白蛇感想殴り書き

公開日、仕事終わりに映画館に駆け込み白蛇縁起を見てきました。




以下ネタバレだらけです。しかも他人に読ませることを前提にしていないただの呟きです。長いTwitterです。

















公開前、縁のMVから妄想して呑気にこんなことを言ってたわけですが…

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中盤で宣がしっかり妖落ちしてしまい、もう笑ってしまいました。可哀想な私。推しの主演映画で自分の趣味をぶつけられた可哀想な私。

妖落ち、好みだけどヤメテ…いや好みだからヤメテ…推しの主演声優映画とかいうただでさえ情緒おしまい映画なのに、ストーリーまで私の趣味に合わせてくるのはヤメテ………

でも私の趣味の妖落ち妄想は、妖落ちして醜い姿になったことで白に気付かれず村の人間にも忌み嫌われ、宣は人間の手により退治・封印されてしまい、白は手遅れになってから宣であることに気付き後悔の念に苛まれるという現世大絶望エンドだったので(ほんと酷い)、妖だけど可愛いワンワンで安心したし(妖になったことを一度も後悔してなさそうだったし、妖「落ち」って感じでもなかったですね)、村の人達にも最後には信じてもらい名誉回復の上で現世も死んでいったし本当に良かった(良くない)。これは転生前の時間軸でもハッピーエンド、大団円(違う)。


自分の妄想との違いから派生して宣というキャラクターについて考えてみたんですが、宣は私が想像した以上に強くて前向きでありながら人生の悲哀も感じさせる男で、そこがなんとも魅力的だなと。

途中青が宣に「姉さんの美貌に魅せられただけだろ…」(ニュアンス)的なこと言ってたと思うんですが、私も最初は「妖の美しさに魅せられてしまった可哀想で愚かな優しいだけの男」という役回りなのかなと思ってたんですよ。見た目も素朴だし優しいけどなんか頼りないし。あと美しい妖の民話に出てくる男って大体美しさに当てられて命を落とす馬鹿な男が多いじゃないですか。開始暫くは宣のことをそんな印象で見てました。

宣の印象が変わったのは、「人生は辛いことが多いって言うし」「忘れた方が良いこともあるさ、素敵なことだけ覚えておけば良い」と言った中盤の台詞の部分。

過去や人となりが作中でほぼ描かれない宣にとってこの台詞は宣の人生観を投影されている重要なシーンで、声色も淡々と語っているようで少し憂いを帯びていて、宣というキャラクターに深みを与えるとても好きなシーンでした。

よく考えてみるとこの話、宣って存在感を出すのが結構難しいというか。美しい妖で記憶を無くし戦闘力も高いという皆大好きな設定モリモリ&見せ場も多い白の横に並ぶと、ほんと宣って見せ場も少ないしスペックもただの村の青年だし…白に負けない魅力的なキャラクターに見せるの難しいと思うんですよ。(元からこういうキャラが好きなら話は別ですが)

でもさっきの台詞によって宣にこれまでの人生を感じさせる影や深みを序盤に印象付けられることで、彼が魅力的なキャラクターに映るんだと思うんです。

更に言うとこの台詞があるからこそ、後半の彼の妖になるという行動も愛情深く誠実に映るんだと思います。これがなくお人好しだが薄っぺらい男のままの印象であれば、民話で良くある妖の美貌に当てられた薄っぺらい男の愚行にしか見えないので…。

そしてオタクとしてこのシーンを語るならば、この大事で印象的な台詞を、気負いすぎることない自然なトーンでありながらも少し憂いを帯びた声色で表現された佐久間大介さん…

上映中はストーリーにのめり込んでいたので、途中これが佐久間さんの主演映画なこと忘れてました。それくらい自然に溶け込んでました。(なのでオタクなのに佐久間さんのお芝居の感想がほぼありません。)溶け込んでるけど大事な台詞はしっかり決めてて本当にすごい。すごいしか言えない。ありがとう佐久間大介さん…。

主演声優映画、本当におめでとう。

2回目はちゃんと佐久間大介さんの声の演技にも注目しながら見たいです。

おわり





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