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【しくじり経営者】起業3~4年目、どん底から復活する中で学んだことの備忘

こんにちは、Your Verseの長谷川朋弥です。
今回は、2019年に創業し5周年を迎えたYour Verseの直近1年間を振り返りながら、新米経営者である私個人の体験を共有させていただきます。決して上手とは言えない経営者の反省文ですので、これから起業を考えている方にはしくじり先生として、経営者の先輩方はあるあるネタだねという感じで、暖かい目でお読みくださいませ。

会社も家庭もどん底へダイブ!

まず、起業3~4年目である2022~2023年に、どのようなどん底を味わい、どのように復活してきたのかをご紹介します。
3年目を迎えたYour Verseでは、一応1~2年目と増収増益イケイケで成長しておりました。その勢いのまま、数千万のシステム投資だ!10名弱の人材採用だ!と、資金調達をするとともに先行投資をどんどんと行っておりました。ですが、3年目の後半あたり、新サービス自体がシステム開発の兼ね合いでどのようなビジネスにしていくのかがなかなか決まらず。ようやっと決まったと思ったら、お客様の特性上、入金は2年後。これはまずいということで、既存のビジネスを復活させようと動きましたが、人数ばかりが増えていたこともあり、すべて中途半端で、売り上げは微々たるものしか上がらず・・・一人また一人とメンバーが抜けはじました。

それでもYour Verseの目指す世界は必要だ!と信じてくれるメンバーが最後まで一緒にやろうと粘ってついてきてくれていました。ですが、確実に目の前に迫るキャッシュアウトのデッドライン。まさにデッドライン。死のライン。それが、1ヶ月ごとに迫ってくるたびに、代表である自分は、やること話すことがどんどん支離滅裂になりはじめ、粘ってついてきてくれていたメンバーとも衝突を繰り返す日々に・・・そんな日々が2022年5~9月くらいまで続きました。

それでもやろうと頑張っていましたが、残り1ヶ月でアウト!となったタイミングで、心の系がプツン。これ以上このまま進めたら、心がもたない。「一回、リセットしてもいいと思いますよ」そんな株主でありメンターの方からの一言で,2022年10月に解散を決めました。※解散してスッパリ切り替わりということではなく、メンバーやお客様に謝りに行くなどの体験もしました。かなり個別の話なのでここでは差し控えます。

ここまで打ちのめされ、解散を決めた中、家族からも追い討ちが。「話が違う、離婚したい」と奥さんから・・・解散を決めた1週間以内くらいにこんな会話がありました。辛すぎて記憶が定かではありません笑。

そんなこんなで、家族にも居場所がなく、会社には誰もおらず数千万の負債が残った状態のどん底まで辿り着きました。

決意。 負債を背負い、会社を家族をたて直す。

そんなどん底まで行きましたが、なんで起業したんだっけ?このままでいいんだっけ?と考え続け出た結論は、「Your Verse(あなたの物語)は絶対に諦めてはいけない」ということでした。Your Verseは、私の弟の自死をキッカケに創業しています。そんな弟に申し訳が立たない。そして、自分自身がここで辞めてしまったら誰もやらないかもしれない。これはやるしかないと思いました。

会社を潰して再就職して土台を立て直すという選択肢が現実的だったと思います。色々な人に相談してもそれしかなくない?というくらいでした。ですが、どうせ数年間土台を立て直してもやりたいことは同じなら、ここに留まってやり続けたい。数千万の負債を返し、家族ともやり直す。そう決めて、2023年1月に、再出発をし始めました。※当時は、やりたいということしか考えていませんでしたが、今振り返るとここで逃げなくて本当によかったと感じます。多分逃げていたら、一生、再挑戦はできなかったと思う。

