多項式近似で為替相場見通しを予測してみた
前回は相関係数を使った予測を試してみましたが、もう少しシンプルに近似式を使って予測してみましょう。
相関は時間的に一般に近ければ近いほど強くなる傾向があるので直前までの過去データを基に相場予測しても意外とうまくいくかもしれません。
エクセルにはデータから近似式をつ作成し、データ予測をできる機能が備わっています。色々な近似式がありますが、ここではなじみの深い多項式近似を試してみます。
為替相場データのCSVファイルは最新データから過去データへと変化していくのでグラフにすると右方向が過去データになります。一般の為替情報とは反対になるので注意してください。
エクセルで近似を行う手順は
①必要なデータ範囲を選択
②ブラフで散布図を選択
③グラフをアクティブにして右上の「+」を選択
④近似曲線をクリックを入れる
⑤その他のオプションを選択
⑥近似曲線のオプションから「近似」を選択して次数を設定(6次まで)
⑦後方補外でデータ数を設定(ここでは5日分)
実際にいろいろ試してみましょう。データ量は1週間分(5営業日)、2週間分(10営業日)、4週間分(20営業日)、8週間分(40営業日)で比較してみます。
多項式の次数は「3」に設定し、5日後まで予測してみます。
結果は予想通りになりましたが、一般に使われる移動平均とは違い、リアルタイム性が向上しているような気がします。
為替相場で使う移動平均は過去のデータを基に計算するのでどうしても変化が遅れてしまいます。
次に次数がどう影響するか検証してみましょう。多項式次数は、3次、4次、5次、6次と4種類で、過去データとしては4週間分とします。
次数を上げるほど、実際のデータの凹凸変化に近づいてきますが、その分、予想値がダイナミックに変化します。
違う言い方をすれば、次数が低いほどデータを平均化して近似式を作り上げていると言うことになります。