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世界の大麻ビジネスのお話

(一年ちょっと前の話題をアプデしたところ、noteの日付が上手く制御できないので、このまま公開)

ここのところメディアを騒がしている日大アメフト部の大麻問題。色々と話題の尽きない日大だけど、組織としても機能不全は起こしているのだろうなと。

元々前理事長だった田中氏による背任事件からアメフト部の危険タックルまで、色々とあったので、予想通りの顛末。


◆世界の大麻消費量

さて、これに関連して面白かったのは8/5付けのMushupの記事。

そもそも合法流通が無いはずの日本の流通量をどうやってまとめているかは不明だけど、一応出処は世界保健機関らしい。そこはあえて言及しません。

実質的に世界で一番単価が高いらしい。そしてその金額がアンダーグラウンド経済で動いているということ。

◆日本人は世界の現実を知らない

そもそも論として、日々メディアでしたり顔で大麻の危険性を語るコメンテイター達、一体どれだけが過去に大麻を見たり、誰かが使用している場面に接したことがあるのだろうか?

多分ないだろうと思う。

そもそもなのだけど「大麻はドラッグ」という認識が正しいのか?先進国でも合法流通する大麻。世界ではカンナビスビジネスが成長しており、それには理由がある。

◆なぜカンナビスが合法化されるのか?

ちょっと視点を変えて国家の医療制度を考えた場合、限定的に効果があるとはいえ、本質的に有害であり毒のあるものを流通させることは中長期的なリスクが大きい。国の正常な存続を考える国家は、(程度の差はあれ)有毒物の流通を合法化しない。

しかし、現にアメリカの複数の州、カナダ、オーストラリア、オランダ、イギリス、ドイツ、スペイン、フィンランド、タイなど、多くの国で大麻が合法化されている。

なぜか?

それは、大麻を合法化しても健康リスクは無い(少ない)と判断しているから。
同時に、合法化によって未成年による使用の制限や他の有害物質との併用を避け、流通品質の向上、そして税収というメリットは大きな意味があるからではないだろうか?

よくコメンテーターが言う「大麻はゲートウェイドラッグ」とかいう話は典型的なクリシェ(常套句)であって、経験にも研究にも基づいた話じゃない。

結婚した事ない人が夫婦生活を語るのと同じくらい意味のない話。

現在世界のカンナビスビジネスは、34兆円規模と言われており、日本はこの波に乗れていない。

日本では、そもそも大麻を使用したことのある人、見たことのある人の割合が非常に少なく、現実を理解せずに、喧伝されている「大麻は有害なドラッグ」という認識を鵜呑みにしている。これは日本の教育が上手く機能している事例ではあるのだけれど、それが絶対的な真実かどうか?

対してタバコやアルコール。タバコは明らかに有害物質であり、これが違法化されないのは、官製の中毒者から税金を取るためと、そして既得権益者によるロビー活動の賜物であり、同様な事はアルコールにも言えるだろう。

「タバコは有害なドラッグ」

自身、北米で学生時代を過ごして、身の回りには色々な種類の薬物やハーブを使っている人をみた経験からいうと、大麻はドラッグと呼ぶにはあまりにも軽妙な薬物。売るような量を所持しない限り、個人使用分については特に問題にされていなかったし、大学生が週末に開くパーティーでも、時に騒音への苦情で訪れた警察官も、未成年の飲酒については逮捕しても、個人でのマリファナ使用についてはお咎め無しが普通。

医療分野においても、大麻使用による食欲促進効果が有効とされていて、特に末期ガンやHIV感染者の体力維持のために、普通に処方されていた。

仮にタバコやアルコールに限定的でも何らかの効果があったとして、医者はタバコやアルコールを処方するだろうか?否、それがすべての答えだと思う。

◆合法と違法の線引きは?

一般的な日本人の考え方として、違法なものが違法なのは、国が違法と言っているから違法なのであって、そこにはロジックは存在しない。

誰も背景を考えはしない。

為政者は頭の良いもので、その日本人のお人好しさを最大限に利用する。

彼らのロジックは :

有害であっても税収が望めるのであれば合法。無害かつ有用であっても課税が難しいものは違法。

こう考えれば、至極簡単。
タバコやアルコールの製造には設備投資やノウハウが必要であり、国として課税しやすい。なので合法。

対して大麻は、個人でも簡単に生産が可能で課税が難しい。だから違法。

◆農業の改革と税収増の可能性

近年の米国では、中規模から大規模な大麻生産者が厳密な管理の元に生産・流通までおこなっており、大きな税収を生み出している。

本来この様な管理農業は日本が一番得意な分野であり、実現すれば第一次産業への大きな改革と税収増が見込めるのではないだろうか?

一見怪しい産業を健全な産業として運営していくのがうまいのが米国。これは公営ギャンブルでも同じで、老舗ラスベガスに限らず、多くの地域でギャンブルが健全に運営されている。

まだまだ、日本は世界に追いつかない。

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