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冒険家×総合的な学習の時間 kickoff

今回、新たなチャレンジをする。
学校の外の人と一緒に授業を創る試みだ。
うちの学校の近くに一風変わった本屋がある。
その名も『冒険研究所書店』
店主の『荻田泰永』さんは無補給単独徒歩による南極点到達に成功した冒険家だ。
つまり、南極点まで歩いていったのだ。
え?どういうこと?
最初に聞いた時は全く理解ができなかった。
そんな事をした人がこんな近くにいることに。

荻田さんとは2年前、2年生の学習で駅前探検をしたときに出会った。
とても魅力的な方でもっと関わりたい!
絶対何か一緒にやりたい!と密かに企んでいた。
時々本屋に顔を出しては声をかけさせてもらっていた。
そして昨年度末、まだ次の人事も決まっていない段階で
「来年もしよかったら一緒に授業作ってくれませんか」
と声をかけていた。すると、荻田さんは
「いいですね」と笑顔で答えてくれていた。

そして今日満を持して、学年の先生と一緒に彼の元へ向かった。
外部の方に一緒に授業をつくりませんか?なんてオファーは今までやったことがなかったのでドキドキだった。
しかし、そのドキドキは彼と話し始めて数分後にはワクワクに変わっていた。

まず、僕が総合でやろうと考えていることを説明していくと、彼はいろんな質問をこちらに投げてくれた。
さらに自分が子供たちに対して行っているプログラムのことを熱く語ってくれた。その中で
「感情を磨く」
この言葉に、僕はとても惹かれた。
子どもたちは学校の中で感情を押し殺して過ごしていることが多いのではないか?
そうすると自分の思っていることを出せず、自信がなく誰でも代わりに聞くような人になってしまうのではないか?
こんな時代だからこそ、感情を磨き、100年後にも、価値の下がらない自分の強みを見つけ大事にしていくことが必要なのではないか?
例えば、「素敵な笑顔」と言うものはいつの時代だって大きな財産になる。
それを自分の良さとして大切にしていけることが大事なのではないか?
そのためにまずは小学校段階ではしっかりと感情を出すことが大切なのではないか?
と話をしてくれた。

さらに
「冒険とは何か」
と言う話もしてくれた。
冒険とは南極やジャングルに行くことだけではない。
今まで見えていなかったものが見えること。それが冒険だと言っていた。

それは「見方を変える」だけで身近なところでもできる。
普段使っている机。
これの見え方を変えるとはどういうことか。
例えば下に入って覗き込んでみる。
すると、いつもは見えていなかった机が見えて、いつもは気づかなかったことに気づくかもしれない。

さらにそこで大事なのは自分が主体的に動いて見え方を変えることだと言っていた。
机をひっくり返すのではなく、自分が机の下に潜り込んで机を見ること。
つまり相手を変えるのではなく、自分が変わることが大事。
そういう話だった。

彼との話は本当に魅力的で楽しくあっという間の1時間半。
そして、次の具体的な計画を立てるための約束もしてくれて今日は終わった。

学校から500m歩いただけで、こんな大冒険になるとは思ってもいなかった。
これからどんな学びの場をつくっていけるのかワクワクが止まらない。

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