両親のスマホ代を断捨離しようとしたら想像の斜め上行くカオスっぷりだった件
ども。とんじると申します。
「めるまえ通信」というサイトを運営して、格安SIMの情報を中心に発信しています。
さて、初のnoteなのですが、テーマは「親のスマホ代」。
普段、自分のサイトでは「格安SIMへの乗り換えがおすすめですよ」なんて言ってますが、実家の両親のスマホ代がどうなってるのか、今まであまり気にしたことなかったんですね。
うちの両親はこれまで商売をやっていて、仕事でも使うスマホのことを外からとやかく言うのもなんだかな?という感じで、特に気にも留めてなかったんです。でも今回お店を畳むことになって、いろいろ整理していく中でスマホ代も見直そう、ってことに。
まあよくある「親のスマホ代を断舎離しました」って話なんですが、その断捨離前の状態ってのがなかなかのカオスっぷりだったもので、こうしてnoteにして、親の恥を晒…いや、皆さんのご参考にしてもらおうと思ったわけです。
まずは現状把握
うちの親が契約しているキャリアはNTTドコモ。ガラケー時代からずっとそうです。随分前になりますが、私の知らぬ間にスマホにしていて、その時も特に何か相談があったわけでもないので、歳の割にそういうのには「強い人」だと思っていたんですね。
たぶん本人もそう。契約ごとも自分でやって、けっこう自信があったんだと思います。
でも本人が気づかぬうちに衰えというのはあって、自分自身が契約した事柄についても最近はあまり覚えていない様子。
スマホ代、けっこうヤバいことになってないかな?
そう思って母親に聞いても「何かずいぶん高い気がするんだけど、お父さん自分でやらないと気が済まない人だから」と放置状態。
…スマホ代、マジでけっこうヤバいことになってないかな?
支払いはdカードゴールドなので、毎月の支払額は把握できます。
銀行口座を確認すると毎月3万円以上dカードの引き落としがあります。
スマホ代以外の支払いにもdカードは使っているとのことなので全部が通信費ということではないようですが、クレカ分を差し引いてもおおよそ月2万円以上は支払っている感じです。
夫婦二人、ドコモ光も契約しているとはいえ、確かにちょっと多い気はしますね。
ちょっとやばい気配は感じつつ、その原因は何なのか?まずは状況を把握します。
my docomoにログインできない
現状把握のためにまずは「my docomo」にログイン…
なんですが、ここで最初の問題が。
なんとmy docomoにログインできません。
どうやら「ネットワーク暗証番号」を忘れてしまったようです。
「なんだっけ?」「誕生日じゃないの?」「いやいや」…、なんて何度かやっていたらロックが掛かって進めなくなってしまいました。
「ドコモ インフォメーションセンター」に電話しても最初に聞かれるのが「ネットワーク暗証番号」ですので完全に詰み。
この日はいったん諦め、翌週もう一度チャレンジすることに。
母のスマホ代は確認できた
次の週。週半ばに少し時間が取れたので再び実家へ。
今度は母親のスマホからログイン(こっちはできました)。しかし主回線ではないため契約全回線の内容は把握できず。
でも一応、母親の回線については状況把握できました。
5分通話オプションを付けていながら通話料が1860円もかかっているということは、通話オプションが適切じゃないことはわかります。
ただそれ以外は特に問題は感じません。「ドコモ光」の通信料は定額4,400円のはずなので「月2万円以上」と想定されるスマホ代の半分、約1万円が父親の回線にかかっているという予測が立てられます。
これはやはり、ドコモショップに行って確認するしかなさそうです。
父を連れてドコモショップへ
最寄りのドコモショップへ電話。契約内容を確認したい旨を伝えると、当日の来店予約枠が空いているとのことでその場で予約し、父を連れてショップへ向かいました。
予約していたこともあり、訪問するとすぐに窓口に案内されました。ただ店内は平日なのに結構混雑。他の来客者はすべてご高齢の方で、何かちょっと胸の中がキュッとなるような感覚を覚えます。
「4回線目」契約が判明
案内されたブースで担当のお姉さんに「契約している3回線(父・母・光)の契約内容を確認したい」とお願いすると、「はい。。。えーーと、4回線ございますね」との返事。
「4回線?」
「はい。4回線」
「えーと、父の主回線でしょ、母でしょ、あとドコモ光、あとは?」
「タブレットのご契約がございます」
タブレット…。そんなのあるの?
