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年中休業うつらうつら日記(2024年8月24日~8月30日)

24年8月24日

Disney+に入会してひと月半、「アベンジャーズ」関連シリーズをもうどれほど観ただろう。
「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」と「アベンジャーズ/エンド・ゲーム」を観るだけが目的だったはずなのに、いつの間にか「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」、「ドクター・ストレンジ」「アベンジャーズ」まで観て「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」を観かけたらこちらを絶対観ておかねばと「ワンダヴィジョン」へ行き、「ガーディアン・オブ・ギャラクシー」シリーズを3本続けて観て「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」を観てヴィジョンの出現に納得し、「キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー」を観てから、もうあきらめて最初の方から行こうと「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャーズ」「キャプテン・アメリカ/ザ・ウィンター・ソルジャー」を観て「ああ、この友達は切れないわ」とキャプテン・アメリカの心情に納得し、「アイアンマン」を観て「アイアンマン2」に入ろうというところだ。
「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」は放置の状態。

いくら観ても終わらない。
アイアンマンが可愛がってるピーター・パーカー(スパイダーマン)も1人じゃない。
これがマルチバースというやつか。
「夢オチ」を含めて、どうなってるかわからない作品を説明する最大の武器のひとつだな。

息子が9月半ばに京都での仕事を終えて帰って来たあと、1か月ぐらい家に居候させることになりそうだ、と昨日の定例ZOOM飲み会で話していたら、不安の声が多かった。
「せいうち家は息子を中途半端に甘やかしすぎ。甘やかすならとことん甘やかしてお金を出してやれ。甘やかさないなら1か月も実家に頼らせちゃいかんだろう」という意味らしい。
私の精神的消耗を心配してくれてのことではあろうが。

果ては茨城に移るのはもったいない、下北沢のステージに出ていれば誰かの目に留まることもあるだろう、茨城に引っ込んでしまっては売れる目がない、という意見もあった。
「なんで茨城なんだ?」と聞かれても、そこに友達がお店を出すので夫婦で住み込みで働きながら週末にはインプロコントをやっていきたい、ってことしか聞いてない。

いつもの「いい加減な話」かもしれないし、本当に11月から茨城に職場と住処が得られるのかどうかはまったくわからない。
数年前は「友達の会社の仕事を月に1週間ほど手伝って、月収30万」などという話を平気で持ってきたものだ。
もちろんそんなおいしい話があるわけもなく、結局ぽしゃったので、息子も少し現実に目覚めたようだ。

いずれにせよ、自分たちは親として息子夫婦の幸せと自立を望み、時に手助けをすることがあっても結果には期待せず、彼らの問題を彼らに任せておくのが一番じゃないかな、と思っている今現在。

24年8月25日

ゆっくりで大型の台風が近づいていて、今週後半は東京付近も圏内に入るらしい。
上高地の宿では予約のキャンセルが相次ぎ、ずいぶん客数が少なくなってるそうだ。
「ひと息つけるね」と返信したら、「そうだね」と。
こちらではまだ全然快晴だが、日が進むごとに雨マークが増えていく天気予報図。

とりあえず洗濯を済ませて、大河ドラマ「光る君へ」を観て、「アイアンマン」のシリーズを観ていくことにする。
スタークさんのキャラはけっこう好きだ。

一方、田村由美の「ミステリと言う勿れ」の劇場版がDisney+で観られることを発見した。
ちょうどせいうちくんが「7seeds」を読み終わって「ミステリ」に入ったところで、
「非常に面白い。『7seeds』もあのいかにも少女マンガな絵にしては大変な力作で感心したけど、『ミステリ』はまた別の味わいがあるし、上手くなったね」とべた褒め。
ちょうど「広島に行って美術展を見たところ」だそうなので、
「映画で扱う『四つの蔵の話』はまさにそこからなんだよ。狩ナントカって難しい名前の女の子に会わなかった?」
「狩集(かりあつまり)さんね。今、会ったところ」
「映画を観る気があるんだったらその先は読まないでとっといた方がいいかも」
ってことで、今夜は「ミステリと言う勿れ」を閉じて川端康成を読むそうである。


