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親父杯クラスファイナル奮闘記(2)

1月15日(土)

1月4日から練習を開始してレース本番が2月5日。全部で33日間。
昨日までで11日間経ったので3分の1が終わったことになる。結果で評価されるものだから現時点では何も言えないけど、毎日楽しく練習できているのはいいことだろう。
休日にもっと走りこんだりするべきかもしれないけど、体がもたないということで、今日も夜に一人で2時間ちょっとの練習。タイムは伸びていないけど、理解が深まっている途中という感覚があって楽しい。
今回の課題がおもしろいので一人で走っていてもあまり苦にならないけど、ツイッターを見るとイベントやロビーレースでわいわい盛り上がっていて楽しそうだな~とは思う。
でも思うけど、楽しい時間を過ごすことと充実した時間を過ごすことは重なり合う部分も多いけど決してイコールではない。若かりし頃、友達と酒を飲んで馬鹿話にあけくれた時間はとても楽しかったし、人生で必要な時間ではあったけれど、やっぱりそれだけで時間のすべてを過ごしてはいけない
一人で黙々走っていると考え方が妙にストイックになる(笑)。

1月16日(日)

山際を練習してから風呂入って、さあ仕切り直しと起動したら、オープンで決勝の魔女仕様の練習部屋が建っている。部屋主は模擬レースで以前ご一緒した方で部屋の中にはいまのとこお一人。
軽い気持ちで部屋に入ってみたら、その後どんどん人が入ってきて、結果として40代上位の方が3人に50代上位の方、そして予選TAはいまひとつだったけど、50代で私と同組のDR6万超えのお二人。そう、以前書いた私がマークしていたお二人(笑)。練習しないでサボっててくれないかな~と秘かに願っていたが、そうはいかないようだ(涙)。

いやあ、もういきなり40代50代だけのグランドファイナル始めちゃうんかい?と笑ってしまうようなえぐい面子。
模擬レースをやりましょうということになって、覚悟していたがスタートと同時に他の方々がぶおぉぉぉーんと走っていく。メンツがいいせいかみんなの気合も違うような。凄え、これがレースだよ!と感動したが、いやいまはそれどころじゃない

コーナー2つ3つ回った時点で既に引き離され、ここでしっかりついていかないとと必死に食いつくが、哀しいかな腕の差で走れば走るほどボロが出る。
レース独特のテンションとはやる気持ちが、運転をところどころ雑にさせてタイムロス。その積み重ねでタイム差は開く一方でぶっちぎり最下位を独走。最終的には先頭と20秒前後の大差をつけられて終了。うち前の方との差が10~12秒。

この日記のとおりほぼ毎日練習しているわけですが、元々速い方が気を抜かずにある程度練習してくるとこうなるわけです。走った方の中には、多分、本格的な練習はこれからという方もいらっしゃったと思いますが、それでもこれだけ差がつく。辛いなあ~

親父杯の予選TAは地力で劣勢でも、予選TAに合わせた練習をきっちり積んだ上で、相手がさほど練習を積んでいないなら、上手く本番の一発さえ決めてしまえば実力差をごまかせる(予選奮闘記で書いたとおり本番で決めるのも大変ですけどね)と思っているんですが、レースだとそうはいかないし、グランドファイナルが見えている上位ほど練習をしてきている可能性が高い。

正直、残り3週間の練習では、うまくいって差を縮める程度で、追い抜くのは現実的には厳しい。それはそれで受け入れた上で、明日も練習あるのみ。

1月17日(月)

今日は単独走で山際を走っていたらAさんが来てくれて。
まずは昨日の模擬レースについて報告(笑)。チャットしてて気づいたのが、誰にも勝てなくてへこむけど、いま自分がこの状況を凄く楽しんでいるということ。速い人相手にいかに惨敗したかを得意げにしゃべる謎な自分。でもこの年で、上だけを見て刺激を受けることが楽しいのよ。

で、練習。少し速くなっている。でも、それ以上にAさんが速い。明確な差がある。仕上げにAさん先行、自分追走でレース形式をやってみたら、追走有利のはずなのにじりじり毎ラップコンマ数秒ずつ引き離される。Aさんもまた速くなっている

