このイベントは開催するのだろうか?
今年は1月のCESこそ開催されたが、2月のMWC Barcelona、3月のSXSW、6月のMWC Shanghai/CES Asia、10月のMWC Los Angelesなど、テクノロジー系のイベントがすべて中止。企業は予定していた新製品・サービス発表や商談の機会を失い2021年以降のプランニングにも大きな影響を与えています。
物理的な移動を伴うイベントへの参加、特に業務で海外で開催されるイベントに参加する場合には、社内への説明から事後のレポートまで多大な業務が発生し、主催者が提供する開催情報は重要な役割を果たしています。
しかし、時にイベントの開催情報が見つからなくなってしまうケースも発生します。
日々世界で開催されるB2Bイベント情報を集めていると様々なパターンが見えてきます。代表的なケースをまとめます。
不注意なケース
● 変更されたURLがリダイレクトされていない
イベントの公式サイトを複数年に渡って開催していると、URLを変更する必要に迫られる場合があります。
・業界のトレンドの変化によって、イベント名が陳腐化した
・類似した名前の競合との差別化を図る
そういった場合には、仮にユーザーが旧いURLのブックマーク等からアクセスした場合にも新しいURLにリダイレクト(転送)する設定をするのが基本。しかし、一定の確率で設定を忘れているケースも見受けられます。イベント名で検索すれば見つかるのですが、名前が変更されている場合は検索に掛からない可能性もあります。
また今年に入ってからの傾向としては、長年開催してきたイベントを今年に限りオンライン開催する事業者があり、従来のURLを翌年のイベントに割当て、それとは別にオンラインイベント用のサイトを立ち上げるケースもあります。このオンラインイベントサイトへの誘導がされておらず、2020年の開催情報が漏れているケースも見受けられます。
● SSL対応していない
簡単に言えばSSLはインターネット上の通信を暗号化する仕組みであり、申込情報、支払情報などをやり取りする時に必須のセキュリティ対策になります。イベントの情報を閲覧するだけであれば暗号化の必要性は低いかもしれませんが、近年では個人情報等漏洩リスク回避の観点からブラウザがSSL対応していないサイトの表示をブロックするようになっています。
せっかく検索に引っ掛かり訪れてくれたユーザーのアクセスが、閲覧できないケースもまだまだ存在しています
サイトは見つかるけど???なケース
これは意図的なケースと不注意があるのですが、イベントの情報ページはあるけど、開催日程が無い場合。
●いつの間にか開催日が消えてる
以前見た時にはあった筈の開催日程が消えている、という場合があります。最初から無いのであれば不注意かもしれませんが、そこには主催者の意図が隠れているようです。
ここ数ヶ月の傾向を見ると、以前あったものが消えている場合は:
・開催はするが新しい日程に変更する、しかし日程が決まらない
・中止に向けた最終決断のプロセスに入っている
ケースバイケースにはなりますが、以前あったものが消えている場合は、確実に何らかの変更がされています。
面白いケースでは、テキストではどこにも開催日程が載っていないのですが、Webサイト内の画像に日程が掲載されているケースもありました。このケースでは、以前あった日程を削除しているので、何らかの意図があると思います。
悪質なケース
以上はマーケティング担当者の不注意で開催情報が見つからなくなってしまうケースだと思いますが、なかには意図的に情報を隠すケースも存在します。
●URLごと消して無かった事にするケース
イベントが中止になることはやむを得ないと思います。主催者にとっての収入源である出展企業、協賛企業が集まらない、有料のカンファレンスへの参加者が集まらない、感染症が流行り人の移動が制限された等、様々な理由でイベントは中止になります。
常識的な主催者であれば:1)正直に中止や延期を告知 2)自社で開催する属性の近いイベントにリダイレクトする と言った対応を取っています。しかし、中にはそれをやらずにいきなりURLをディレクトリごと削除する主催者もいます。これは意図的なのか無意識なのか?分かりませんが、(特にB2B)イベントの参加の準備に掛かる多大な時間コストを無視しているように感じます。この2年間のケースでみると、IQPCやThe Innovation Enterprise(2020年以降は新たなイベントはやっていないようです)主催のイベントは開催情報が行方不明になることが多い傾向にあります。
今後、このような主催者のイベントに参加する時は、マメなスケジュールのチェックをした方が良いですね。
海外のB2Bイベント探しにお困りの場合は、ぜひイベントグローブをご利用ください。