「かわいそ笑」をより楽しむための「古のネット用語」解説
最近読んだ小説「かわいそ笑」(著者:梨)が爆裂に良かったです。
インターネット×怪談という最高のマリアージュ。
発売して一週間も立たないうちに重版がかかっとるやないかい。
今んとこアマゾンのユーザーレビュー4.6やないかい。(2022/08/20時点)
読む催眠術。読む金縛り。読む呪物。
あまりに内容が私の好みにドンピシャ過ぎて辛い。読むのが辛い。もう四回読んだ。
この小説は私のために書いてくれたのではあるまいか、と思わずにいられない。この幸せを分かち合いたい。という訳で、最近は会う人会う人に勧めているんです。
です。
ですが。
ですがよ。
この本、人を選ぶのよ。単純な小説じゃないし。モキュメンタリーだし。題材が題材だし。作中作的構造だらけだし。小説って枠を軽々超えてくる。
さらに言うとこの本を読む上で「いにしえのインターネット文化」の空気感を知ってるほうがより面白いだろうなと思うんです。
なので、布教する上で、私にできることとして、若い人向けに書籍に登場するネット用語の解説記事を作りました。
情熱の赴くまま書きました。
「かわいそ笑」に登場する順に紹介しています。その数約90項目。
「かわいそ笑」でもし分からない単語が出てきたらぜひこのnoteを参考にしてみてください。
ただ序盤から目的を忘れてインターネット老人会の自分語り戯言みたいになりました。語らずにはいられない。これでもだいぶ削ったんですが、それでも1万文字を軽く超えてしまった。もうむしろ、本は置いといてこれらのキーワードで老人会したい。
ハンドルネーム
ネット上の自分の名前を表す古語。HNって省略して書く。
当時のハンドルネームを今掘り起こされると恥ずかしさのあまり悶絶する人も多い。ちなみに私の当時のハンドルネームはFFのモンスター名だった。悶絶。
可愛らしい動物のキャラクターが
メールを届けてくれるサービス
ポスペのこと。正式名称PostPet。So-netがやってたメーラー。
モモと呼ばれるピンクのクマがメールを配達してくれる。かわいい。当時みんな使ってた。
しぃ / ギコ
ふたりとも2ちゃんねる(現5ちゃんねる)を代表するキャラ。アスキーアート。どの板にでもそこらじゅうにいた。
(*゚ー゚) :しぃはかわららしいがゆえに、よく虐待されてた。
(,,゚Д゚):ギコはあらっぽいキャラづけが多かった。
チャットルーム
当時、ブラウザベースのチャットルームがたくさんあった。
雑談用だったり、特定の話題用だったり。
ルームごとに書き込む作法もあったりする。
なので初心者はビビりながら空気読みながらチャットしてた。返事が来ると飛び上がるぐらい嬉しかった。
慣れないながらも何回もログインして、
次第に友だちができる感覚は楽しかった…。
* ´ω`)_ 旦~
ホムペ
ホームページの略。基本的に個人サイトを指す。
自分のホムペを持ってるとネット活動がはかどり、少し優越感もある。
とはいえ当時はサイト制作のハードルが高かった。
HTMLってなんじゃい?FTPってなんじゃい?って手探り状態から「とほほのwww入門」ってリファレンスサイトをみながら、書籍を買い込んでみんな必死に作ってた。
Sorry! This homepage is Japanese only!
