マンガ読みの年中休業うつらうつら日記(2022年5月13日~5月20日)
明日(というより今日の深夜から)レンタカーを借りて日光を観光し、那須の温泉宿に泊まります。息子とカノジョも一緒です。プレ家族旅行みたいなもんです。私は調子に乗りやすいので、若い2人に嫌われないように注意しないとです。
でも、一緒に温泉、いいですよね。観光して食べて温泉入って、普通は仲良くなると思います!
22年5月14日
せいうちくんが毎年開催している「休日講座」、くらぶの仲間内で面白い趣味や仕事をしている人に講師の依頼をして1人1時間半ぐらいで2人の講師のお話を聞く。
実際に面白い趣味とかである必要はほとんどない。
たいていの場合、他の人が何十年もやっている仕事はそれだけで面白いからだ。
「私の仕事なんてありきたりでつまらないですよ」と言う女性によく聞いたら銃弾飛び交うイスラエルと交渉していて、「担当者は今、前線にいます」と言われたことがあったりするのだから。
面白くないわけ、ないでしょ?
今回はワインのUくんが北海道にもう何年も転勤状態なので、北海道の食べ物を紹介してくれると言う。
もう1人はODAで各国に行き、技術指導をしている「世界をまたにかける男」Kさんだ。
楽しみだなぁ。
前は市役所の会議室などを借りてリアルに集まってやっていたが、コロナ以来ZOOM会議になった。
本日の参加者は講師と我々を入れて10人ほど。
宣伝は広くばらまいたので、もうちょっと来てくれてもよさそうなもんだ。
とにかく、開幕。
資料つくりに凝ることで有名なU君、今回も70枚ほどの資料を用意したそうだ。
「1. 北海道のうまいもの」と来て、さてジンギスカンか海産物かと固唾を飲んでいたら「星野之宣」。
そうか、北海道出身の「うまい」マンガ家かぁ。これは1本とられた。
ほかにも荒川弘やヤマザキコレ、島本和彦、三原順などを輩出する偉大な北の大地であった。
そのあとは順当においしい産物、おいしいお店の紹介。
ワイン通なので当然食通でもあり、あちこちのシェフと知り合いだったりするUくん。
いつもワイン会を開催していたお店がミシュランの星を取ったせいで予約が取れなくなり、仕方なくほかの店を探したら、そこもミシュラン取ってしまって以下同文、今使っているお店がミシュラン取りませんように、とメンバーみんなでお祈りしている状態だそうだ。
もちろんワインの紹介もバッチリして、拍手の中、Uくんの講義終了。
「ゴールデンカムイ」にヒントを得たか、アイヌ文化にまで触れた立派な講義だった。
講座が終わると宴会に巻き込まれたくない人たちは波が引くようにサーっと去ってしまうので、せいうちくん苦肉の策は「講座の間に自己紹介、最近についてひとこと」のコーナーを設けること。
お久しぶりの人は講師のKさんぐらいしかいなかったせいか、それほどは盛り上がらなかった。
うちは引っ越ししたよん。
Kさんの講義は世界地図から始まる。
彼が行って仕事をした国はアジアに集中しているとは言え、20か国近くあったように記憶する。
現地のおいしいものが紹介され、森薫の「乙嫁語り」が大好きな私は「そうか、結婚式で作るあの焼き飯はこういうものなのか!」と目からうろこが落ちっぱなし。
「血抜き」の話をされれば清水玲子の「秘密シーズン0」に出てくるカザフスタン料理人の話を思い出すし。
出たよ、シシャリク。
肉の串焼きみたいなもんだが、毒殺の恐れがあるから何にも食べちゃダメって言ってあるのに、カザフスタン大使が「懐かしいなぁ。何年ぶりだろう」と食べたがって警備のヒトが困ってたな。
この講義のタイトルは「世界の不気味の谷めぐり」となっていて、直前の金曜定例ZOOMまで全然意味が分かってなかった。
谷の絶景でも見せてくれるんだろうか、ぐらいに思ってた。
