地域と地域外を結ぶ翻訳家について
こんにちは。五十嵐淳です。
このトップ画像の料理は、三戸町にある割烹白山の名物ランチ「川蟹すいとん海鮮丼セット」税込1000円。陳腐な言葉ですが、めちゃくちゃ美味しいです。自分はヘビーユーザーです。
川蟹すいとんは、町の川蟹を使った郷土料理として地域に浸透していましたが、水質汚染等により約20年前に途絶えてしまいました。それを割烹白山の本庄専務が4年前に復活させ、地域内外の多くのお客様に愛される郷土料理として再認知されています。
東京や仙台の私の知人やお客様がこの川蟹すいとんを食べると、ほぼ全員が濃厚な川蟹スープとスープを纏うすいとんに夢中になりリピーターとなっています。甲殻アレルギーではない方には、是非一度食べて欲しいです。ランチは完全予約制となっていますので、事前にお店へご連絡下さい。
それでは、本題に。。。今回は、地域と地域外を結ぶ翻訳家について書きます。翻訳家の意味や必要性を表せたらいいなと思っています。
地方での翻訳家の意味とは
翻訳家というと言語イメージが強いと思いますし、一般的にも言語の変換という意味で使われています。自分が使う翻訳についても当然言語という意味も持ち合わせていますが、それだけではありません。
自分のイメージする地方での翻訳家の意味は、言語化(分かりやすい言葉にする)、可視化(分かりやすい絵にする)、具体化(分かりやすい活動をする)の3つになります。この3つが地域の方々と地域外の方々とをスムーズに繋げる重要な要素だと思っています。
自分はIT系の会社に所属しているので、地方では馴染みが薄いIT活用やIT系企業の方々を伝える手段として、輸出等の遠隔販路開拓の可能性を理解してもらう手段として言語化、可視化、具体化が必要なんだと実感しました。
言語化について
翻訳の3要素でまずは言語化。言葉通りの言葉で伝えることになりますが、言葉を用いて意識を伝えるということイメージしています。
例えば、IoTって何?ってことを「モノのインターネット」って言っても伝わりません。抽象的過ぎて都心部の人でもピンとこない場合もあるんじゃないですかね。
伝えるならば、農家さんのエース園地(複数ある園地の中で感覚的に良い果樹が取れる園地が各農家さんにはあって、農作地帯の地方の人には大体伝わる言葉)をITの力で他の園地でも再現できる可能性あります。それは、温度や湿度、土壌や日照等の育成環境をITで情報収集して、同じような環境を見つけることで再現できるからです。そんな環境整備に役立つのもIoTですよ!って感じですかね。それで農家さんは何となく分かったかなぁって反応になります。
可視化について
そこで次に大事になるのが可視化です。可視化とは、イメージ図を見せることが一番近いかもしれません。先程のエース園地を他の園地でも再現させるポンチ絵を作り見せます。この絵を見せながら言葉を重ねることでより具体的に伝えたいことをイメージしてくれている気がします。あとは、このポンチ絵にどんな人が喜ぶのかを入れこむとより伝わりやすいなと実感しています。
具体化について
最後は、具体化です。言葉と絵である程度理解してもらった後に行動で見てもらいます。エース園地の事例では、意外にも知らずに農業IoTソリューションを持っている農家さんがいたりしたので、その動かし方を教えたり、自分の会社のIoT活用デバイスを使って簡単なデータ取得を見せたりして、「はぁ、なるほどね」とか「そしたら、こんなこともできるの?」みたいな話しも出ます。
今まで一番驚いたのは、農家さんからスズメの撃退システム作れないかと相談を受けたことです。
調べたら、スズメはサクランボの天敵で山形県での農作物鳥獣被害No.1みたいです。自分の住む三戸町や周辺地域でもサクランボ栽培が盛んだということもあり、この相談に至ったったと思います。しっかり伝えることでリテラシー関係なくニーズは拾えるんだと実感しました。
今回は、IoTでの例えとなりましたが、自身が関わったプロモーション(クラウドファンディング)、販路開拓(海外輸出)、商品開発でも言語化、可視化、具体化の工程を踏まえて農家さんと二人三脚で実現まで進めることができました。地方の人は机上の空論的な話しは嫌いだったり、あまり理解してくれません。
この3要素ですが、今回は地域の方(例では農家さん)のみに対してのアクションにも見えますが、これを地域外の方にもほぼ同じようにアクションします。これにより、地域外の方へどの様に地域の方々へ伝える工程をおこなっているか理解してもらい、地域への入り方を知ってもらうようにしています。また、翻訳家が地域の方々と一緒に動くことで、遠隔でのやり取り時も安心感を持ってくれるようです。
今回は、こんな感じで終わります。
最後まで読んで下さった方、ありがとうございます。
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