「ああ、家にあるな」と父。
使ってないiPad miniが家にあるそうです。回線契約付きで。知らなんだ。
なるほど、まだ他にも何か出てきそうな気がするので、一旦すべての契約内容を確認することにしました。
ドコモ契約の(ほぼ)全貌が判明。驚愕の結果
その結果。
母の回線は事前確認の通り。
でも父の回線がかなりヤバイということがわかりました。
ちなみにドコモ光はBiglobe経由の契約らしく、ドコモショップでは詳細不明とのこと。
その「かなりヤバイ」父の契約内容がコチラ。
そして「知らなかった」タブレット回線がコチラ。
通信費・通話料自体は想定の範囲内(まあ高いですが)にしても、オプションの月1,520円がヤバイですね。
あと、謎のSPモード決済1,800円も気になる(けどショップでは確認できず)。
それと端末代金およびタブレットの回線費用、もろもろ合わせて夫婦二人のスマホ代(3回線分)はおよそ18,000円だということがわかりました。
これにドコモ光(おそらく月4,400円)を加えると月22,000円強…。
いいお客さんだよ、ほんとに。。。
これで状況は把握できました。
このままドコモ契約を続ける限り、余計なオプションを解除したとしても月10,000円以上はかかりそうです。
これはもう、検討の余地なく「格安SIMヘ乗り換え」決定ですね。
MNP転出手続き。で、痛恨のミス
担当のお姉さんに「申し訳ないですが、解約して他社に乗り換えます」と伝えると「かしこまりました」とMNP転出手続きを開始してくれました。
ここで私は痛恨のミスを2つ犯します。
回線ブログを運営しておきながら情けない限りです。
ミス① 端末代金を一括返済しちゃった
MNP転出手続きを進めていくと、担当のお姉さんに尋ねられました。
「端末代金の残りはいかがなさいますか?」
父の回線とタブレット契約、2台分の端末代金の残債をどうするのか?
こう聞かれて頭をよぎったのは
・今日この場で一括返済する
・端末代金はそのまま継続して支払い続ける
という2つの選択肢。
MNPで他社に転出を考えていましたので、できればキレイさっぱり後腐れないのがいい。
そう考えて「今日この場で一括返済」を選択。
「今日お支払いします」とお願いしました。
2台分の残債、合わせて35,000円ほどの出費です。トホホ。。。
でもですね、この35,000円、支払わずに済む方法があったんです。この時は気づけなかったけど。
それは「端末お返しします」という選択肢。
今回残債を精算した2台の端末はいずれもドコモの端末購入補助プログラム「スマホおかえしプログラム」に加入していました(気づかなかったけど)。
「スマホおかえしプログラム」とは、端末を36回払いで購入しプログラムを利用した場合、最大12回分の支払いが免除になるというもの。
24回以上支払っていれば、端末を返却することで以後の支払いがチャラになります。
これに気づけなかったおかげで、支払う必要のない35,000円を払ってしまいました。
情けない。。。。
でもお姉さん。できれば選択肢は提示してほしかったな「いかがなさいます?」じゃなくて。
ミス② 名義変更を忘れた
そしてもうひとつのミス。それは「名義変更」。
今回の契約、名義は父親です。
それをそのままMNP転出したので、転出先でも父名義で契約する必要がありました。
ここで問題になってくるのが「本人確認」。
今回は量販店で乗り換えることにしたのですが、高齢の父親を連れていくのはかなり骨が折れます。本人も嫌がっていますし。
そこで私が代理で契約を結ぶことにしたのですが、これが結構面倒くさいんです。
この場で名義変更しなかったことを、後ほど後悔することになるのですが、この日は契約内容の把握とMNP転出手続きまで済ませ、ドコモショップを後にしました。
UQモバイルへMNP
乗り換え先はUQモバイルにしました。
今回はスマホと共に自宅のネット回線も乗り換える計画のため「自宅セット割」が適用できれば月3GBで月額990円。