Gくんたちが教えてくれたところによると、「不気味の谷」とはロボットが人間に似てきた時、ある程度を境に「不気味だ」と感じる人が多い曲線の形のグラフが出来上がるんだそうだ。
そのあとますますそっくりになって見分けがつかなくなれば「好感度」はまた上昇し、要するにそのグラフの落ち込み部分を「不気味の谷」と呼んでいるらしい。
人間に似てはいるが、ちょっと違う、違和感がある、そんな時に人は「不気味さ」を感じるようだ。
最後に種明かしをしてくれたが、Kさんがわざわざこのフレーズを入れたのは、
「各国の人と付き合うと、ちょっとした習慣の違いが気になります。似ていれば似ているほど細かい差異が気になってくる。たとえばラテンアメリカの人にとっては日本人と中国人と韓国人は区別がつかず、また区別する必要も感じていないようですが、そのように似た文化の人たちほどけっこう争いや戦争をします。これは近親憎悪みたいなものかなぁと思い、視点を広くとれば気にならなくなる違いだと思いましたので、最近流行りの『不気味の谷』というコンセプトを使わせていただいたというわけです」
うーん、お見事。
各国の話だけでも十分旅行記として面白かったのに、そういう文化論も含んでいたのか。
タイトルのつけ方、洒落てるし。
宴会に移ってしまう前に次回の講師を決めようとせいうちくんが主張する。
確かにこれだけの講師候補を1人でも逃すのは惜しい。
もう何度もやってくれてる人もいるし、私のように1回だけ(しかもお題は「THE ALFEE」笑)の人もいる。
少女漫画評論のHくんと仕事でITやってて「今、メタバースとか流行ってるから」とK‘さんが引き受けてくれた。
サクサク次回の講師が決まって、せいうちくんはとっても嬉しそうだった。
講座が終了して雑談・酒宴にうつり、みんないっせいに飲み物を取りに行って空席が目立つようになる。
戻ってきたころ合いで、乾杯し、あとは自由時間。
ZOOM部屋は40分ごとに開き直しておくからいつでもごはん食べたり好きなことする合間にのぞいてくれても大丈夫です、とせいうちくんのアナウンス。
まずみんな、飛びつくように宴会に走ってたけど。
1人、お母さんの介護で参加できなかった人がいたり、こないだまで介護で故郷へ帰っていた人もいたり、せいうちくんみたいに今から特養に入ってもらうにはどうしたらいいか悩んでる人もいるし、どうも話が介護に偏る。
みんな、大変なんだろうなぁ。
こないだ名古屋から遊びに来たCちゃんもそういう話をしていたもんね。
少なくともその場では長老と私はすでに両親を亡くしているので非常に気楽な立場だった。
(おまえには舅姑が控えてるだろうが!と叱られても、私何にもしないもーん)
いろんな話の咲く中、ぽつぽつ落ちる人が出始めて(昼の13時半からやってるんだから当然だ)いつものメンツしか残ってない感じになってきたので、我々も主催者としての疲れをとるために早落ちした。11時ぐらいか。
せいうちくんはすぐに寝てしまい、私もつられて寝たが、睡眠薬飲んでないから2時間経ったら目が覚めて、のぞきにいったらいつものように長老とGくんしかいなかった。
1ターンおつきあいして抜け、もう1回寝たけどまた2時間で目が覚めたのでもう1回見に行く。
3時15分ごろだったかな。
もう誰もいなかった。
会の開催から終了までを見届けた気分。
Mちゃんと久々にマンガやドラマの話をして、楽しかった。
でも「パリピ孔明」が買いかどうかは誰も教えてくれない。
みんなアニメで止まってるから。
私は原作マンガが読みたいんだよぉ。
やれやれ、せいうちくん、本当にご苦労様でした。
今日のマンガはイナベカズの「食糧人類」全7巻。
気持ち悪い系のオンパレードなので、そういう趣味じゃない人にはお勧めしにくいかなぁ。
人類はもともと原始の時代に宇宙人によって改良され、作られた「食糧」であり、今の世の中でも人知れず行方不明になる人や死亡したことになってる人がいる。
