私立探偵濱マイク 第五話~第十話
後半になるにしたがって段々良くなってきた。
ただ、明確に自分好みのヒットなものと、う~ん。。。なものはありますね。
先に総評
六話(青山真治回)、八話(石井聰亙/薩川昭夫回)、十話(竹内スグル/やまだないと、浅野忠信回)が良かった。
この三話は、これだけ単体で観ても面白いと思います。
第五話
・お話(ネタバレ)
マイクと仲の良い小学生くらいの女の子が登場しますが、あわれマイクはその子を救う事が出来ませんでした。
なんやかんやあって人質を取られたマイクは大阪に向かいますが、そこには窪塚君がバタフライナイフを山ほど仕込んで待ち伏せしていたのでした。
・感想
これは映画観ないと分からないお話のようですね。。わたくしは映画を観てないので、あれこれ言うのはフェアじゃないですね。。
が、ちょっとセンシティブなネタを軽々しく使っていないかなあ、と思う。
こういうテーマをやるんならば、もっと腰を据えて取り組むべきじゃないかしら。あんまり真摯に向き合ってるように思えず、雰囲気でやってるように見えた。正直あまり感心しない回でした。(ボロクソですいません)
第六話
・お話(ネタバレ)
富豪の娘が山梨の山奥の怪しいサナトリウムみたいな所に籠って帰らなくなってしまったので、連れ戻しの依頼を受けたマイクはそこの院長?教祖?の鈴木京香と対決します。
・感想
青山真治回。
おお!ついに直球が来た!
これまでの「心に悩みを抱えた人をそっとサポートする、優しい探偵さん」から2歩、3歩ほど踏み込み、これははっきり言ってしまえば、富士の樹海を舞台とした、彼岸、希死念慮をめぐる話でしょう。それを非常に高度にやっている。
まあ、黒沢清「カリスマ」とか、諸星大二郎「ヒトニグサ」とか、先行した作品は色々あると思いますが。。
森をめぐる話、というと、ヨルゴス・ランティスモスの「ロブスター」や、リンチの「ツイン・ピークス」辺りも思い出した。
森とは、異界への扉なんだな。
このあたりのnoteの考察も参考になりました。やっぱり、さすが青山真治です。文句なしに面白い。
第七話
・お話(ネタバレ)
パチンコ換金所、に見せかけた情報屋キョンキョンには、裏の顔がありました。
・感想
すみません。。。申し訳ない。。。一番微妙でした。。
微妙というか、話が分からなかった。入っていけなかった。多分自分の読解力の無さが悪いです。
真っ赤な衣装のキョンキョンは良かったです。セリフとか各シーン印象的なカッコよさはありました。ありましたけど。。んー。
第八話
・お話(ネタバレ)
ネットゲームから始まった怪しい宗教団体があり、その教祖の瑛太とその姉はマイクの幼馴染でした。瑛太はおかしくなっており、姉に自分のクローンを生ませようとしていました。
・感想
石井聰亙回。
急にはっちゃけて面白くなったwwww 勢いで魅せる魅せる。さすがです。
なんか、シン仮面ライダーは石井聰亙が撮るべきだったのでは。。と思っちゃったよ。
と思ったらこの回の脚本は旧エヴァをやった人なんですね。なんか納得です。
この回の中村達也はかっこ良すぎる。ロック!
第九話
・お話(ネタバレ)
女子高生が、いじめから自分を救ってくれた教師に会いに行ったら、そいつはただのドMの変態で、自分がいじめられたかっただけでした。
・感想
中島哲也回。
うーん。。。。当時はこのノリが面白かったんだろうね。。。今見るとキツイ。の代表格かなあと。。。。。
中島哲也って、徹底的に中身が無いのを何か映像のフェティッシュ的なものでみせてしまう、その手腕は凄いと思います。思うけども。。思うけども、その先に何かあるのかな。って感じです。ごめんなさい。自分の肌に合わないだけかと。
第十話
・お話(ネタバレ)
牧師の柄本明が訪ねてきて、孤児院を脱走した浅野忠信を探してほしいと言います。浅野忠信は殺し屋になっていました。
・感想
今までのベスト回かなと。
とにかく、浅野忠信が凄いです。さすがです。ワンシーンでみせるみせる。
浅野忠信、永瀬正敏、柄本明の演技対決、感服です。
これは、名作って「。。いいんだよ。。。いい。。」としか言えないやつです。
濱マイクで何か一本観るならこれじゃないかなあ。これ一本だけ観ても十分面白いです。