木こりのジレンマ
アウトプットの出し方の話。収入は頑張った量ではなく生み出した価値で決まる。
いくら頑張っても生み出した価値がゼロであれば評価はされない。逆にサボっていても価値をしっかり生み出せれば評価される。そんな環境にいる。
生み出した価値とはアウトプットだ。
いくらインプットを頑張ったとしてもアウトプットが生み出せないと価値はゼロ。ただインプットをしっかりしていないとアウトプットは生まれない。だから十二分にインプットをする必要がある。
やりがちなのがインプットを十二分にしていない状態で考え始める(アウトプットを出し始める)こと。
自分が分かっていない点を洗い出す(無知の知の状態になる)ためにまずはアウトプットをしてみること。このステップがその後のインプットの質を高めるためには必要。
だけど、時間的な制約があるので焦る。僕も漏れなく、目の前の仕事を片付けることに追われてより良い方法を探らずにいまある方法で対応しようとしてしまう。
いまある情報で対処しようとしてインプットをスキップしてしまう。そしてアウトプットが出せる状態ではない(インプットが不足している状態)のにも関わらず、アウトプットを出そうとエネルギーを使ってしまう。
つまり以下のAパターンに陥る。つまり木こりのジレンマ状態だ。
A: アウトプット(質が低い)
B: インプット(質が低い)→アウトプット(質が低い)
C: アウトプット(質が低い)→インプット(質が高い)→アウトプット(質が高い)
次にやりがちなのがBパターン。王道に見えるが、これもA同様に効率と質が悪い。
なぜならインプットすべきことの解像度が低い(自分が何を分かってないかを分からない無知の無知状態な)ので、目的を持ってインプットすることができないから。必然的に目的のないインプットの質は低くなる。
現実的にいつもできるわけではないが、理想はC。まずはアウトプットを作り始める。アウトプットから始めるので、A同様にインプットが不十分。そりゃ良いものは出てこない。
だけど、最初のアウトプットの目的は質の高いアウトプットを出すことではない。のちのちのアウトプットの質を高めるためのインプットの質を高めることにある。
最初のステップのアウトプットでは、自分に何が不足しているかがここで分かる。目的地と現在地のギャップが分かる。つまりインプットの質が高まる。
まず無知の知に上がるためにアウトプットをする。そしてインプットの質を高めてからアウトプットを始めること。Cで進めるとステップが多くなるが、もちろん都合よく時間は増えない。
そこで時間という制約を加える。
プレッシャーはエネルギーであり、何かを動かす動力になる。時間という制限により発生するエネルギーとアウトプットの相性は良いのではないかと思う。アウトプットが生まれない理由と解像度を高めてみる。
A: インプットが不十分
B: アウトプットが生み出せない環境にいる
Aはこれまで書いてきたこと。Bはより俯瞰したことで、なせ良いアイデアが生まれないのか?ということを問いかけてみる。
Aが満たされている前提であれば内的要因ではなく、環境要因となってくる。そこで考えられるのが、必要性だ。
結論を書けば、先に◯◯時にミーティングを設定するなど、締切を設けること。アウトプットができそうな時間にミーティングを設定するのではなく、ミーティングを設定してそこに間に合わせること。
不思議なことに人間は無意識に帳尻合わせをしている。「パーキンソンの法則」が有名だが、収入に比例して支出は増えるし、時間に応じて仕事は増えてしまう。
だから時間を決めてしまい、その中でアウトプットを最大化させる。難しいのが、時間を狭めすぎてしまうと焦りの方が大きくなり、脳の機能が落ちてアウトプットの質が下がる。
制限時間の塩梅は試行錯誤が必要。創造性(思考を広げる)は時間というプレッシャーから解き放たれることでしか生まれないものだと思っている。
制限時間はあくまでいま持ってる情報でアウトプットを作るときに有効な触媒だ。
あとはとにかく手を動かしてみること。頭の中で考えることには限界がある。思考や言葉は揮発しやすいので点と点が繋げにくい。
そこで揮発しない形に文字や図に残して繋げて点が消えないようにする。すると自分が書いた文字や図がヒントとなりそこからアイデアが広がることは多々ある。
そして生み出したアウトプットを誰かに向けて言葉にして説明してみる。すると気づけなかったロジックのズレや漏れやダブり、誤字脱字などが見えてくる。
それらを修正して初めてクライアントに出せる質のアウトプットになる。
これを毎週回して行く必要があるのて、そもそもの自分の仕事の進め方を棚卸ししてみる時間を設けないと木こりのジレンマ状態になる。
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