そういう人たちは「工場」に運ばれ、冷凍されてバラバラに切断され、総理大臣も頭が上がらない宇宙人に食べられているのだ。
無限に増えて食べる彼らを養い、食わせていくために考案されたのが彼らと交配した結果天文学的確率で生まれてくる「死なない、肉を切り取っても元に戻る」人間の存在だ。
施設を逃げ出したこの彼と、普通の高校生と、放射能を浴びて体質が人間離れしてしまった男たちが、結局「最後の手段」を使って宇宙人を全滅させる。
「交配種」の彼が無限に続く痛みに耐え続けることによって。
今、「食糧人類 Re:」も始まっていて。これがまた面白い。
グロイけど我慢して読んでみよう。
22年5月15日
またせいうちくんに散歩に誘われ、疲れてはいるんだが「パンケーキ食べに行こうよ。僕が手伝っていいなら、『五重奏』(5枚重ね)食べてもいいよ」とささやかれ、耐えられなったので出かけた。
さわやかな気候で、厚くも寒くもなく、歩いていても楽だ。
お店について、そうねー、さすがにいきなり「五重奏」はもったいないよね。最初に食べたのが「二重奏」だから、今日は3枚の「三重奏」にしておこう。
なぜか「四重奏」はないんだよ。縁起悪いからかな。
3枚重なったパンケーキの上に白く細かいパウダーシュガーが散らしてあり、横にはブルーベリーの粒が入った固めの生クリーム、そして花の蜜を煮詰めた「エルダーシロップ」の容器が置いてある。
美しい。
お気に入りのプリンを食べてるせいうちくんに、
「ブルーベリー、そんなに好きじゃないから食べていいよ」と言ったら、フォークでひとつずつ取りながら、
「ブルーベリーのサプリはのむくせに、生は嫌いか。うーん」と考え込んでいた。
そんなの、生が好きじゃないからサプリのむんじゃん。
生が好きならブルーベリー貪り食ってるよ。
最近、目にいいことは何でもしたい私である。
タブレットで読むのが悪いのか老眼に無理をさせ過ぎなのか、いつも眼球の裏あたりでじんじんと頭痛がする。
やだやだ、年寄り臭いよ、考えることが。
しかしパンケーキは美味しかった。
ほとんど小麦粉でできていることを考えると、糖質制限なんて口に出すのもはばかられる。
もうすっかり普通に食べてるもんなぁ。
ごはんを食べなくなった、というだけの糖質制限。
もうそのへんは忘れて、今度お店に行ったら5段重ねの「五重奏」を食べてみよう。
エルダーシロップのおかわりはもらえることがわかったし。
今日のマンガはをのひなおの「明日、私は誰かのカノジョ」既刊10巻。
私がずっとジェンダー関係でむずむずしていたことが赤裸々に描かれている気がする。
性的まわりでお仕事する女性たちは決して卑屈にはなっていない。
むしろ自分の価値を誇っている。
「年取ったらババアじゃん」と罵倒されても揺るがない。
将来を考えるのではなく、今の自分の価値を高めていく姿勢がすがすがしい。
ただやっぱり、男の欲望主体に世界が動いていることを考えると、非常に不快になる。
22年5月16日
急に皮膚科の予約を取ろうと思い立ったら、今すぐならすいてるらしい。
自転車で急ぐ。
胸の正中切開の傷がケロイドになってしまい、まだ赤いみみずばれになっているのだ。
写真を撮ってくれる看護師さんに、
「もう5年も経ってるんですけどねぇ」と言ったらたいそう驚かれた。
「5年で、まだこの状態ですか…」
皮膚科の看護師さんが驚くほどのケロイドらしいぞ。
ドクターに会って、ケロイドを鎮めるカプセル薬をもらう。
ついでにアレルギーの薬も。
(疲れるとじんましんのような赤い発疹が出るので用心してるのだ)
1カ月に1回来るのが面倒で、
「なんとかなりませんか?」と聞いてみたが、
「1か月分しか出せないんだよねー。また来て」って言われてしまった。