この間の息子のインプロコントライブで、お客さんから出た秀逸なお題、「アリの巣を見ると、ふさぎたくなる」。
息子が旅館にカンヅメになってる作家が演じ始め、新作の書き出しを、
「トンネルを抜けると、そこは雪国だった」と、
「アリの巣を見ると、ふさぎたくなる」のどちらにしたらいいか迷って、編集者に「康成、迷っちゃってるんだけど」と電話するところから始まるコントになった。
今の若者も読むのか、それとも冒頭だけ覚えているのか。私のように。
そこらへんの影響でなんとなくiPad miniで川端康成を開いているらしいせいうちくんだった。

24年8月26日

「ミステリと言う勿れ」劇場版を観た。
ドラマ版は全部観たが、確かにこの話は出てこなかったなぁ。
原作より多少条件をゆるめてシンプルにしてあったが、その分わかりやすくてよかった。
犬神家も八つ墓村も、こうして生き残っていくのだなぁ。

私は昨日ひと晩かけて高瀬志帆のコミックス「二月の勝者」全21巻を読み返したので、頭の中が中学受験の大変さでぱんぱんになっていた。
せいうちくんから中学受験と中高一貫男子校の大変さは聞いていたが、やはり私の全然知らない世界だ。

小6の頃、名古屋にまだ「受験熱」というものはなかったと思う。
クラスの男の子が1人だけ「東海」という学校に入って、そこは名古屋では有名な「いい学校」らしかったので「へえー」と思った、それだけだった。
秀才というより、明るくてリーダー的存在でよく本を読む子だったので、地頭がいいタイプだったのかな。
女子は仲のいい子が2人「金城」という女子中に行ってしまって寂しかった覚えはあるが、そこが下からであればあるほど「純金」と呼ばれるお嬢様学校で、大学だけ入るのは「金メッキ」と呼ばれる、なんてことはここ20年ぐらいでやっと理解した。

それぐらい中学受験には縁がない。
これはもちろん時代の問題もあるだろうが、せいうちくんたちは「四谷大塚なら、僕はどこどこ教室だった」「ナントカくんっていうすごい優秀な子がいたよね」といったことまで覚えているというか、血肉に染みついているようだ。
「四谷大塚」という塾をもちろん私は知らなかったし、そこでせっせとエリートを育成してるのも知らなかった。
「塾の歌」のソノシート版まであり、最初は「え?そんなの覚えてないよ」ときょとんとしていたせいうちくんも、YouTubeで探し出して流してくれた人に、「ああっ、覚えてる!今、思い出した!歌える!」と驚愕していた。
学年が4つしか違わないことを考えると、やはり東京は早くから中学受験が盛んだったのだと思われる。

せいうちくんは自分が勉強漬けの小学校生活がイヤだったのと「男子校は間違ってる」との信念から息子は普通に公立中学から都立高校を受験させたが、幸いなことに親の意見と息子の意見はほぼぴったり一致しており、志望校を選ぶにもさほど苦労はなかった。

年上の女児を2人持つ隣の区の友人から、
「今は受験する子、多いわよ。クラスの半分ぐらいがどこかしら中高一貫の私立を受ける」と聞かされていたので、実際息子たちのクラスがふたを開けてみたら4人しか受験していなかった時は驚いた。
「荒れ始めている」と言われる公立中学の中ではかなり評判がいい中学校の学区内だったことと、6年生時の担任の先生が教育者として非常に立派で、父母が公立中学校教育に不安をあまり持たずに済んだのが原因だったと思う。

「二月の勝者」を読み通してみると、小学生本人にもこんなに受験にかける意気込みがあるのか、と驚く。
せいうちくんがずっと「教育虐待」で苦しんできたのを聞いているので、とどのつまりは「母親の狂気」が受験の底にはあるのだと思い込んでいた。
しかし、「わからない問題が解けると面白い」「トップに立ちたい」など、子供側にもいろんな思惑があるところを描いているのが、とてもいい作品だ。

24年8月27日

めずらしくとても涼しい日で、日中は全然エアコンがいらなかった。
その驚きをFBに上げた途端に夜は暑くなり、結局エアコンつけて「アイアンマン2」と唐突だが「名探偵ポアロ ベネチアの亡霊」を観た。
最近続いているケネス・ブラナーのポアロを、全然受け入れられない。
段々神懸って信心深くなってる気がするうえ、男臭すぎるだろう。
やはりポアロはデヴィッド・スーシェが一番、というのは保守的か。

