FTインプレッション-054【ダイワ シーボーグ300JL】
もくじ
https://note.mu/tonuma/n/n30e1d1920c69
どうも、こんにちわ、ぼくの釣り具紹介です。今回は電動リールです。
これまでの電動リール
これまでの我が軍の電動リール、2016シーボーグ200JL-DHと、(多分) 2016シーボーグ500Jの二台体制でした。これらなんですが、真剣に選ばないまま買って使っていた、という残念チーム。
まず200ですが、先輩に勧められるがままに買ったものです。
冷静に見つめるとメチャかっこ悪くないですか、これ?特に酷薄すぎるドラグの色。情けなくて涙が出てきます。それとディスプレイ下のボタンの色も涙を禁じ得ません。こちら、PE2号を300m巻けます。PE2号か。。。なんていうか中途半端というか、まぁこんなもんじゃない?感ありますね。このサイズ感、できればもっと小さい方がいいのですが。。。その上で糸巻き量が現行の1.5-2倍になるともっといいのに。。。
次に500です。
200だと糸巻き量的に問題がある気がして調達しました。機能等の細かいことは無視でした。シマノ等、他メーカーの競合製品と比較検討もせずに配備してやりましたよ!!この時点でシマノに変節していたら違う現在にたどり着いていた、かもしれないですが。。。
こちら、PE6号を300m巻けます。基本、餌釣りの中深場での使用を想定。アカムツとかオニカサゴとかでず。こちら、200よりは幾分マシな色使いとはいえ、ボタンにアイシャドウみたく色つけなくてもよくない?誰向けなの?老眼の人向け?と感じてしまいます。
それと、クラッチを切ってる感じがあんまりしませんでした。200と比べて、の感想ですが、これは個体差なのでしょうか。
で、ですね、買ったものの、この後すぐに餌釣りはやらなくなり、二台とも、船べりに固定する竿おきとか鉛のバッテリーなんかとともに、永遠とも思えるかくも長き眠りにつくことになります。
そして時は流れ2020年、なぜかディープジギングを始めてしまいます。当初は手巻きでやっていたのですが、ディープ・レボリューション自分編、と銘打ち、電動リールの導入を開始しました。
電動だと楽ですね、やっぱ。300mまでジグ落として、でもアクションつけるのは底から5-10mとなると、途中の295-290mは捨て寸というか無意味ではないけれど、落ちるのを待つのも巻いてくるのもしんどいゾーンです。「怪しいな。。」と思ってあげてみたけど何も付いていなかった時の絶望感、手巻きディープならではのカタストロフを感じるものですが、電動を使うと巻きに関しては軽くクリアできるのですよねー。今はPE1.2を500m程度巻いて活躍中です。
そして年があけ2021年、ヤリイカに誘われて、リールはPE3か4を300-600m巻いておいてください、と。水深はせいぜい200mくらい、らしいので手巻きでやろうかと思ってましたら電動推奨。そうしたわけで仮死状態だったシーボーグ500に再びヒカリが。久々使ってみましたが、普段右手にロッド、左手にハンドルなスタイルのため、右ハンドルはなんとも使いづらい。電動だから巻き上げは自動でしょ?って話もあるのですが、微調整はやっぱりハンドルでやるので使いづらい。あげく、1日やったら肘がおかしくなったのか、しばらくしてから左手が神経痛に悩まされることに。。なんたる虚弱!!
やぁ。。。困ったなぁ、と。ヤリイカ、マルイカ等々、もう少しやってみたくはありますが、デカいし重いし右ハンドルだしな三重苦の500の使いにくさと言ったら。。。糸を細くして200でやるか。。と思ってたら300登場みたいですね。ていうか前からあったのか。新作が出るのね。で、見てみたら惚れました。
前後しちゃって恐縮ですが、300配備の決定的な要因は、本末転倒ながら見た目がすこぶる麗しいためです。あいかわらず機能無視なチョイスです。
でも並べれば一目瞭然。圧倒的にエレガントなビジュアルです。
釣り具ってなんていうか非常にアレ見た目なのが多いなぁと常々思っております。特にまぐろとか、特殊な釣りだとトライバル柄を多用したヤカラっぽい感じになったりしてキモいですし、餌&船、というユーザー層、たぶんそれなりに歳いった人々たちは、釣り具にデザイン性を求めないのか、そうした層向けの釣りものの道具は本当に醜いものが多々あると思います。
原因は2つかと思料します。
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・カラーリングが妙
・ロゴ、機能表示の文字等の情報過多
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なんということでしょう、200は両方満たしてらっしゃいますw
ざまぁないすね。まず、なぜ「MODE」の文字に色をつけたのでしょう?青とオレンジのボタンを両方長押しでいくつかの機能を使えるようになるのですが、そのためのアラートというか目立ちやすくするために色つけたのかな?なら片っぽは青じゃね?ていうかそもそもいらなくね?
