見出し画像

【視聴者向け】『マリオ&ルイージRPG ペーパーマリオMIX』Any% RTA 予備知識

本記事では、筆者とんこつの『マリオ&ルイージRPG ペーパーマリオMIX(以下、マリルイMIX)』の「Any%」カテゴリのRTA配信をご視聴いただくにあたり、知っていると見所が分かる予備知識をご紹介します。

より詳細な情報にご興味のある方は、以下の解説動画もあわせてご覧ください。


概要

『マリルイMIX』は2015年に発売された3DS向けの「ブラザーアクションRPG」です。『マリルイRPG』シリーズ5作品目となる本作では、ゲームバランスを崩壊させるグリッチの数々が知られていますが、中でも特徴的なのは、負けたバトルを勝ったことにしてしまう「Instant Battle Glitch (IBG)」と呼ばれるグリッチです。このIBGの存在により、本作のRTAではまともに戦闘を行わないため、シリーズ内で唯一1時間以内でのクリアが可能となっています。

なお、最速でプレイできる環境はNew 3DSのダウンロード版です(言語については大きな差は現状知られておらず、不問)。

本作のRTAは、使用できるグリッチの範囲に応じて3つのカテゴリに分けられていますが、本記事では制約なしで最速クリアを目指す「Any%」の内容に絞って、区間ごとの難易度やその特性を順番に説明します。

(区間の分け方や難易度やリセット率の表記、区間タイムはあくまで筆者の個人的な感覚に基づきます。)

Peach's Castle(ピーチ城)区間

  • 難易度:★★★☆☆

  • リセット率:★★☆☆☆

  • 区間タイム:6分15秒~6分25秒

「ピーチ城」から出るまでの区間です。最初の6分間だけはストーリーを普通に進めた後、画像の位置の柱で壁抜けを行い、画面外を通って城の出口判定を踏みます。

このゲームにおける壁抜け全般に言えることですが、マリオだけの操作を通じて後ろのキャラクターの位置調整を間接的に行う必要があるため、スライドパッドによる微小な入力を目印通り正確に決めることが求められます。

Dash Socks(ダッシュソックス)区間

  • 難易度:★★☆☆☆

  • リセット率:★★★★★

  • 区間タイム:6分20秒~7分05秒

本RTAの基本的な移動手段となる「ダッシュソックス」を取得するまでの区間です。チュートリアル戦×2、「ペーア平野」での壁抜け×2をこなした後、「ペーパーキノピオを救出!」のクエストを行います。

この区間の壁抜けそのものは難しくありませんが、厄介なのはクエスト内でのクリボーとのシンボルエンカウント×2です。このエンカウントでは、50%の確率でペーパーパタパタを含むユニットに当たる可能性があります。ペーパーパタパタだけは先制攻撃で倒しきれないため、このパターンを引くと1回につき最大21秒ほどのロスです。

画像のようなクリボーのみのユニットを2連続で引ければラッキーですが、ペーパーパタパタを引いてしまうと、記録狙いにおいては基本的にリセットです。

Trio Hammer(トリオハンマー)区間

  • 難易度:★★★★☆

  • リセット率:★★★★☆

  • 区間タイム:7分25秒~7分55秒

ボムキングと戦うために必要となるアクションの1つ「トリオハンマー」を習得するまでの区間です。この区間では壁抜けを3か所で行うことでストーリーをスキップしますが、どれも別々の要因でタイムのブレやすい、本RTAの難所です。

この区間のどの壁抜けにおいても、まずはマリオとルイージに壁を抜けさせてから、その後でペーパーマリオにも壁を抜けさせるか、ペーパーマリオを2人から分離させるという手順を踏みます。2ステップのどちらにもタイムロスの要因が複数あり、3か所全ての壁抜けがスムーズに決まることは非常に稀です。

Trio Drill(トリオドリル)区間

  • 難易度:★★☆☆☆

  • リセット率:★★☆☆☆

  • 区間タイム:5分40秒~5分55秒

ボムキングと戦うために必要となるアクションの1つ「トリオドリル」を習得するまでの区間です。この区間で安定ルートをとる場合には、画像の位置で行うペーパーマリオ単独での壁抜けが唯一タイムを左右する要素です(難易度も控えめ)。壁抜け後は隣のマップでセーブ&リセットを行い、グリッチ状態で「カブータ森林」を抜けて「ソクリ山地」へと向かいます。

「ソクリ山地」では「トリオドリル」習得のためのチュートリアルの途中で柵を抜けることで、一部のムービーをスキップできます(最大10秒短縮)。1発で決めなければ短縮にならないためハイリスクですが、好記録を狙うためには重要な技です。