再出発を決めてからはシンプルでした。解散を決め謝罪に行っていたお客様に、何が起きたのかを包み隠さず全てを話し、再起を決めたことをお伝えしました。そうすると、不思議なもので、そんな経験をした長谷川さんにこそ手伝って欲しいと4社もの経営者の方々から声をかけてくださいました。そこから、その会社が経営者が何を実現したいのか?そこに本気で向き合い、実現することをしていくことで、成果が出ると共にお仕事自体もどんどんと増えていきました。今のYour Verseのストーリー経営というサービスの原型はここで作られたと思います。そこに集中した結果、なんやかんやで、2024年7月の4期目は、過去最高売上・利益になりました。

家族、特に奥さんとは、離婚執行猶予期間をいただき、家族を大切にすることをやり直しました。やったことはこちらもシンプル。家事、対話、約束を守る。家族を運営するうえで必要なタスクをきちんと担い、家族にいるそれぞれが何を考えているのかを聞き、時間や土日の約束を守る。正直最初の数ヶ月は、なんでこんなことやらないといけないんだとか、仕事の都合を優先したいとか言い訳や文句が心に湧いていました。でも、グッと堪えてやり続け、1年間。執行猶予も無事に終え、2024年1月に家族正常化がなされました

どん底を味わって学んだこと

こんな感じで、どん底から再度復活し、またYour Verseの目指すビジョンに向けて歩みを進めております。まとめとして、この経験から得たことをいくつかまとめておきます。

自分の人生から紡がれたテーマこそが支えになる
私にとっての「Your Verse(あなたの物語)」「あなたの物語を紡ぎ、世界を紡ぐ、心震える瞬間を」がなかったら、おそらく倒産を選んでいたと思います。それだけ自分にとって意味のあることを言語化し、自分の人生や会社の経営の真ん中においておくことができたことは本当によかったと思います。またこのどん底復活経験を経て、さらに磨きがかかったように思います。これからまた試練はあると思いますが、立ち返る場所として、ずっと支えてくれると感じます。

全ては最高な瞬間「収穫」に繋がる。
一つ目のテーマと近いかもしれませんが、どれだけ苦しいことでさえも、自分の目指したい先に繋がります。むしろ、どう繋げていくかという捉え方次第とも言えますし、必然としてそうなったとも言えます。
人生はドラマ。どんな展開があって、最後どうなったら最高なのか。それさえブレないようにしていけば、ほとんどのことは少事です。

経営者に求められる「言葉」の重み
全く違うバックグラウンドを持つメンバーが集まり、そして、全く知りもしないお客様と繋がりを作っていく。そう言った中で、経営者が何を語り、何を伝えるのか。そこに手を抜くと、期待ギャップなどコミュニケーションミスといった小さなところから、そもそも目指そうとしていたところが実は違っていたなんてこともしばしば。
そうならないように、一度ならずひたすらに、タイミングタイミングで何を話すのか、何を書くのかに集中することが必要だと学びました。

「共感」と「役割分担」の両方が欠かせない
ベンチャー企業では「共感」のみが先行し、組織として仕事になっていないということがしばしばあるかと思います。規模感のある企業のガチガチなマネジメントに私も抵抗感を感じていたこともありました。ですが、大きなことを成す、複数名で何かをする上では、役割分担をきちんとするなどマネジメントすることは欠かせないことだと知りました。とは言え、マネジメントだけが先行すると、ただの機能に成り下がるので、共感の上にマネジメントを成り立たせるくらいの気持ちなのだろうと思います。

お金は表現方法であり、エネルギーである
そもそも収益だけを上げることを目的に起業をしていなかったこともあり、お金に対する抵抗感や変な固定概念を抱いていました。しかし、札束で顔を引っ叩く、人を奴隷のように扱う、稼ぐことに執着しすぎるなど、お金に自分が使われたり、お金は人をコントロールできるといったお金の負の側面を理解しながら、そのように使わなければ、絶大なエネルギーとなることを知りました。ちゃんとよきように使ってあげること。これができれば、お金は素晴らしいベネフィットをもたらしてくれます。

最後に

最後までお読みいただき、ありがとうございました!少しでも経営の面白さを届けられたら幸いです。
もし、詳しく聞きたいよという方がいれば遠慮なくご連絡ください!

長谷川朋弥



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