この頃の二次創作
ネットの登場で、今まで即売会や雑誌内だけの交流だったのが、いっきに文化が花開いた(気がする)。
多くのホムペには二次創作絵や二次小説が並び、、なりきりチャットが有った。pixivもない時代は腕のいい絵師さんの情報は貴重だった。見つけたらブックマークを忘れずに。
なりきり質問コーナー
キャラになりきって質問に答えるのコーナー。
今読むと赤面どころか失神する。
同盟
当時は検索エンジンがしょぼかった。
若い人には信じてもらえないかもしれないがYahooにサイトを登録するのは人力だった時代。なので新しいホムペを発見するのがとても大変だった。
そこで、ホムペ同志で仲間として同盟を組んで、同盟バナーを設置し、訪問者を回し合うことに、非常に意味があったのだ。
レンタル掲示板
ここでいう掲示板ってのは2ちゃんねる等の大規模掲示板でなく、個人のホムペ等に設置してある掲示板。ちなみに掲示板はBBSともいう。
掲示板はCGIという仕組みで実装するのだが、Perl言語やサーバーサイドの知識などが必須で素人には手が出せなかった。なのでホムペ主は別の業者がやってる掲示板の仕組みを借りてくるのが当時は一般的。そのため「レンタル」掲示板と言う。
ここでホムペ主は訪問者と交流する。…はずのだが、めったに書き込まれることがないので「はじめてアクセスしたら挨拶してね」「キリ番踏んだら報告してね」などのルールがホムペに追加されていく。
最終的に荒らされて放置される。
メル友
メールの文通友だち。チャットで仲良くなるとこちらに移行することも。
当時、異性のメル友を作るために必死だった。血眼。
アクセスカウンター
サイトの訪問数を示すカウンター。人気のバロメーター。
ホムペのトップに表示するのが常識。
当時はGoogleAnalyticsもないので、自分のホムペに人が来てくれてるかどうかはこの数字しか判断材料がなかった。
この仕組みもCGIが必要になるので、専門サイトから借りたり、プロバイダーが提供してくれるものを貼り付けるケースが多い。
カウンターの数字がゾロ目・キリ番だった際にはBBSでの報告義務がある。これを怠るとホムペ主に呪われる。
オフ会
ホムペに集まる人たち同士、同盟同士、レンタル掲示板の常連たち、2chの大規模オフなど、リアルで集まる機会をオフ会(オフライン会)と呼んでいた。今もそうだな。ハンドルネームしか知らない人達に会うのは勇気がいった。
思い出語りになるが「マクドナルドでハンバーガーを1000個買って食うオフ会」に参加した時は衝撃だった。100人ぐらいで体育館みたいなでかいホールを借り切って、食いきれないハンバーガーを初対面の大勢と一緒に食べた。もう一度やってみたいものだ。
同人誌の奥付
同人誌の奥付ページに作者の住所と名前が書いてあったんよ。すごい時代や。
雑誌にもペンパル募集ってコーナーで普通に住所のってたな。
過去絵
過去に書いたイラスト。
…なんでわざわざ過去絵って言ってたんだろ。今になって気になってきた。意味合いとしては「最新じゃない」ニュアンスが強くて「昔描いた絵だから技術的に拙いけど今はそうじゃないからね」という予防線の意味もあったのか。
リンク切れ
今ほどプラットフォームが充実してないので、個人の力が尽きた時(サーバー料金を支払うモチベーションを失った時)ホームページは滅びる運命にある。そうなるとリンク切れになる。
ホムペの更新ぐらいしか生存確認する方法がない場合、
リンク切れ=今生の別れになる。
ブックマーク巡回
検索サイトが充実してない。どのサイトが更新したか分からない。そんな時代にどうやってインターネットを楽しんでいたか。
答えは一つ。ブックマークに登録しているサイトを順次巡っていくのだ。それしかない。そしてリンクをあさり、掲示板で情報交換し、少しづつホムペの巡回候補を増やしていくのだ。
ブログが登場してRSSの更新情報配信の仕組みができたときは感動した。
テキストサイト
今で言うオモコロみたいなもん。
侍魂、webやぎの目、ろじぱら、ちゆ12歳、等々…。有名、無名問わず面白いサイトがいっぱいあったんだが、今考えると、アドセンスもない時代に、よくあんなに体張ってたな…。
