【書評】なぜ、この人たちは金持ちになったのか
最近仕事が一区切りついて時間ができると資産運用本や金持ちになるための本を古本屋で漁って読むことが多い。
サラリーマンという働き方から脱して早数年、自分の人生は自分で切り開くという信念のもと毎日戦っており、「MAKE MONEY OR DIE」の道である自営を選んだことから以前よりがぜん興味が出てきた。
今日は「なぜ、この人たちは金持ちになったのか」という本を読み終わったので内容を一部抜粋してまとめておく。
勇気のない人には資産は築けない
金持ちになるのであれば、妥当な収益が見込めるチャンスが訪れた際、金銭的なリスクを冒す勇気があるか?という点が大事である。
ビジネスはタイミングが99%であり、そのチャンスが訪れた際にアクションを起こせるか否かがその後の命運を左右することを実感している。
社畜の人たちと自営業者のマインドセットが大きく違うのはここだ。
自営ということは自分の運命は自分次第ということで、利益を出せば全て自分が総取りできる。つまり、自分の努力次第ではリターンをいくらでも伸ばすことができることが感覚的・数字的にもわかっている。
人生の最大の目標の一つは言わずもがな「経済的独立」であることは間違いない。この目標を実現するためには、絶対に必ず100%どこかのタイミングで「金銭的リスク」を負う必要がある。
経済的独立を果たすリターンの方が、一時的に抱える金銭的リスクよりもはるかに大きいことを肌で実感しているはず。
これは社畜一本で働いてきた人たちには絶対にわからない感覚であり、この領域・高みに上ってこれる人とそうじゃない人がいることは理解しておくことだ。
金持ちになる「職業・ビジネス」を選ぶ
自分のキャラや特性と合った仕事を選ぶこと・創ること
競合他社(競争相手)がいない職業・仕事であること
高収益性の仕事(ビジネス)であること
この3つの原理原則が金持ちになるために選択する職業とビジネスのルール。ビジネスを始めるのであればまずこの3つの要素を棚卸、吟味することが大事だ。
「どう戦うか」よりも「どこで戦うか」を重視する
ビジネスの領域選定で迷ったら、自営業者は「戦う場所」を重視して選ぶことが大事。
要は自分より優秀な人たちがいる業界・業種を避ける。
地域(例えば東京で起業するより地方で起業するほうがライバルが少ない)をずらすということを「意識的」にやることで差別化を図る。
資産を築くのは、実のところ、頭脳ゲーム
資産を築くために必要なマインドセットとして、「世の中に絶対はない」ということを肌と脳みそで感じ、理解して意思決定できるかということだ。
社畜の人たちは毎朝きめられた時間、曜日に出社して仕事をこなせば(会社が存続する限り)絶対給与が振り込まれるという生活・マインドセットに骨の髄まで浸りきってしまっており、お金の使い方もライフスタイルもそれに合わせてしまっているからアクションが起こせない。現状維持に固持してしまう。
起業して実感したこととして世の中でお金を稼ぐという、資産を築くというのは、「情報を入手・加工・実行する(≒客に販売する)」ことに尽きる」と思う。
つまり、資産を築けるか否かというのは、自分に必要な情報を入手して、それを自分の役に立つ形に加工し、(当然情報を加工するスキル・ノウハウも必要)、アクションを起こせるかというシンプルな原理原則を実行していないだけな気がする。
うまくいっている自営業者と社畜の収入格差が広がるのは、この原理原則をどのぐらい真剣にスピード感を以て日々実行しているかの違いだけである。
社畜はその働き方(1日8時間週5日勤務)であるが故に、この原理原則を自分のキャパ以上に実行することはやらないし、やるつもりもない。
なぜならば自分にリターンがないから。だから社畜生活を満喫しているし週末を楽しめる。
真のリスクは他人に人生のコントロールをされること
この一文が強烈に自営業者と社畜の違いを表していると思う。
自営業者と社畜という働き方の違いで金銭的なリターンの違いはあれど、自分の人生の主導権・意思決定権を自分が握っているか否かというのがガチのマジでデカい。
社畜は部長になろうが、課長になろうが、取締役になろうがどこまで行っても社畜。
自分のビジネスを所有しているわけではないので、役職者になろうが会社のルールに従う必要があり、会社を辞めてしまえば、会社のアセットやビジネスを引き継ぐことはできず、次の飼い主(会社)を探すしかない。
これは前職の会社のメンバーの末路を見ていれば肌で実感する。
金持ちになるために必要なステータス
自営業者であること(p162)
金持ちは自分のビジネスオーナーであること。他人の会社に投資したのではなく、自分の事業に金を投資していること
「市場のニッチ」を狙うこと(p162)
他人が手を出していない領域、競合相手が少数しかいない領域を選定してビジネスをしていること
チャンスを知ること (p165)
他人が見過ごしているか、避けているビジネス分野に投資することで、競争相手が寄ってこない。ビジネスチャンスに対する感受性の高さの違いから、普通の人には、そこにある光(金脈)が見えない。
チャンスを見つける能力を身に着ける p208
経験と訓練、そして意欲によって身に着けられる。
要は必死にやってますかという話ですね。
何が何でも成功していやるという、心のうちに燃えるもの p209
「やるしかねンだわ」のパッションが持てる仕事を選んでいるか、自然にこの感情が生まれる。逆に言えば、このパッションが自然にわいてこないという職業はその人間には向いていないということ。
このパッションの深さは人それぞれだと思う。人間である以上気分の浮き沈みはあるし、ビジネスはうまくいくことより行かないことの方が多い。
金持ちになれる仕事、なれない仕事
「直観」が働く分野か?仕事か?
自分の能力や資質が最大限に生かせる仕事
ハンターハンターで言えば、自分のキャラの系統と、身に着けた念能力が合致していること。
キャラに合った仕事につくことが金持ちになるためには最初のステップであると言えよう。
ニッチ市場に的を絞って専門分野を開拓した「ニッチャー」であること
自分が参入するビジネス領域について、何らかの関わりが以前からあり、業界慣習や利益率を肌感覚として把握しており、ビジネススキームが描けること。
一度しか報酬をもらわない仕事は損である
今風に言い換えればワンオフ(one-off)の仕事と、サブスクの仕事になるかな。権利収入・配当収入などいろいろありますが、リピート性があるビジネスをやることが大事ですね。
ストレスについて
現代社会とは切手は切り離せないストレス。
この一文も非常に示唆に富んだ内容だ。
結局向いてないことを体がサイン出しているわけなんだよな。
みんな生活のために我慢して働くからウッチャンになっちゃう。
会社はリワークだの再復帰プログラムだのやるけど、本質はそうじゃない。
ウッチャンたちも製薬会社、病院、福祉系の会社のお世話になるから、資本主義社会の側面から見れば、他の業界の人が儲かるし、誰も損していないんだけど。
ウッチャンは自分の人生が破壊されてしまうわけだから、一個人としてみた時の金銭的・社会的なリターンが大きく棄損してしまう現実を知って早めに立ち回った方が良い。ガチで。
「寄らば大樹」という生き方が成立しない社会で生きる君へ
寄らば大樹という既得権益に入れない人、入ってみたものの体質的に合わない人、何らかの理由でうまく会社で働けない人。色々いると思う。
ただ、「寄らば大樹」の生き方をするためのパイ・席(≒大企業社畜)は年々少なくなってきているし、機能不全を起こしていると思う。
こういった生き方が成立しない社会に突入しつつあることを肌で実感している人は一人一人がニッチを懸命に探し、職業を選択する。仕事を作ることが金持ちになるための第一歩だと巻末で語られている。