためなのでしょうか。
将来への期待感の薄っぺらい事といったら筆舌に尽くしがたいものがあります。
これらの原因としては少し言及しましたが、算数で簡単に説明できます。
まず一つ目の「日々の過ぎ行く速さ」について、10歳の1年は人生の10%、45歳の1年は人生の2.2%、人生に於ける密度が違うのですね。
記憶に占める時間の割合も当然に違っているし、あっという間に過ぎていくのはあたりまえかと思います。
次に、より深刻な後者、将来への期待が枯れている日々、というのも突き詰めれば算数の話かもしれません、
大人になればなるほど新しい出来事は当然起こりづらくなるかと思います。特に「いいこと」それも「これまで体験した事のない」という枕詞がつく出来事なんて滅多にございません。
今日も昨日まで通って来た道と一緒だった、どうせ明日も同じだろう、そんな諦念の日々です。なぜでしょうね。
これは記憶量と人生の密度で説明できるかと思います。例えば、30歳の時点で、過去にいい日が1年分あった場合と、45歳で過去にいい日が1年分であった場合では、人生におけるいい日率はそれぞれ3.33%と2.22%になります。歳が行くほど良い記憶の量は減り、とびきりの思い出が輝き始めると思います。
加えて、歳を重ねるごとに「これまで以上」の「いい日」に巡り会う確率は減っていくわけですね。当然のことながら自身の「いいこと」ハードルも当上がっているためです。期待値も変わってくることでしょう。
ここまで書いてみると「歳とるのってまぁまぁツライな。。」と思います。そんな中、久しぶりに「その日」が来るのが、ここでいうのはこのロッドの発売日なんですけどね、楽しみになる事案がこのロッドでした。
実店舗ではいつのデリバリーになるかわかりませんので、ネットで先んじて販売しているところで手配。
日曜に注文して、結果、木曜に到着だったのですが、近年なかった喜びとともに週の前半を過ごすことが出来ました。
到着。
開封。
ほほぅ。っていうか、到着が待ちきれず、キャスティングに見学しに行ったりしてたんですけどね。
初見なんですが、感じたのが、細い、という点。まぁレングスが短いのであたりまですけれど!
上がSJ-2、下がSJ-AGS-3です。新しい方は塗装がマット調ですね。ブランクスは塗装しない方が感度があがる、といいますね。
次に色を見てみます。ソルティガもロジカル、スロージャーカーやオシアと一緒で、番手を見分けるためにそれぞれでスレッドの色が違っています。AGSもSJを踏襲して、3なので緑。個人的に緑はそんなに好きな色じゃないんですが。。。ちなみに2は青、5は金。4が確か赤で、6が白だった気がします。0と1は不明。
このスレッドカラー区分、オシアはとても見やすいのですが、ソルティガはそれほどでもなく。。。まぁいいです。
そして、SJとは違う竿なんで当たり前ですが、ダイワの清水さんのお話ですと、SJ3-AGSはSJで言う所の3.5-くらいの強さ、らしい。
それなのに元径はSJ2より細くなっているっていいことですね。細いの好きなので。
実際測ってみても1mmくらい違ってる感じ。
一方ティップは太め。
左がSJ-AGS3右がSJ2です。
元径6.8なんですね。どうりで細いわけです。SJ-0より細いんだね。
そしてここでまぁまぁの事件です。モデル名なんですが、正式には「ソルティガSJ AGS TG」らしいのです。はて?それでは「TG」ってなぁに??