厳密なテキストサイトとは離れるが、絶望の世界とか99人の最終電車も好きだったよ。
素材サイト
イラストやデザインパーツ、効果音やMIDI(当時はホムペに音楽を流すのが最先端だった)などなどを、多くは無償で提供してくれる神のようなサイト。お礼は掲示板に書き込もう。お礼文は何文字以上って指定があったりするぞ。
裏ページ
ホムペ内に設置する隠しページ。知る人ぞ知るページ。ただでさえ自分のホムペなんて誰もアクセスしないのに。
ただ、初めてアクセスするホムペはTABを押したり右クリック全選択して隠しリンクを探す嗜みが当時の閲覧者にあった。なので赤裸々な日記とか書いちゃうと危ない。ネタページにしとくのが吉。
ウェブ拍手
ホムペを応援するボタン。古のサイト、特に同人系にはよく設置してあった。
よいイラストだったり、素材をDLした際には押しておこう。一言メッセージが添えれる場合も。
mixiトピック
mixiという国産のfacebookみたいなSNSがあってだな。今もあるけど。
そのmixiユーザーが参加してるコミュニティー内の特定スレッド的なやつ。
…確認するために久しぶりにアクセスした。
クリーピーパスタ・電承・ネットロア
ネット上の伝承譚や怪談のこと。(ただ電承は初めて聞いた)
掲示板やチェーンメールで出回る。それをリアルで話してドン引かれる。
匿名掲示板
多くの場合2ちゃんねるを指すけど、ソレより前にあめぞうがあったり、ふたば☆ちゃんねるができたり、いろいろあった。
それらは今にもまして治安が悪かったので、ネットを始めた頃は近寄るのも怖かった。が、慣れてくるとこれらの掲示板にいることに優越感を感じるようになってくる。Welcome to Underground。
ジェフザキラー
ぐぐると怖い顔が出てくる。ちなみに私が制作した株式会社闇のキャラクターもこの画像を一部参考にしている。
ジェフザキラーは有名なクリーピーパスタで、自分の顔を切り裂いて笑顔というおっそろしい設定。「go to sleep」と言いながら人を殺す。
八尺様
2ちゃんねるの「洒落にならないほど恐い話を集めてみない?」で生まれた怪談に出てくる大柄の女性怪異。身長が8尺(240cm)あるらしい。
白いワンピースで「ポポポ」って言う。
最初は本当に怖かったが、今ではなぜか巨乳のセクシーキャラになっている。
ブラウザクラッシャー
当時のブラウザは脆弱だったのでアラートを無限に呼び出されるだけで簡単にフリーズした。
「いやらしい画像はコチラ」みたいな餌に釣られてブラウザを落とされるのは誰もが通る道。
精神的ブラクラ
上記の怖い画像版。とつぜん大きな声と怖い顔が表示される。ちょっとしたブラクラよりこっちの方がよほど堪える。
荒らし
掲示板等のネット上で迷惑なことをする人。連続投稿で罵詈雑言したり、同じ文章を延々と打ち続けたり、専用ツールで攻撃してきたり。マターリいきましょう。
ホスティングサービス
ホムペなどを預かってくれる共用サーバーを運営してる会社。さくらインターネットとかロリポップとかジオシティーズとか。
デジタルタトゥー
ネット上の「残ってほしくない情報」が刺青のように残っちゃうこと。個人情報とかばらまかれるとマジで終わる。最近は「忘れられる権利」というデジタルタトゥーに対抗する権利も現れつつある。
コンビニ本
ここでいうコンビニ本は、コンビニで売られる簡易な作りの本。妙に分厚かったりする。人気漫画系はもちろんニッチな路線の本も多く、ホラー系も多い。ただ作りが雑でやや倫理がぶっ飛んでる本もある。
ある「検索してはいけない」系のコンビニ本では株式会社闇を一切確認無く勝手に掲載してた。倫理〜。倫理倫理〜
Amebaブログ
サイバーエージェントさんがやってる代表的なブログサービス。やや後発だったにもかかわらず、現在最大手として残ってますね。
検索してはいけない言葉
愛生会病院とか愛の妖精ぷりんてぃんとか。ちょっと怖いのだとグリーンねえさんとかウォーリーを探さないでとか。
ちなみに株式会社闇もそう認識されてるケースが有る。
画像鑑定スレ
エッチなお姉さんの画像だと思ってリンクを踏んだらひどい目にあった。そんな青少年の救世主が「勇気が無くて見られない画像スレ」。
ここに気になるリンクを貼ると、有志が内容を確認してくれる大変ありがたいスレ。