だいたい、この手の機械でそういう機能を使いこなす人は操作方法を覚えちゃってると思うので不要だと思いますし、使いこなせない人は永遠に取説みながら操作するだろうからやっぱり不要だと思います。
つぎに文字ですが、マグシールドはアピールポイントなので、その文字が入ってるのは理解できますし、モデル名もあってもいいとは思うのだけど、個人的にはなくてもいいと思うなぁ。。。まぁなんにしろ酷い。巻き心地も酷い、ってこれは別問題か。そんな中、新製品として300JL登場なのですね。
蛇足かつてんぷらながら、なぜ釣り具はこんなに格好悪いのでしょう。カラーリング、情報過多あるいは唐突に入ってくる謎の情報、例えばぼくが愛するジェットセッターですらこんな感じ。というかこの有様。
adventurous brave creative all things
blue sky friends love wild life
away purpose great escape
(人生に於いて遭遇する物事に対し)冒険的であること、勇敢であること、創造的であること
くらいはまぁわかります。が、その後
青空、友人、愛する野生動物
意味わからなくなりつつありますw
離れよう、大切な逃避のために
なの?なに?バカなの?意味わかんなすぎ。英語が得意な方にどんな意味か教えていただきたいです。
なので、こうした悪例、「それっぽい単語並べときゃかっこよくね?どうせわかんねーだろ」的な昭和イズム溢れる釣り具業界と釣り具には辟易しちゃいますねー。
個人的な見解ではありますが、それぞれの製品にあっていい文字情報は例えばロッドとリールなら以下だと思います。
ロッド:
・メーカー名
・品番あるいはモデル名(どちらか一つが望ましい)
・ラインとルアーの適正ウェイト
リール:
・メーカー名
・品番あるいはモデル名(どちらか一つが望ましい)
また、衣類等に関しても、どこのメーカーかわかるものは基本NGだと思います。例外はノースフェイスとパタゴニア、ラコステ、ラルフローレン、くらい。ナイキはギリ。
逆にマズメとか、いろいろありすぎて、釣りをしない人が見ればどこのメーカーか逆にわからなくなるようなユーモラスなのもありますけれど。。w
なに?ユナイテッドってメーカーなの?
そもそも、釣り具に止まらず、製品としての完成度が高ければ自ずと風格が出てきて、不要な情報は自動的になくなると思うのですよね。
釣り具ではこの辺ですかね。一瞥しただけでどこのメーカーのものか、あるいはどの製品かがわかる、というのがデザインのゴールだと思います。
こういうこと。
ゴテゴテした何かがある、ってことは実は性能として差別化できていないとか、あるいはそのジャンルのものは差別化したくても出来ないという致命的欠陥を抱えている何かなのかもしれませんし、釣り道具自体がそうしたハンディキャップを抱えている気がしています。
とりわけ、商品群を拡大するための専用竿とかにその辺の矛盾というか構造的問題があるようにも思えます。たなご竿でまぐろ釣るのは無理ですが、物理的に不可能なもの以外は厳密には必要無いと思いますし。リールも電動じゃなきゃ釣れない、なんてことは無いですしね。
そんな未来はこないだろうけど、もしぼくがロッドを作って売るなら、強さで大分類を作り、長さで中分類を作り、調子で小分類を作るに止めると思います。上記のメルセデスとかBMWとかのドイツ車的な考え方です。
BMWの場合、5-320とか、車体のサイズとエンジンサイズがすぐわかり、どういう車なのかがすぐに理解出来て素晴らしいと思います。その点、日本車、カローラとかでもなかなか難しい。
わかりやすくすればいいのにね。
300JL
見た目編
と、長々と毒づきましたが、かっこいいですよ、300。ダイワさんも専用サイト立ち上げちゃう力の入れ具合。
届いたので早速あけていきます。
マトリョーシカ方式です。
シンプルな外装。
なんか入ってますがとりあえず無視します。
これらも使わないのでそのままにします。
じっとしてますね。
シックですね。モノトーンにして正解だと思います。売れるかどうかは別として。真ん中のジョグレバー、上部に押し上げるとアクセントとしてブルーが入っています。
こんな感じ。わるくないよね。