せいうちくんに「家庭内働き方改革」を持ちかけてみた。
夜の0時から1時の間ぐらいに彼は眠り、私は4時ごろまでマンガや本を読んでから寝るのだが、朝の会議の時間が何時でも7時に起きると決まってる生活をやめて、朝にゆとりがある日は夜中に仕事をしたら、と提案したのだ。
調べ物やまとめならいつやっても変わらないし、その方が起きて本を読んでる私も寂しくないかと思って。

さっそく始めた今夜のところはうまく行ってるようだ。
「確かに夜中の方が、考え事にはいいんだよね」とのこと。
彼の妙に几帳面で不要に「朝起きて、夜寝る」生活を守ってるのが、テレワークがほとんどの今、不思議で不思議で。
いろいろトライしてみるのもアリだろう。
私も寂しくなく坂木司の「和菓子のアン」のシリーズを読めたので、よかった。

これは百貨店の和菓子売り場でバイトする女の子を主人公にした和菓子薀蓄モノで、杏子(きょうこ)という名前からアンちゃんと呼ばれている彼女が和菓子を通して着物や俳句、茶道など様々な日本文化に触れていく素敵な話だ。
「和菓子のアン」「アンと青春」「アンと愛情」「アンと幸福」というタイトルに、「赤毛のアン」シリーズのファンならばニヤリとしてしまうだろう。

台風はますます近づいてきていて、奄美と岩手、全然離れた2か所で豪雨が降っているらしい。
「線状降雨帯」なんて初めて聞いたぞ。
このあたりも夜から強い雨が降り始めた。
夜中過ぎには神奈川あたりを震源地とする地震があったようだし。
明日のうちに買い物に行って缶詰でも買ってくるかな。
停電すると冷蔵庫の中のものがダメになってしまう、と被害にあってる住民が嘆いていた。
こんなに緊張するのは5、6年ぶりか。
家中の備蓄食料を出してみたらあり過ぎて今度は始末に困った、って事件があったよ。

24年8月28日

台風10号は奄美大島と鹿児島に停滞し、ほとんど動かずに居座っているらしい。
現地の大変な有り様をTVのニュースで見た。
1か月の降雨量が1日で振ってしまうほどの勢いで2日も滞在されたら困るだろうな。
東京でも雨が降ったり止んだりの怪しい天気だ。

息子が働く上高地もキャンセルが相次いでヒマになりそうだという。
島田荘司の「上高地の切り裂きジャック」を読んでみたら、なんと短編集で、表題作もごく短い簡単な事件だった。
御手洗潔はその頃フィンランドの大学で研究したり教鞭をとったりしていて、ワトソン役の石岡和巳が事件のあらましをメールで送ると、死体の蛆の写真を要求し、大きさを観て成長速度から死亡時間を割り出したりしてあっさり事件を解いてしまう。
遠隔探偵だ。

もう長いこと彼が現実に日本で事件を解決する作品は読んでないな、と思い、似たようなタイトルの「切り裂きジャック 百年の孤独」を読み返してみる。
彼は天才タイプの探偵なので自分の思いつきをあまり人に話さず、調べものばかりさせて、結局1人で謎を解いてしまうので、その身勝手で奇矯な振る舞いに慣れていないと楽しくは読めない。
描写してあるビジュアルが作者・島田荘司にそっくりなので、作者も探偵もナルシルトなのであろう。

息子が20歳になったお祝いで東京駅のホテルでローストビーフをご馳走した時、食後のラウンジで「で、最近、何読んでんの?」とあまり読書をしていなさそうな彼に聞いたら、
「面白そうな本のリストの上から、って感じだけど、『占星術殺人事件』を読んだ」と言われ、思わず「アゾート!」と大声を出してしまったことがある。
あれから幾星霜、私より先に「三体」を読んでしまうほど、急速に読書家になって行った息子である。

そういえば、本の手に入りにくさについてせいうちくんとたっぷり話した。
この歳になると過去に読んだ本が手に入らなくなって、Amazonのおかげで何とかなる場合もあるが、なかなか見つからない本もある。
個人的にはいっときものすごい量を書いていた名古屋の作家、「パスティーシュ」というジャンルを広げたと言われる清水義範の文庫本を全然見なくなった。
図書館でもブックオフでもだ。
好きで集めていたので50冊ぐらい持ってる気がするけど、手に入らなくなるとは思ってなかった。
せいうちくんは流行小説じゃなくて小難しい政治学や歴史の本を買いたがり、そもそもの出版点数が少ないのでさらに苦労をしているようだ。
やはり「欲しい時に、買え」が真実なのだろう。
そうかと思えば小峰元の「アルキメデスは手を汚さない」の文庫本にいきなり再売出しがかかったり、何が起こっているのか?
懐かしいのでつい買ってしまったが、表紙は当然、以前のバージョンが好きだ。