またこのスレをROMることで安全に効率的に希望を叶えることができる。
URL鑑定スレ
画像鑑定スレのURL版。無害。
2ちゃんねるのオカ板
オカルト掲示板。文化カテゴリー。「おかいた」と読む。
中でも「死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?」通称、洒落怖スレという数々の伝説級怪談を生み出したスレもこの板から生まれた。コトリバコ、師匠シリーズ、八尺様、くねくね、巨頭オ…
私は禁后が一番好き。
このスレ以外にもきさらぎ駅や蓋スレなど、後世に残るスレが存在する。
イヌッマ
SAN値を削ってくる画像がいっぱいあったサイト。
検索したらまだあったわ…。
託児所の首吊り画像
これ私知らない。
ただタイトル的に知りたくもない。
age禁止
2ちゃんねるはスレに普通に書き込むと、スレッド一覧の一番上に移動する。なので目立つ。目立つと、変な輩が入ってきたり荒らされたりするので通常のスレは「age禁止(スレッドを上げるのを禁止)」をマナーとしている。じゃ、どうすればいいのかというとメール欄に「sage」と書き込む。そうすると上がらなくなるのだ。これをしないと即座に罵倒される。
ageんなカス
電波コピペ
意味不明の文字列。電波は毒電波を受信したような人の書き込みを揶揄った表現。深夜に見ると怖かったりする。
狭義と離れるが「螺旋アダムスキー脊髄受信体」のコピペは未だに怖い。
実話怪談
怪談は大きく「創作怪談」と「実話怪談」に別れてて、この溝は結構でかい。実話怪談ガチの人たちは「実話」であることに矜持を持っている。創作的な怖さや分かりやすいオチよりも、どこまでもリアリティを追求する求道者。どこかに行くたびに本物の怪談を仕入れるフィールドワークをこなしている。尊敬。
アングラなインターネット
当時のインターネットはアンダーグラウンドと隣り合わせだった。
なので身元が特定されにくくするために串とよばれるプロキシサーバーを当たり前のように経由してネットサーフィンしてた。
当時は「IPアドレスがバレる=死」という世界観だったのだ。一部の世界だけど。
スナッフフィルム
殺人の様子を写したフィルム。この手のものは大金持ちの変態趣味であって、一般人が目にするモノのではない、と思っていたがネットで検索したらそれなりに見つかる世界になってしまった。
ファイル共有サイト
GigaFile便とかそういうんじゃなくて。
もうちょっとアングラなデータが飛び交ってたサイト。
割れとよばれる海賊版ゲームソフトやアプリ、あとは音楽とかマンガ、動画などなどが飛び交ってた(もちろん海賊版は違法なのでダメよ)。のちにNapstarとかWinnyなどアプリを使ったファイル共有サービスに取って代わられた。
アングラ総合掲示板
アングラに特化した掲示板群。
ハッキング、海賊版、違法ドラッグ、ウイルス、裏情報、荒らし依頼、ポルノなどなど表に出しにくい情報を交換することを専門としていた。
ただスレを覗いてみると案外牧歌的だったりもする。
ウェブ魚拓
ウェブサイトの情報はいつ消えるかわからない。情報が消えて読めなくなることを防ぐためにサイトを魚拓のようにスクリーンショットを取ってくれるサービス。「魚拓とったからな」という宣言をぶちかませば勝利は確定。
お薬実況スレ
やばい方のお薬を扱うスレッド。
違法系から、一般薬の過剰摂取、睡眠薬や精神安定剤等も。単にレポ的な話だけでなく、スレのみんなとつながってる感覚が好きな人も。初心者が「バッドに入りました、どうしたらいいですか」と助けを求めてたりもする。
このスレを覗くとフラフラで楽しそうな人たちを垣間見ることができる。
ただ、ダメ絶対。
メンヘル板
メルヘンではない。決してない。メンタルヘルスを扱う掲示板。
死にたいと思ったらとりあえず書き込む。
アッパー系・ダウナー系
危ないお薬には大きく分けると3種類ある。アッパー系、ダウナー系。サイケ系。
アッパー系は興奮したり高揚したり。代表的なのは覚醒剤やらコカイン。
ダウナー系は心が落ち着いたりボーッとしたり。大麻とかヘロインとか。
サイケ(幻覚)系は精神世界にぶっ飛ぶようなやつ。LSDとかマジックマッシュルームとか。
