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京都〜日光570キロを9日間で走った話(その2

え? 延期ですか!?

既に本大会に出走する気満々でGWの宿泊施設の予約も完了し、あとはルート調査だけ、となっていた私のもとに、衝撃的なニュースが飛び込んで来ました。

「はい、予定されたサービスは、3月末から一ヶ月延期して、4月末にオープンとなります」

・・・

申し遅れました。私は某IT企業に勤務しておりまして、様々なお客様のIT化のお手伝いをさせていただいているのですが、そんな中、担当しているお客様が3月末に予定していたサービスのオープンを一ヶ月延期する、というアナウンスを突如敢行したのです。

「これは、、かなりまずい」

4月末にサービスがオープンするとなると、必然的に担当である私はその時にその業務をせざるを得なくなります。つまり私はレースのスタートができません。
なんで急にそんな決定が!などと私の怒りは頂点に達したのですが、しかし
こうしたことはこの業界ではよくあることではあります。

これはスタート無理だな。宿を早めにキャンセルすればキャンセル代はかからないが、しかし参加費は無駄になるし、来年開催されるかどうかもわからない。それにGWは570キロ走ると友人たちに沢山言いふらしてしまった手前、今更「仕事で走れませんでした」などとどの面を下げて言えば良いのだろう。

もう仕事や人間関係などあらゆることを投げ出して決行するか、しかしそうすると今から次の勤務先も決めておいた方が良いかもしれない、などといった思いを持って逡巡していた4月中旬。またもや突然、お客様から下記のようなアナウンスが敢行されたのです。

「本システムは、さらに5月下旬にオープンが延期となりました」

やったー!

私はテレワークであることを良いことに、マイクをOFFにして部屋の中で歓喜の讃歌を歌い出したことは言うまでもありません。よくやったお客様!ありがとうお客様! しかし3月にオープンって当初の計画は何だったのですかお客様。

しかし、オープンが延期になったということは、それだけ余計な仕事が増えたということでもあり、GWまではとにかく多忙を極め予定していた事前のコース調査などできませんでした。
これだけの長いコースとなると前もって走っておくというわけには行きません。そのため、事前調査として、コースのアップダウンやコンビニの箇所、適切な休憩ポイントなどを下記のように洗い出しておく必要があるのですが、今回は全く時間がありません。

2019年のGWに箱根駅伝コース110kmを通して走った時の計画の一部。設定ペースと休憩ポイントを予め決めておくことで走りに集中できる。この時は休憩ポイントは多め。


そうして4月の最終週はまさに怒涛のような仕事をなんとかこなし、仕事仲間に「あとはよろしく!」と言う捨て台詞を残し、スタート前日の夜の最終の新幹線に飛び乗り、旅立ちの地の京都へと向かいました。

やれやれ、これでやっとスタートできる。

ホテルに到着し、その日は久々にゆっくり眠りました。
そう、その「ゆっくり寝る」という次の機会が、その日の9日後まで現れないと言うことなど、その時は思いもせずに。

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