その清水義範の中でも特に好きな「イマジン」を息子に貸したことがある。
「すごく面白かった。いい話だね!」と賛辞つきで返って来たので嬉しかった。
最近はマンガを読む方が多い私だが、FBの読書のグループに入っていて、面白そうな本のおススメがあると同じiPad Proから図書館の検索を開いてそのまま予約に持ち込めて便利。
今読みたい斎藤彩の「母という呪縛 娘という牢獄」は所蔵数10冊にもかかわらず54人待ちだったりするのだが、まあいつかは借りられるだろう。
信田さよ子の「傷つける人、傷つけられる人」はあいかわらずぼやーっとしたカウンセリング話であった。
この手のはあんまり効かないんよね、読みすぎちゃって。


24年8月29日


「マイティ・ソー」「マイティ・ソー ダーク・ワールド」を経て、ついに「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」を観た。
「これは『ワンダヴィジョン』を観てないと無理だろう」と最初の10分で判断し、その後あれこれさまよってやっと完全な理解に至った。
そうか、ワンダは子供たちに会いたいのか。
でも、その温かい家庭にヴィジョンは全然影も形もないのが少し気になる。
アメリカ・チャベツのいた世界でも両親が女性だったせいもあり、せいうちくんは、
「やっぱり家庭はお母さんと子供で形成されてるのかなぁ」と不安そうだったので、
「恋をして生殖を済ませたら男はいらないのかもしれないね」と言ったら、
「そんな、カマキリみたいな」とますます嘆いていた。
「まあ、遺伝子が次の世代に引き継がれることが重要ならオスは精子を提供した途端にいらなくなるんじゃないの?人間はたまたま『育てるのに時間がかかる』から分業体制でオスにエサ運びを依頼してる格好だけど、優先順位は低そう」と言うとますます落ち込んでいた。
うちみたいに妻の精神安定が夫の存在にかかっているってのは、むしろ珍しいケースなのかも。

そうやって夫婦で子供を育てる時、どのくらい「思い通りに」育てていいものだろうか。
うちはせいうちくんが教育虐待にあっていたのと、私が精神的にネグレクトされ、自分の存在に自信が持てないことからの希死念慮が長年消えないという事情、そして偶発的ではあるが1人目の子供が重度の障害児だったこともあり、息子には好きなように生きてほしかった。
もちろん最低限、社会に溶け込んで生きて行けた方がいいから「読み書きそろばん」(実際にそろばんを習わせたわけではないけど)ができるように、そしてある程度の集団生活を経験してもらうためと健康のために小学生から柔道とカブスカウトをやらせたが、もちろん本人の「やりたい」との言質は取った。(これぐらい当てにならないものもないが、自己満足のために)

ぼんやりと「行ける頭があるなら大学まで、その後、好きな仕事があればサラリーマンが堅い」と自分たちの経験だけをベースに考えていたが、大学に入る時点ですでに「お笑いをやりたい」と志望校を選んでいたほどの彼は、卒業して入社した小さなゲーム会社を3、4か月で退職してしまった。
ちょうど私が心臓の手術を受けた春のことだったので、あまり息子に目が届いていなかったかもしれない。
しかし、朝早く出かけて帰りは夜中のなかなかブラックな環境であった。
元々ゲームのストーリーを考える人員として雇われた彼は、「会社勤めがこんなにいろんなことを要求されるなら、自分でお話を描いてコントをやった方がマシ」と思ったのか、演劇学校に行ったりNY一人旅に出たりして「インプロコント」という分野に落ち着いた。

いまはもちろんそれで食べられる状態じゃないし、「どうなりたいか」というビジョンもあまりない状態だが、働かずに家にいてニート寸前の時でも必ず何らかのコント活動をしていて、家を出てからは下北沢を根城に基本的には6人のコントグループを主宰しつつ、インプロコント体験教室、他のインプロ集団との混合ライブなどを積極的に行っている。
その間に入籍も結婚式も済ませ、パートナーとワーキングホリデーでカナダに1年間行く予定だったのが生活の厳しさに6日で帰って来てしまって今は2人とも定住先を持たない状態。
非定住の利を生かして別々の山小屋に住み込みで働いたりしている。