「月額990円」なら他の格安SIMにも結構あるのですが、うちの両親の場合(特に母親)通話料がかなり掛かっていましたので、UQモバイルの「60歳以上通話割」のメリットがかなり大きいな、と。
月3GB+通話無制限で月額1,628円。夫婦2回線で3,256円になるはずです。
自宅回線費用を抜きにしても月15,000円近く断捨離できそうです。
代理人契約がかなーり面倒くさかった
で、実際に契約に赴くわけですが、これが超面倒くさかった。
ドコモ解約前に名義変更をしなかったツケが廻ってきます。
まず、名義人本人以外の家族が代理で契約する場合は、委任状が必要。これが本人自筆で契約回線分いるんですって。
この時点で父親フラフラです。案の定、途中間違ったりしたので4枚も書かせることになってしまいました。
また今回は、ついでに僕の持っていた楽天の回線も一緒にMNPしようとしたおかげでまた面倒が増えて、僕と契約者本人(父)との関係を証明する書類も必要でした。
委任状(契約する電話番号ごとに必要、名義人本人自筆)
契約者と代理人の関係を証明する書類(戸籍謄本など)
契約者本人・使用者の身分証明書の写し
引き落とし口座のキャッシュカード
これらの書類を用意して、書類に不備がないか事前に店舗で確認してもらった上で、なんとか契約できました。
いい条件で契約させていただきましたけれども、手続きとしてはオンラインの方が楽だったかもしれません。
でもその場合はその場合で、事前に支払い方法の確認や身分証明書の画像の準備等が必要ですので、こっちもこっちでそれなりに段取りしなきゃなりません。
ということで、ご両親のスマホ代を見直し、格安SIMの契約をする際は、MNP転出前に名義変更しておくことを強くおすすめします。
名義変更さえしておけば、あとはご自身のタイミングでじっくり検討、契約できますしね。
とほほ。。。
自宅ネット回線をWiMAX +5Gへ
無事UQモバイルへのMNP契約も済み、スマホ代の断捨離はかなり進みました。
自宅ネット回線の方は、ドコモ光の2年契約満期までもう2ヶ月ということなので、このまま契約を続け、満期になったら解約予定。
2か月間契約がダブることにはなるのですが、UQモバイルの「自宅セット割」適用のために対象のネット回線契約を結びます。
今回選んだのはWiMAX +5G。コンセントを繋ぐだけで接続できるホームルータータイプです。
月額はおよそ4,000円ほど。契約期間の縛りもないので、遅くてどうしても使いづらかったら光回線の方に切り替えることも想定します。
WiMAXの使用感についてはブログの方で後日記事化しようかと思っています。
これで一通りの契約関連が完了しました。
これで断捨離完了。めでたしめでたし。
…とはならなかったのです。
お話はもう少し続きます。
さらなる闇深き契約が続々発覚
ドコモからUQモバイルに乗り換えて、スマホ代は大幅に下がりましたが、まだ気になる点がいくつか。
それらを調べていくと、まだまだ闇深き契約の数々が出てきましたよ。
ドコモ光オプションに月2,500円
ドコモショップにて契約内容を確認する際、確認できなかったドコモ光。
実家に帰って父のパソコンからBIGLOBEのマイページ(こっちはパソコンがパスワード覚えていてくれました)で契約内容を確認したところ、まさに「余計な」オプションが多数見つかりました。
使い分けメールアドレス 150円
暮らしのあんしん相談 680円
BIGLOBEお助けサポート 475円
BIGLOBEインターネット端末保証サービス 500円
BIGLOBEネットあんしんパック for ドコモ光 500円
消費税 230円
計 2,535円
「あんしん」「お助け」が大渋滞してます。。。。
ドコモ光はあと数ヶ月契約するので、これらのオプションはこの場で外しました。
謎の「SPモード決済」1,800円
ドコモショップでの確認時に発覚したもうひとつの謎、SPモード決済で毎月1,800円引き落とされてたやつ。
これは何かのサブスクですかね?なんだろ?