パーミングカップ側。ブレーキに見えるのはフォールスピード調整ダイヤルです。まぁブレーキですね。
シマノのアンタレス、エクスセンスDCっぽくもありますね。マグシールドとモデル名の文字ははボディ同色にして欲しかったな。それとなんで文字の位置がずれてるのでしょう??それはさておき、左右ともにネジ穴がないすっきりしたデザインです。
色合いだけではない似た何かを感じる。
通電するとこんな感じ。バッテリーの残量表示がありがたい。
ちなみに旧モデル。デザイン的には隔世の感があります。レバーの軸受けなんですかね、でっぱりがみっともない気がします。構造的にやむなし、なのかもですが。。。
機能編
スペックはサイトを見ていただくとして、200および500との差は以下でしょうかね。
200との差
・少々デカい:ただし、リールフットから天辺までの高さの差は1cm程度なのでパーミングの影響度は少ない。ていうか電動でパーミングって気にする人いるのかね?わしだけかね
・糸巻き量:200の2倍巻けます。万全。PE0.8だと1,500m巻けます。東京メトロ一駅分くらいですね
・巻き上げ長:200は一回転で50cm、300は一回転で70cm。アカムツ等、ボトムでねちねちやる釣りには、それは200の方がいいんだろうけれど、ハーフで35cm、クォーターで17.5cmなのでまぁ十分な感じ
・巻き心地:ぼくの200、メンテナンスが悪かったせいか巻き心地が最悪です。逆に、滑らかさの全くない悪い巻き心地のおかげでクォーターピッチのジャークがやりやすかったりしますが。。。300の方はまずまず合格です
500との差
・圧倒的に小さい(と思う):300が届く前にドナドナしちゃったのでわかんないけど。。。w
・糸巻き量:500の6割なものの、まぐろとか青物とのファイトをするわけでもないので巻いてせいぜいが3号(まぐろも3号で獲れると思うけど。。。)なので400mも巻ければ十分すぎる
・ドラグ:300が16kg、500が23kgですが、23kgってあなた。。。30%でドラグかけるとしてラインの強さとしてはおそらく170lb必要になります。PE12号くらい。166mしか巻かないでどんな釣りになるのだろう。。。16kgもあればこのサイズでは十分かと
・ハンドル:ここ(自分にとっては)一番大事で300には左ハンドルがあります。シマノの場合、300と同程度の大きさの番手が1000番ですが、右しかありません。右手でロッドを持ってやっていても何が起こっているかわからない時があるのに、左手で持ってやったりしたら何をしているかすらわからない時があるので、この点非常に重要です。
また、電動の主たる目的として「楽に引き上げる」ってのがあるのかもで、特に魚がかかってから「楽に引き上げる」という部分を考慮される方もおられるかと思います。でも個人的にはこの部分は無視しています。理由は、フックアウトしてもいいような魚であれば容赦なく巻き上げモードでやりますが、やり取りに気を使わないといけないターゲット、例えば口切れしやすいとか、むちゃくちゃ大物で引くやつ、とかは取り込むまで絶えずテンションをリーリングで保つために、電動を使ってても手巻きでやるためです。回収のパワーについては十分でしょう、きっと。未使用なのでアレっすけどね。
まぁこの辺の細かい内容以上に、見た目で圧倒的なアドバンテージがあるので優勝。優勝でいいよね。
実釣はまだですが、少しデカいもののより快適な200、といった感じになるかと思います。問題は来年200がこのトーンでのデザインモデルチェンジしたら多分買ってしまうこと、くらいでしょうか。
当面はイカ方面に使い、イカが終わったらディープジギング用に使おうと思います。
補足というか蛇足
・電動リール、自動車の走行距離と一緒で、通電時間や巻き上げ距離がリセールの目安になるみたいですね。リセールはいいとして、ある程度巻いてしまうとモーターがダメになるとかなんとか。電気自動車も今はバッテリーの寿命が主眼というか問題の主戦場みたいですが、バッテリー問題が解決されたらモーターの問題が出てきそうですね。その点、バッテリーは外付けで、モーターとギアの劣化だけが問題の電動リールは一歩先行く存在なのかもしれませんし、お門違いな邪推かもしれません。