情報交換してから、互いにフリーで黙々と走って。そしてレース形式の練習をして走りについて意見交換。世間話もするけれど、話の中心が走ることからそれることはなくて。一緒にいても、自分のペースで走る時間とコミュニケーションの時間の調和がとれたブレンド。これがとても心地よい。

1月18日(火)

前日、ビギナーズカップの募集の発表があった。抽選での参加者決定は2月5日ということで50代クラスファイナルと同日。40代ファイナルも翌日なので、両クラスのファイナリストとビギナーズ参加者は、練習時期がちょうど入れ替わるような形になりそうで、練習参加者が増えることにはならなそうなのが惜しいところ。
予選敗退の方はビギナーズカップ参加が決まらないと走る意欲も湧かないだろうし、ファイナル組は敗退したら走る気力はもう残っていないはず。少なくとも自分は無理(笑)。

やはり今回のレギュは過去3年で一番過酷。予選敗退→即終了も明暗くっきりという意味では厳しかったけど、ファイナルも準決勝、決勝でそれぞれ人数を絞り込む一発勝負2本なのでいろいろとプレッシャーがかかる。

去年は3レース総合での結果だったので、ワンミスは取り返しが効いた。
私の某フレンドさんは、クラスファイナルの確か2つ目のレースでコースアウトして順位を大きく下げたけど、1レース目の結果と3レース目で巻き返して、無事グランドファイナル進出達成も、今年はワンミスでも、テール滑らせる程度ならともかく、コースアウトレベルのミスは即致命傷になる。

更に言うなら、ミスで自滅は自業自得としても、ミサイルその他で他人を巻き込むアクシデントは絶対に起こせない。レースである以上、抜きに行かなければいけない場面が必ずあるが、私のような凡人&レース経験不足なプレイヤーには限りなく難度が上がるという。いや~過酷だわ~と思うのです。

今日は、16日の模擬レースの結果を思い出しながら、魔女中心の練習。タイムペースが違い過ぎる。どうしたものか。

1月19日(水)

17日に練習に来てくれたAさんからアドバイスしてもらった内容を、昨日の練習後にレース練習のリプレイでAさんのやり方をチェック。あー凄いな、ここまで細かくやっているのかと感嘆。親父杯の練習とは、速い人がいかに工夫しているかを痛感する期間でもある。

Aさんと技術の差があるので全部は真似できないが、取り入れられそうなところを試してみる。1本目はしっくりこなかったが、2本目は狙い通りタイムペースが落ちずに、燃料の消費が減った。完全にコピーできていないからAさんほどの効果は出ないが、それでも改善している。

そのあと、魔女の練習。出発点がひどすぎたので、走りは日々改善しているが、上位との差はかなり大きい。

1月20日(木)

今日も単独走。今日の時点では、だいたいこの日記と同じように、練習期間を3分割して、前半・中盤は自分の走りを固めて、後半で人数の揃ったレース練習を積むようなイメージでいる。
山際の練習は伸び悩み。昨日よりもタイムが明らかに悪い。ひとつまちがいなく改善点を固められたけど、他のどこかがずれている。直せればいいけど、とにかく走り込み。

後半、魔女の練習に切り替えたところでAさんが遊びに来てくれる。いろいろ情報交換・意見交換のあとレース形式で練習。そろそろ練習期間も半分が終わるけど、タイムのばらつきを見てもまだ全然魔女の走りを詰め切れていない。道は遠い。最後Aさんと意見交換して本日の練習は終了。

正直、年をとれば若い子に勝てないことが分かっている以上、若い子のようなもっと速くなりたい、全国で戦いたいという単純な速さにかける気持ちは、私にはもうないわけで。
あるのは、走ることに対して自分と同じ感覚を持った人、走ることについて同じ考えを持っている人と一緒に走りたいという気持ち。

もちろん、相手を選べばその分世界は狭くなる。若いうちは、好きでも嫌いでも、自分と考えの違う人と多く触れ合うことで、様々なものを吸収したほうが確かにいい。
でも、年寄りの私にはその億劫さを乗り越えて、わかりあうのが難しい人を理解するためのコミュニケーションをする根気がもうない。