パーティードラッグ
パーティー的に、みんなで盛り上がれるドラッグ。一体感とか性的快感とかそういうのにクるお薬。MDMAとか幻覚系がよく出回ってたんだとか。
今はマリオパーティがあるので、こんな薬に頼る必要はないですね。
オーバードーズ
薬を過剰摂取すること。ある特定の薬を飲みまくると気持ちよくなるため、意図的に行うものがいる。ダメダメのダメ。胃洗浄するハメになるぞ。
バッドに入る
この手のお薬は、かならずハッピーになるわけでなく、セッティングによっては地獄のような恐怖や苦しみ、焦燥感、パニックを味わうことがある。この手の体験を「バッドリップ」といい、この状態になることをバッドに入ると言う。
こうなったらどうしようもないんで、スレで実況しつつ水大量に飲んで風呂に入れ。デパスもってたらデパス飲むといいそうよ。
セッティング
お薬を楽しむ際の環境づくりのこと。バッドに入らないように大事なのはまわりの環境。適切な量を落ち着ける環境で。不安材料をとにかく潰すのが大事。らしい。
レスの誤爆
CPマスクのお宝画像
当時の無修正のムフフな画像は、ムフフな部分のみをCPマスクという謎の技術でマスク化して流通させることで法律から逃れるという手段を取っていた。モザイクみたいなもんだね。このマスクはマスク解除ツールとパスワードで復元できてしまうのだ!(GMaskとかお世話になったなぁ)
素敵なムフフ画像を見つけた際には、管理人に「パスください!!」と懇願していたものだ。画像のマスク部分を丁寧に選択し、CPマスク解除パスを入力して、ムフフ画像が無事復元されたときの喜びは如何ばかりか。
画像のメタデータ
画像ファイルには意外とたくさんのテキスト情報が含まれている。ひどい場合には撮影したGPS情報も。なので最悪の場合、自宅で撮った写真から住所がバレてしまうケースも。なので取り扱いには注意。
偽装ファイル
画像ファイルや音楽ファイルなど、ある種のファイルにはデータ内に冗長部分があり、そこに別のデータを仕込むことができる。
画像ファイルに見せかけて、専用ツールを使うと音楽ファイルを読み取ることができたりする。当時はこうやって違法データがやりとりされていた。
ひどい場合は拡張子を偽装し、テキストファイルだと思ったらexe(プログラム実行)ファイルという全滅エンドも。
ロム専
ROM専。Read Only Member。掲示板には書き込まずに閲覧だけする人のこと。大手匿名掲示板には、ルールに慣れるため「半年はROM専でいる」という不文律があった。
不幸の手紙
「あなたの友人X人にこの手紙と同じ文章を送らないと呪われる」って書かれた手書きの手紙。ねずみ算式に増える。
ただ改めて思うが、当時は呪いも人力だったんだなぁ…しみじみ。
ちなみにドラえもんの「不幸の手紙同好会」は名作。
チェーンメール
上記の電子メール版。橘あゆみとかあったね。
ウィルスサイト
サイトにアクセスするだけで感染するとか嫌な時代だったな。
ブラウザやプラグインの脆弱性を利用してパソコンに不具合を起こしたり、個人情報を抜き取ったりする。
怪しいサイトに行く際はくれぐれもご注意も。
ワンクリック詐欺サイト
SS
サイドストーリーとかショートショートとかショートストーリーとかサブストーリーとか語源は定かではないが、短文のテキスト物語。
気軽に作れるのでオリジナルはもちろん、二次創作的に作られるケースも多い。
大好きな作品が最終回を迎えるなど公式からコンテンツ供給がなくなっても、SSがあれば喪失感にとらわれずに済む。私はシュタゲロスをSSで乗り切った。
ウェブ会議ツール
ZOOM。
…なんてものは当然ないのでここではおそらくSkype。
MSN メッセンジャーかもしれない。iChat AVではなさそう。
不幸になる系列のスレ
まだ有るのね。
開示請求
発信者情報開示請求。ネットで誹謗中傷されたり虚偽の情報をばらまかれたりしたら実行しよう。通ればプロバイダが発信者の情報を提供してくれる。あとは焼くなり煮るなり。
これらの手続き、今はましになったが(もちろんそれでも大変なんだが)昔はもっと大変だったらしい。警察や弁護士に理解やノウハウがなく泣き寝入りするケースも多かったと聞く。
(←なんてこと言うんだ!)