なお、このチュートリアルスキップが存在する関係で、区間終わりのタイミングを「トリオドリル」習得時ではなく、「ソクリ山地」離脱時に設定しています。

King Bob-omb(ボムキング)区間

  • 難易度:★★★★★

  • リセット率:★★★★☆

  • 区間タイム:5分25秒~5分50秒

ラストダンジョンへの入り口を守る終盤のボス、ボムキングと戦うまでの区間です。まずはストーリー進行のため、「カブータ森林」のとあるムービーを見ることを目指します。森林内では(本来ムービー中のみ有効な)倍速機能を濫用し、「トリオドリル」のダッシュと組み合わせて画面の内外を高速で進みます。

当該ムービーを見た後は「キノピオ 大そうさく!」のクエストにて画像の位置で柵抜けを行い、クエストから脱出。続けて同じ場所での柵抜けを行い「ソクリ山地」頂上を目指します。この柵抜けはペーパーマリオを含む3人の位置調整を厳密に決める必要があるため、中盤最大の難所となっています。

ボムキング戦ではわざと負けて「タイトルにもどる」を選択すると、勝ったことになりゲームが進行します。これが冒頭でも触れた、クエストから不正に脱出したことが影響して引き起こされる「Instant Battle Glitch (IBG)」と呼ばれるグリッチです。

Kamek Duo(ダブルカメック)区間

  • 難易度:★★★★☆

  • リセット率:★★★☆☆

  • 区間タイム:10分30秒~10分45秒

「クッパ城」突入~ダブルカメック撃破までの区間です。各種グリッチを仕込んで「クッパ城」に出入りしながら攻略を進めますが、城内の敵にエンカウントすれば即リセットなので常時注意が必要です。画像の場所では城内での倍速空中走行の仕込みを行いますが、猶予フレームが多くないため緊張感が高まる一瞬です。テキストを送りつつ右の部屋に遷移できれば成功です。

ダブルカメックの待つ階層に到達した後は、一旦「カブータ森林」に戻ってお決まりのIBGを仕込みます。ダブルカメックのもとに再び向かう際に「トリオグライダー」を使ってギリギリ大きな隙間を越える所も注目ポイントです。

Bowser Duo(ダブルクッパ)区間

  • 難易度:★☆☆☆☆

  • リセット率:★★★★★

  • 区間タイム:7分45秒~8分45秒

ダブルカメック撃破後からラスボスを倒すまでの区間です。実力要素のほとんどない、運要素が大きなウェイトを占めるお祈りタイムです。ダブルカメック戦の後は、本来ならラスボスまでの連戦も可能ですが、IBGを連続で使おうとするとソフトがエラー落ちを起こしてしまうため、一旦「バブルキノピオを助けろ」のクエストでIBGを仕込み直します。

その後は「クッパ城」に戻り、体力調整のためメカクッパ戦を行います。ここで全体攻撃を引いて即負けられるかどうかが、約30秒変動する大きなお祈りポイントです。

ダブルクッパの待ち構える最後の通路では、通常モンスター戦×5とボス戦×4を行います。初手の行動が固定されるボス戦ではタイムが全くブレないため、通常モンスター戦でどれだけ理想の行動をしてもらえるかがカギになります。特に全体攻撃を持つガボン、ヘイホー、クラッシャーの3戦は、それぞれ運次第で20秒以上タイムが変わります

The End(エンディング)区間

  • 難易度:☆☆☆☆☆

  • リセット率:☆☆☆☆☆

  • 区間タイム:1分09秒

ひたすらテキストを送り、タイマーストップを待つだけの区間です。ちなみに本作ではABXYいずれのボタンでもテキストを送れるため、筆者は右手でRボタンを押して倍速状態をキープしたまま、左手にプールキャップを被せて4つのボタンを擦ることで連打しています。

まとめ

ここまで見てきたように、『マリルイMIX』Any%のタイムを主に左右するのは、壁抜けをはじめとする全体的なグリッチの精度+序盤と終盤の運要素です。大きなミスなく最終区間を迎えたうえで最高の運を引くことは極めて困難ですが、好記録にチャレンジする様子を見に来ていただけると嬉しいです。本RTAに関するご質問も大歓迎です。

最後に宣伝ですが、2023年7月18日(火)に「RPG Limit Break 2023」で本作のRTAを披露する予定です。イベント本番までの期間はTwitch配信で集中的に記録狙いに取り組みますので、是非とも応援のほどよろしくお願いします。

いいなと思ったら応援しよう!