例えば、このゲームでも、私だったら絶対にしないことをする人がいる。でも見ていると、周囲も問題視せずそれを許容していることは珍しくない。
逆に、私もマナーのいい方ではないから、他の人からそういう風に問題視されている部分があるかもしれない。
何が許せて何が許せないかという価値観は人それぞれ。社会は広い。本当に考え方は様々だし、それでいい。

ただ、嫌いな人とも付き合っていかなければいけない仕事ではなく、ゲームという遊びの世界だからこそ、私はそういう部分で同じ価値観を持っている人と走りたい
私にとって「楽しく走る」とは同じ価値観を持っている人と走ることとほぼ同義である。

だから、公式戦もデイリーもほんとにたまにしか出ていない。接触やアクシデントに対する考え方をとっても、何が許せて何が許せないかは個人差がある。不特定多数が集まる場に出ていく以上は、ある程度自分と違う考え方を許容しなければいけないけど、それが面倒になってしまった。

ではなぜ、親父杯は出ているかと言えば、そういう考えの違いをあまり感じることが少ないし、大会の後も一緒に走ってみたいと思う人が一番見つかりやすい場所だからということになる。速い遅いは関係なく本質的に走ることに対して真面目。私が一緒に走りたくて、親父杯で探しているのはそんな仲間。

1月21日(金)

今日もフレンド限定ロビーを建てて単独練習。そうしたら40代上位のフレンドさん、いつものAさん、最近フレンドになった50代のBさんが来てくださって。

いい面子が集まったなら走るしかない。「湾岸ミッドナイト」の名セリフそのままのノリ。

「自分の力をちゃんと見せる かくさない
 速くないフリして相手を油断なんてさせない― 来るならヤルと―」

「湾岸ミッドナイト」25巻26ページ

ということで、最後にレース形式で練習。
明らかに私より実力上位の方ばかりだけど、一番後ろから何とかついていくことができた。タイムペースも他の方には及ばないけど、ちゃんと様々な面でちょっとずつよくなっていた。久々の充足感

ただ、自分の向上という手ごたえに対する満足もあったけど、それ以上に震えたのは他の御三方のレースぶり。後ろから見ていてずっと「凄いレースしてるな…」と言葉が出ない
失礼な書き方になってしまうが、速さだけならもっとレベルの高いレースは当然どこかにあるだろう。でも、私が後ろで凄いなと感じたのはレースの熱さ。走る人の気合が、熱量が見る者の感情を刺激する

けれども「こんなタイトなレースを13周もやらせるなんて親父杯ってほんと鬼だな」とつくづく痛感。このレギュの恐ろしさがまたひとつわかった感じ。

1月22日(土)

今日は魔女の練習。上位との差が大きい魔女。どうにもならんけど現状を確認しようといつもよりはちょっと多く練習。
ひとりで走っていたらBさんが途中顔出してくれて。しばらく黙々と走り込み。
Bさんとのタイム差がだいたい1.5秒。大きい。13周だと20秒。更に、実際のレースになればミスが出るのはこっちだろう。
これまでのAさんとの意見交換でも、決勝は1ピットが速くノーピットは不利が結論。となると、前も書いたが戦略で速さの違いをごまかせる余地はほぼ皆無。厳しい。

タイムにはなかなか表れてくれないが、今日の練習を通じて、いろんなポイントで理解が深まっている感じはある。それだけまだまだということなのだが、現実的に考えて残り10日間ちょっとで追いつくのは至難の業。さてどうしたものか。悩む。どうにもならないとは思うけど、考えてみる。それがまた楽しい。

1月23日(日)

今日は魔女の練習。親父杯本番だけ考えれば、山際をもっと練習しなくてはいけないんだけど、魔女のタイムが足りなすぎ&揃わなすぎでもう少し理解しておきたい、という気持ちが強く。休日なのでいつもよりちょっとだけ多めに走行。

何回かに分けて走ったんだけど、夜の部には今日もBさんが顔を出していただいて。しばらく黙々と単独走の後、お願いしてレース形式で一本練習。

BさんはDR見ても間違いなく速い。一見自分とそんなに違わないようでいて、実際にレースで近くを走ってみるとやっぱりすべてが違う。見る見るうちに姿が見えなくなる。そして、自分の運転が雑になり、細かいミスが出る。進歩している部分も少しはあるんだけど、まだまだ先は遠い。ほんとにみんな速いなあ~。