この手のセルフツッコミを見て黒歴史を思い出す老人会の皆様ご健勝なにより。
夢小説
キャラの名前を読む人が自由に設定出来る小説。
そう!キャラに自分の名前を呼んでもらうことができるのだ!
つまり自分が主人公になって、大好きなキャラたちがあんなことやこんなことを。
夢小説の主人公は夢主と呼ばれる。
あと、この手の読者をドリーマーというらしい。
##name1##
夢小説内に記述されるJavaScriptで名前に書き換わる部分。
##name1##が名字で、##name2##が名前。みたいな。
頂き絵展示室
キリ番とか記念日にホムペ主にイラストを送る文化があってだな。
そういった絵をホムペ内に飾るコーナーが頂き絵展示室。
私もよく描いた。
あなたのうしろに名無しさんが…
2ちゃんねるのオカルト板に無記名で書き込んだ際に表示されるデフォルトネーム。今見るとオカ板のデフォルトネームは「本当にあった怖い名無し」なので、どっかで変わったんだっけ。記憶にない。
異界エレベーター
エレベーターで異世界に行く方法。
鬼門を開ける方法
リスカ / アムカ
リストカット、アームカット。自殺方法でもあるがストレス発散的や人の気を引くために行われることも。傷が残るから辞めよう。
0x00000109
CRITICAL_STRUCTURE_CORRUPTION バグチェックの値は0x00000109 です。 これは、カーネルが重要なカーネルコードまたはデータの破損を検出したことを示します。
ハードウェアの破損が発生している可能性があります。 たとえば、カーネルコードまたはデータが、失敗したメモリに格納されている可能性があります。
あやしいわーるど / あめぞう
いにしえの大手アングラ掲示板群。
歴史的には「あやしいわーるど(1995?)」→「あめぞう(1997)」→「2ちゃんねる(1999)」と文化が引き継がれていった。
猿夢
洒落怖、初代スレにして伝説の怪談。マジ怖い。
ホラーFLASH
動画コンテンツを楽しむにはネット回線が細過ぎた時代。
そんな中、もっとも熱いコンテンツはまさに「FLASH」であった。FLASHはベクターデータ+タイムラインアニメーション+インタラクティブという低回線でも存分に楽しめる仕様だったのだ。ゲームやアニメーション、おバカコンテンツなど数々の名作FLASHが生まれたが、とうぜんホラーコンテンツも大量に作られた。ドッキリ要素として、都市伝説な要素として、純粋にエンタメとして。私は今、ホラー制作業をやってるが、学生時代に出会ったこれらのコンテンツの影響は限りなく大きい。あなたは---好きですか?
