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犬ヶ島
めちゃくちゃいいです!
ウェス・アンダーソンやっぱり素敵。めっちゃいい映画じゃん。
かわいい!おしゃれ!ハードボイルド!
前作「グランド・ブタペスト・ホテル」はおしゃれ時々シリアスグロ下ネタって感じでしたが、今回はかわいい時々ハードボイルドですね。
少年と犬たちが、もう健気で泣けるんだ。。
「健気な少年と犬たちが繰り広げる、かわいくておかしくて泣ける人形アニメ」が観たい人はもう全部投げ出してすぐにでも観てください。
お話は、
架空の日本ぽい国、うに県メガ崎市(もうこの変な名前に引っかかった人は全部投げ出してすぐにでも観てください)では、猫好きの市長が「ドッグ病」という狂犬病みたいなものにかかった犬をゴミの島に隔離していました。そこは「犬が島」と呼ばれ、捨てられた飼い犬たちが暮らしていました。やがてそこに、捨てられた飼い犬を探しに、市長の養子の少年「小林アタリ」君がやってきます。
みんな健気すぎる
なんでかネット見るとあまり評判良くなさそうなのが不思議なのですが、とにかくアタリ少年も犬たちも健気すぎるのですよ。
健気だけど、媚びてないんだよね。なんていうか、ハードボイルドなのよ。そこがもんの凄いかわいくて泣けるのよ。
ネタバレになってしまいますけど、
飼い犬だらけの犬が島で唯一野良犬だった、チーフ。こいつが泣かすのよ。
彼が語る昔話で、一時期拾われてたんだけれども、ある朝悪気なく子供が撫でようとしたときに、手を噛んでしまうのですね。
その時のことを、とうとうと、チーフが語るんですよ。
「一番下の子ののトシロウが、朝の6時15分にやってきて、寝ていた俺を起こしやがった。トシロウは。。。俺を。。。撫でようとした。悪気なんかなかった。俺と、仲良くしたかったんだ。でも気づいたら。。俺は。。手に咬みついてた。噛みちぎるほどの強さで。キッチンの床は血の海になり、トシロウは病院に担ぎ込まれて、俺は小屋に閉じ込められた。
そこでよく考えた。なんで俺は。。。あんなことをした。
答えは出てない。未だに分からないんだ。多分俺は。。。怖かったんだろう。俺は噛むんだ。」
チーフ!!チーフ―ッ!!!抱きしめてあげたい!
変な日本描写、というかこれは、「ぷりぷり県」っぽい
なんか、テイストが吉田戦車っぽいなあ。特に「ぷりぷり県」っぽいなあ。と思いました。
「ぷりぷり県」というのは、吉田戦車のシュールなギャグマンガで、架空の県「ぷりぷり県」のお国自慢ものですね。
これも面白いので是非読んでほしいです。
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ウェス・アンダーソン監督はいい人そう
監督のウェス・アンダーソンが純粋にオタクで日本のこと好きでめちゃくちゃいい人そうなんですよね。
あとウェス・アンダーソン映画には大体カオス理論おじさんことジェフ・ゴールドブラムが出ます。きっと監督がいい人だからでしょう。
とにかく、幸せな気持ちになれるし、しかしそれだけじゃない、なんか妙なテンションになれる映画です。おすすめです!