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土地を所有するという概念によって成り立つ、ウソみたいな仕事

縄文人の暮らしを想像してみました。

周りにはクマやイノシシなどの獣がたくさんいる。命の危険を感じながら身を隠し、弱っていると見れば狩りを行い、毎日生き延びている。(描写が中2)

オープンワールドのRPGみたいな生活をしていた縄文人は、土地を所有していませんでした。せいぜい、ナワバリという動物的な感覚があったにすぎないと思います。

アメリカの先住民であるインディアンも、西洋人がやってきて土地を売ってくれと言われた時に意味がわからなかったと言います。(コテンラジオの中で、土地を売れと言われたインディアンの名言が紹介されています。27:27〜)

人間が土地を所有する感覚を得たのは「稲作を始めた時」と言われています。おこめをつくる不動産屋として奇しくも感MAXです。


よく獲れる土地=地価が高い

となってから、肥沃な土地の奪い合いが始まります。

土地の所有権の歴史を、ざっと振り返るとこうなります。

稲作始まる

土地の奪い合い始まる

土地をたくさん得る豪農現れる

戦の褒美として部下に土地が分け与えられる

班田収授法(国が貸してあげる)

墾田永年私財法(仕方ないから一生あなたので良いよ)

地租改正(戦争やるから米より金を徴収します)

所有権を登記簿謄本というデータベースで管理 ←イマココ

土地の所有権というのは、ある時、人間が勝手に決めた概念。

本来は誰のものでもないのに、土地を所有したことにするという権利に則り売買や賃貸をする。それが僕たち不動産屋の仕事です。

取引金額は億を超えるケースもあります。

「ウソみたいだろ。概念だけで、めちゃでかい金が動いているんだぜ。」

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公共財産である土地が、個人の私有財産となったため、全体最適ではなく個別最適で活用方法が決定される。これが、まちづくりを難しくしている一番の要因です。

既得権益が強すぎるので、所有権の制度を生きている間に変えるのは難しいと考えています。既存のルールの中で挑戦するしかない。

だから僕らは資産価値の低い空き家を中心に、DIY賃貸やサブリースなどの方法でまちづくりにつながる不動産活用にチャレンジしてます。




画像出典  「タッチ 7巻」 作者あだち充 小学館


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