私が遅いので技術的に得られることは何もない(他の人がいれば別だけど)のに、私より速い人が部屋に来てくれる。これは本当にありがたいこと。

ツイッターはiRacingのデイトナで盛り上がっていた。全然わからないので1チーム何人くらいで走っているか知らないけど、仮に4人だとしたら実走行時間だけで6時間。私の練習、何日分だよという世界。まあやっぱり好きな人はみんな走ってる。

私みたいなヌルヌル派はそこまで走りこめないけど、親父杯の二カ月だけは、少しではあるけど毎日コツコツ。走ること中心でやっていく。

1月24日(月)

今日はオープンの山際部屋が建っていたのでお邪魔。フリー走行のあと一本模擬レースも、チャットしてたら後ろのグリッドになってしまい、混じっていた親父杯参加者以外がまあいろいろと…ということで早々に勝負権無しの消化レースに。

自身の収穫はあまりなかったけれど、決勝の練習では初めて一緒になる方がいらっしゃったんですが、さくっとノーピットで合わせられていて、練習なり研究なりしてないと走れないペースで走行している。やっぱりみんな練習してるのねと、何度目かの実感。

今日のことと直接関係はないが、予選TAの頃、親父杯練習部屋の謎というのがあって、オープンで部屋を建てるとやたら外国人が入ってくる(笑)
TAでお世話になったOJS部屋には、なぜかイタリアンが入れ替わり来ていた。人は違うがなぜかみんなイタリア人。情報交換でもしているのか。
まあ、オープンで部屋を建てると、部屋名に「親父杯」と書いても、入ってくるのは外国人も日本人も同じ。TA練習部屋だとまずレースはしないので、チャットで「早くレースをしよう」とかわめいて、みんなが放っておくとそのうちいなくなるのがお約束ではある(優しい部屋主さんはちゃんと説明したりするけど)。

ただ、稀にだが、日本人、外国人どちらも見たことあるが、ビシッとレギュに合わせてしかも相当速い人がいたりする。見よう見まねで車を合わせて、周囲の走りに合わせてあっという間にアジャストしてしまうのか。
やっぱり世界は広い。いろんな人がいる。

その後は、個人部屋を建てて魔女の練習。進歩はしてるんだけどあまりに進みが遅すぎてというのがいまの悩み。途中でAさんが顔を出してくれて、Aさんと役割分担しての比較テストもかねて一本レース形式。比較テストなのでスピンしたら意味がないので、しっかり緊張感持って走った分、まあこれまでよりはよかったが、それでも道は遠く。何度書いているかわからないけど、できる範囲でちゃんと練習するしかない(笑)

1月25日(火)

親父杯クラスファイナルPVをツイッターで公開
お察しの方もいると思うけど、告知といっておきながら動画の対象は一般の方でなく、予選を通って決勝に臨む人たちにエールを送るというコンセプト。仕事などが忙しくて練習できない方もきっといるだろうけど、お互いできる範囲の準備をして当日はいいレースが出来たらいいね、と。まあ、いいレースをするというのは実際にはなかなか大変なんだけど(笑)。

今日はフレンド限定部屋で山際を練習。しばらくしたらBさんが来てくださり互いに黙々と練習走行。一通り走りこんでちょっとお話ししてたらAさんも来てくれて。お願いして山際のレース形式を一本。

たまたまポールからスタートしたので序盤はトップを走行。アホなミスできねーと一所懸命走って、自分的にはなかなか快調も、背後から、後ろの二人のペースメーカーとして使われている感がずーっと伝わってくる。
レース中盤、二人に交わされて、今度はこちらが風除けに使ったると意気込んだのも束の間、お約束のじりじり離されていく展開。わずかなラインどりのミスをするたびに、きっちりコンマ数秒ずつ離される。それの積み重ね。

このお二人といい勝負ができれば本番も十分勝負圏だと思うんだけど、まだ足りない。並ぶところまでというのは厳しいけど、せめてもうちょっと差を詰めたい。一発のスピードも、アベレージの安定性も、もう少しは仕上げたい。

仕上げに魔女を軽く足慣らしして終了。魔女は更に差がある。
今日で練習期間の3分の2が終了。あと3分の1でどこまで成長するか。