で、調べてみたらこれがまた相当ヤバいやつでした。
謎課金の正体は「QRコードリーダー」、7日で450円課金という鬼畜仕様。
こんなの誰がインストールするねん?と突っ込みたくなるようなアプリですが、実際に身近にいましたしね。。要注意。
これも即刻契約解除。です。
セキュリティソフト 4契約で完全防御
これで終わりかと思いきや、まだありました。
クレジットカードの明細を見てみると、毎月一定額、謎の引き落としがあるのを発見しました。
「キヤノンITソリューション」から毎月880円が「3口」。
これは見た瞬間ピンときましたね。
「父ちゃん。パソコンのセキュリティソフト何入れてる?」
「なんだっけ?」
キヤノンITソリューションならおそらくセキュリティソフトの「ESET」ではないかと推察、ソッコーでカスタマーサポートに電話で契約内容を確認したところ「月額プランを3つご契約いただいております」との答え。
ほらみろビンゴ。僕の勘が当たりました。
もうこの程度のことでは驚きません。でも。。
「あと」と電話先のオペレーターさんが続けます。
「月額版とは別にパッケージ版のご登録がありますね。今年の11月まで有効の」
なるほど。そこまでは予想できなかった。いちいち想像の上を行くね。
パッケージ版の期限がまだあるのならば尚更、月額版はこの場で解約です。
ちなみに月額880円のプランってどんなのだろう?と気になったので調べてみましたところ、
いちばんいいやつでした。
他社ソフトも含め、5台までサポート。それが3セット。。。
もうすごいっすね。「盾の勇者」にでもなるつもりでしょうか?
「防御力に全振りしました」って感じでしょうか?
まさに鉄壁。完全防御ですね…。
両親のスマホ代を断捨離しようとしたら、想像の斜め上行くカオスっぷりだった
これでたぶん終了。
いやあ大変でした。がんばったなぁ俺。
「なんかヤバそう」とはうすうす感じていましたが、その想像の遥か斜め上行ってましたね。
週450円のQRリーダーとかヤバす。
全体おさらいするとこんな感じです。
父スマホ(ドコモ):9,478円
母スマホ(ドコモ):5,544円
タブレット(ドコモ):3,265円
ドコモ光:6,935円
ESET:2,640円
計 :27,862円
これが→
父スマホ(UQモバイル):1,628円
母スマホ(UQモバイル):1,628円
BIGLOBE WiMAX 5G:4,015円
計 :7,271円
となりました。
月20,591円の削減です!
すごい!えらい!
大変でしたが、根本的に見直しできて本当に良かったと思いますね。
ご提案:帰省の際には実家の通信費を見直してみよう
ここで僭越ながら私から皆さんにご提案です。
この夏や年末年始など、帰省された際にはぜひともご実家の通信費を見直してみてください。
我が家のような例はかなりレアだとは思いますが、通信プランが合ってるか、余計なオプションやサブスクに加入していないかだけでもチェックすることをおすすめします。
見直しのチェックポイントはざっと以下のような感じ
まずはざっくり費用感を確認。夫婦二人で1万円以上なら要チェック
通信プラン・通話プランは適切か
不要なオプション・サブスク加入はないか
クレカや口座から毎月一定額落ちている費用をチェック
端末代の残債もチェック。場合によっては機種変更も
そしてもし、格安SIMなどへの乗り換えを検討されるのであれば、まずは皆さんご自身の名義に変更しておくことをつよくおすすめします。
ご実家の通信費。見直せるチャンスは少ないので、ご帰省の際にはぜひチェックしてみてください。