SJはスロージギング、AGSはエアガイドシステム、ってことくらいはわかっておりました。が、ここに来て「TG」です。
これまでダイワ製品でたまに「TG」の文字を見るたびに「なに?TGベイトの関係だからタングステンか何かの関係の言葉?」と、思っていたらデスね、ていうか多分そうだろうとずっと思ってたのですが、なんと、「スリルゲーム」、の略らしいのですね。。。
TGベイト歴4年目に突入して初めて知りました。なんとも恥ずかしいような気がします。
そして本題、実際に使用した感じですが、短い分、当然の事ながら操作性が増しているというか、ジャークしやすいです。ロッドにルアーの重量を乗せて曲げ、反発させるタイミングが短くなり、ジャークのリズムが取りやすいです。
加えて、操作の一環な話かもしれませんけれど、釣りやすさという点についても説明してみます。
450gのジグを水深60mくらいで使ってみました。その際、潮がカッ飛び過ぎていて、どのくらいカッ飛んでいたかと言うと、周りで150gくらいのジグを使っていた人達は底取り出来ずに根掛り続出。このくらいカレントが強いと、当然にラインへの圧力も強く、ジャークに力が要るとは思うのですが、軽く操作できました。ブランクスの復元力が短い分ダイレクトに感じられるためでしょうかね。
初回釣行では小魚を15匹程度キャッチしまして、その中には40cmを少し超えるくらいのアカハタも居たのですが、小魚には圧倒的な火力で立向かえます。かといって小さなバイトも見逃しません。どのくらい小さいかというか、取りづらいバイトかというと、てんびん仕掛けでワームをふわふわさせていたようなバイトです。「それは最早ルアーの釣りではないんじゃないか。。。」と言われそうですが、そうしたセコい感じでも大丈夫です。
これまで9回釣行し、小魚ばかりを84匹キャッチしております。特に困った点はありませんが、「これがあってよかった」という釣り物を早く経験したいものです。以下、少し詳しく見ていきます。
2021.6.22日釣行
アカムツジギングで使用。水深は170m前後、使用ジグは210-300g。リールはダイワのシーボーグ300、ラインはPE0.8でございます。ウスメバルx2、アラx1、タヌキメバルx1をキャッチ。
ジャークの開始時にティップが少々引き込まれるような挙動はあります、ていうか当たり前ですが。
船長によると、その挙動が少し気になる、とのこと。引き込まれる動きと、ラインの伸びがタイミング悪く重なるとアカムツのバイトは感知しにくいのではないか、との話。なるほど。ラインを変えましょう。スーパーファイヤーラインにします。
2021.7.4日釣行
二日間でマダラ、ホッケ、エゾメバル等を50匹ばかり釣ってみました。スロージギングではあったと思うのですが、かけてからのラフファイトの連続にもよく耐えてあげてくれました。5kg前後の魚になると、リーリングだけではキャッチまでがしんどいと思うので、曲げても安心なラフファイト可能なロッドはありがたいです。まぁ、何匹か口切れやフックアウトもありましたけれども。
2021.8.25日釣行
4.1kg。今のところのレコード。
酷評について
酷評してるな、と感じたのはこの方のこの回なのですが、よく読めば番組の企画がよろしくない、って話か。
この方、極めて理性的な意見描写をされる方。頭がいい人っているんだなぁ、と感心します。そんな方ですので、ソルティガSJはそもそも使ってられないようですから、批判するわけなさそうですね。
冒頭で書いた愛するソルティガへの酷評、に見えた意見は、ソルティガSJそのものではなく、その親族であったり取り巻く環境への意見であり、商品への批判、ってわけじゃなさそう。それにしてもこの方くらい経験を積んで、釣りについて語れるようになりたいものです。
もう一方、ご意見を拝読してる方がおります。
めっちゃロジカル。
ここで気がついたというか、最近気になっているのが「ストレートポンピング」。お二人ともその有用性について記述されています。
こちらのお二方のご意見を読むと
・キツい状況でバイトを引き出すためには
・引き出したバイトを確実にキャッチするには
この2点がスロージギングの要点だとすると、ソルティガはどうでもよくて(苦笑)、やっぱスロージャーカーがいいんじゃない?という結論になりそうです。
それはなぜか、スローピッチのジギングですが、一般的なのはジャークして巻く、というメソッドではないでしょうか。が、しかし、本来は巻きながらジャークする、より正確に言えば、巻き始めることでジグを少ない抵抗で動かせる状態を作ってからジャークする、ようですね。
スローピッチジャークはもともと、他のジャーク手法よりいかにジグを速く動かせるかを追い求めた結果生まれた手法、らしいです。ですので、本来のメソッドであれば、ジグを速く動かすことに主眼を置くべきで、そのためにはベリーからバットは硬めのファーストテーパーの方が良いように思えます。
一方、ソルティガはスローテーパーです。「スロージギングなんだからテーパーもスローがいいんじゃね?」そんな意見があったのでしょうか?知らんけど。
なので、厳密に言えば、本来のスローピッチジャークに向いたロッドではないというか、ソルティガ独自のスローピッチになるかと思います。
ですので、世間一般で言われている、本来のスローピッチジャークを追い求めるのであればスロージャーカーやロジカルの方がいいんじゃないでしょうか。
もちろん、ソルティガだと釣れない、ってことは全くもってありませんし、かけてから遠慮なく曲げて遊べるロッドで楽しいですしね。ここを理解した上でソルティガを選択するのは良いことだと思いますよ。
ではまた。