ひとりかくれんぼ
割と有名な降霊術。霊に会える。ただあまりにも面倒。
凸部隊
凸る(突撃する)部隊。問題を起こした人に電話したり、けしかけたりする。現場に向かったりする。心霊スポットに行って実況する人も「凸」って言うね。
ホームページビルダー
HTMLを手書きするのが大変なのでWEBオーサリングソフトが登場した。それがホームページビルダー。
ただこのソフトでサイトを生成するとタグが汚かったので馬鹿にされることもあった。。素人はホームページビルダー、プロはGoLive、みたいな時代もあったそうな。
トロイの木馬
無害なプログラムに偽装したウィルス。バックドア(外部からファイル操作されたり乗っ取られたり)を仕掛けられたりする。
バックドアウィルス
さっき書いた。
dat落ち
2ちゃんねるなどでスレが一定時間書き込みがなかったり1000レスされたり、容量限界になって書き込めない状態になること。単に「落ちた」とも。
dat落ちしたスレは2ちゃんねる専用ブラウザを使って「2ちゃんねるビューア●」を購入すれば、みることもできる。
幽体離脱 / 明晰夢
個人的な見解になるが幽体離脱や金縛りは明晰夢(自覚の有る夢)の一種だと考えている。その根拠として、私自身、明晰夢から幽体離脱や金縛りをコントロールできたからだ。そのへんの詳細は以前書いたこちらを参考をば。
リダンツ
明晰夢を利用して意図的に幽体離脱を行うことをリダンツと呼ぶ。
うまくいくと現実にはできないことが自由にできてエンタメとして楽しい。
(ここでいう幽体離脱は霊現象とは別)
名倉
リダンツ後の世界のこと。端的に言うと自覚の有る夢の世界。なので何でもできる。痛みや味、温度、性的快感なども再現可能(自分調べ)。
.rar
圧縮ファイルの拡張子。zipと違って、分割圧縮できる。
回線が細かった時代には重宝した。
だが10ファイルをダウンロードして、最後の1つがDLできなかったときの悲しさったらない。
タルパ
架空の霊体を人為的に作り出す方法。気軽に試してはいけない。
丑の刻まいり
丑の刻(ド深夜)に神社の御神木に藁人形を釘で打ち込む古の儀式。めちゃ手順が複雑で間違えるとヤバいらしい。五徳(鉄輪)をかぶって三本のロウソクを立てるとかなかなかハードルが高い。あと御神木に釘打っちゃダメ。
呪詛返し
陰陽師が他人を呪い殺すとき、呪い返しに遭う可能性があるので墓穴を自分の分も含め二つ用意させたらしい。これが「人を呪わば穴二つ」の語源なのだとか。それぐらい呪いというのは自分優位なものでなく、非常にリスクを伴う行為なのだ。
自己責任系
あらかじめお断りしておきますが、この話を読まれたことでその後何が起きても保証しかねます。自己責任の下で読んで下さい。保証、責任は一切持ちません。
この話はぼくが子供の頃に実際にあった話です。あの頃、毎日のように雨が降っていました。学校からの帰り道、友達のタカシと二人で下校していた時のことです。タカシが不意に立ち止まりました。どうやら誰かにつけられているらしいのです。彼はそう言いました。ぼくも振り返ってみましたが、もちろん誰もいませんでした。でも確かに誰かに見られているような気がします。その時、遠くの方からかすかに女の人の悲鳴のようなものが聞こえてきました。最初は気のせいかと思ったのですが、今度ははっきりと聞こえました。その声には聞き覚えがありました。隣の家のサトミさんの声だったと思います。タカシがぼくの手を引いて走り出しました。ぼくらは家に向かって必死に走りました。後ろを振り返る余裕なんてありません。怖くてたまりませんでした。しばらく走ったところで、突然背後から何かを突き飛ばされて、ぼくらは転んでしまいました。その時、すぐそばを車が通り過ぎていきました。運転手の顔は見えませんでしたが、助手席に座っていた女が窓から顔を覗かせました。ニヤリと笑ったその顔は今でもはっきり覚えています。それはさっき聞いた声の主と同じものでした。するとその直後、大きなトラックが何台も横切って行きました。その車の中から女たちが次々と顔を出しました。皆、口元に不気味な薄笑いを浮かべていました。楽しげにこちらを見て笑っていました。それを見てタカシもケタケタと笑い出しました。それがあまりにも不気味で恐ろしくて、ぼくの心臓はバクバクいっていました。立ち上がれずにいるぼくの側に一人の女が近づいてきました。そして耳元で囁くようにこう言ったんです。「次はこれを読むあなたの番です」と。
だから言ったのに。
(この文章はAIのべりすとが書いてくれました)
奥付
最終行。
※この一文ってどうも電子書籍だけっぽい…
はい。これでより「かわいそ笑」を楽しんでいただけるんじゃないでしょうか。あと、この本は読んで終わりじゃないので、じっくりじっくり味わっていきましょう。蝕んでいきましょう。
梨…覚えとけよ…。