さて、子供がこういう状態の時、一番悩むのは「親がどこまで言っていいか」だったりする。
「食えていければいいので、限界を感じた時に最低限暮らせる収入の道を探し、お金にならないがやりたいことがあるなら、その分も他の仕事で稼ぐ」というイメージしか持ってないが、人によっては「ダメだと思ったらやめさせるべきだ」と言う、
「アドバイスでなくて命令?それは何の権利があって?」
「親の権限」

うーん、30歳過ぎて配偶者もいる人の人生を、多少余分に生きているのとできるだけ幸せになってもらいたいというだけの立場から「好きな道をあきらめろ」とは言えない気がする。
そんな権限があるとしたらパートナーだけだろうと。
嘘偽りなく、個人の幸福はその本人にしかわからないと思っているからだ。

あと、時々関心を持ってくれ過ぎて「どうやったら売れるか」と考えてくれる人がいるのも困る。
息子は「売れたい」わけではないからだ。
むしろ自分でハンドルできる人数を目の前にした、お客さんが気分的にも実際にも参加できる形のコントライブを目指している。
夢のような話で、それでどうやって食っていくんだ、と一笑に付されるだろうが、週に6日、賃金を得るために仕事をして残り1日をコントライブに当ててもかまわないと我々は思っている。
それで立ち行かなかったら、その時はパートナーのやりたい暮らしとすり合わせて2人で相談するしかないだろ。

子供のことで困るのは辛いが、楽しい。
特に重度の障害を持つ娘についての辛さと好き勝手に生きている息子についての辛さが全然違うので、どちらも受け入れて暮らしていくしかないと思っているのだ。

安定して生きるも人生、不安定に生きるも人生、そしてその両者のどちらにも保証があるわけではない。確率の問題があるだけだ。
だったら、どうなっても「好きなこと」をやっている方が満足度が高いんじゃないだろうか。
「1人の人間としての満足」を本人以外が決められると思うなら、その人は狂信者だ、とそれぞれ狂信者の母親と子供の目を観ない父親を持った私たちは思う。

24年8月30日

今日は出社して会食の予定だったせいうちくん、台風10号が不安定なので結局相手が東京まで来る足が不安だということで出社はなくなった。
テレワークでなかったらこういう日の通勤の足も心配で、コロナのおかげで一気にテレワークが進んだのはかなりありがたい。

やっと本州に足がかかった状態の台風10号は、速度を増すでもなく、膨れ上がってゆっくり進んでくるらしい。
東京でも強い雨が断続的に降っている。
この週末は出かけなくても済むようなスケジュールになっていたのは実にありがたい。
2人で家にこもって、広い残しの「スパイダーマン」を観るとかアベンジャーズ中で唯一出自が謎の「ホークアイ」の出演作でも観るかと考えている。

ごろごろとカイジのシリーズを読むのもいい。
あれ読んでると、ギャンブルに手を出すのと借金の恐ろしさばかりが印象に残る。
意外と地道なタイプなのだ、私は。
「ひりついてきたせっ」と和也編の和也が叫んだりすると、「呪術廻戦」で秤金次が「ギャンブルは熱だ」「アゲてけ!」と言うのを思い出し、やはりギャンブラーはあのスリルが好きで、なんなら依存症なのかとも思う。
カイジがどういう人生を歩むのか想像もつかないが、億単位の金が手元で出たり入ったりしたらもう普通の感覚ではいられまい。

ついでに同じ福本伸行の「アカギ」について麻雀に詳しいGくんに、「あんな配牌やツモが本当にじゃんじゃん来るものなのか」と聞いたら、「あるわけない。フィクション」とあっさり言われた。
透けて見える牌が混ざった特殊麻雀でカンしてハイテイで上がるとか、普通ないよなぁ。
でもドキドキしちゃったのはやはり名作なんだろうな。
私の興奮ぶりとその後の大人買いを見て、せいうちくんは、
「有名なマンガは有名なだけのことはあるんだなぁ」とつぶやいていた。
Gくんによれば「アカギ」は必修科目で、
「でも、うちにはなかったんだけどなぁ」と言ったら、
「どこかの部室とかに必ず転がっている。カイジもそうだ」と言っていた。
前期高齢者になってから必修科目を慌てて履修している私…

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