細く切って傷に貼るテープはまだまだあるから大丈夫だけど、飲み薬はきっちり1カ月でなくなっちゃうんだよね。
すいてる方だし、まあいいか。
さて、せっかく自転車で出てきたんだから駅前のスーパーで買い物をしよう。
今週末の息子たちとの日光旅行に備えるんだ。
ドライブ中にお茶があったらいいかな、とか温泉入ったらポカリスエット飲みたくなるかな、と思って500mlのを4本ずつ買う。
車の中でつまむにはやっぱりチョコ菓子だよなぁ、ときのこの山とたけのこの里を捜すが、なぜか大袋しか売ってない。
これはいくらなんでも変だろう。
「TOPPO」を超久しぶりに買った。2箱。
あとは宿で夜中におなかがすぐといけないから(ほら、旅館って夜ご飯が早いじゃない)、ポテチ2種とチーズとクラッカーを買う。
あまり飲まないメンツなので、せいぜいせいうちくんが赤ワイン(チリ産、1本499円)を持ってくるぐらいだろう。
これらの買い物を自転車の前カゴに入れて漕ぎ出そうとしたら、走りにくいことこの上ない。
ハンドル切るたび、カゴの中で重たいお茶とポカリのボトルが左右に揺れるのだ。
何度も転びそうになり、実際転んだ。
信号待ちで立っているとき、自転車がぐらりとしたと思ったら反対側に倒れ、私の筋力では引き戻せなかった。
買い物を路上にぶちまけ倒れる自転車と私に、周りの人が、
「大丈夫ですか?お荷物、カゴに入れちゃいますね」と手伝ってくれて、自転車も起こしてくれた。
電チャリだから、重いんだ。
恥ずかしいことにこれをきっちりもうワンセット、次の信号でやらかして、最後はマンションの駐輪場で倒れ、横の自転車にぶつけてしまった。
傷がついてて防犯カメラを見て特定され、怒られたらどうしよう。
変な汗をいっぱいかき、とにかく荷物を運びこんでシャワーを浴び、パジャマに着替えたところでせいうちくんが帰ってきた。
「転んだ~」
「どこで?!歩いてて?自転車で?」
「自転車~」
「ケガはないの?」
「ほぼないけど、恥ずかしかった~」
という会話になった。
せいうちくんは仕事に戻りながら何度も何度も、
「もう1人で買い物に行っちゃだめだよ。僕が行くから、必要なものがあったら言ってね。でも、遠足のために飲み物やお菓子を買ってくるキミが大好きだよ」と言っていた。
ほめられたと思っておこう。
買い物は、もう頼まれても行かない。
最初から皮膚科だけにしておくべきだった。
脛にできた打ち身が紫になってきてますます後悔。
血だまりができるとワーファリン値が上がっちゃうんだよな。
血液サラサラになりすぎるわけで、逆で血栓ができやすくなるよりはるかにマシな運命なんだが。
今日のマンガはおかざき真理の「&」全8巻。
医療事務の派遣として働く若い女性が、思いっきり後悔するような過去を持ったドクターと次第に親密になる話。
25歳と45歳ぐらいなので意外と良心的なドクターはあまり深入りしないようにしているんだが、物事はなるようになるもんで、やっぱりなっちゃた。
その過程が、「阿・吽」に劣らない描写力、大胆なコマ割り、人間の心の底まで届くペン先から生まれてくる。
友人で、「『阿・吽』読んじゃうと、もう他のおかざき真理を読む気がしなくって」と「かしましめし」すら読めなくなっちゃった女性がいる。
確かに「阿・吽」は一つの完成された頂点だが、そこへ行きつくまでの彼女の成長が見えて、いかなOL物でも面白いと言わざるを得ない。
これから目が離せなくなるマンガ家だ。もうなってるか。
22年5月17日
昨日自転車で転んだ顛末を話したら、せいうちくんにひどく怒られた。
「買い物は僕が行くから、危ないことしないで!」
私はもう自転車で買い物にも行けないのか。しくしく。
しょうがないから1日マンガを読んでいた。
志村貴子はすごい。
おかざき真理もすごい。
こうやってベッドでマンガ読んでると、他のことはかなりどうでもよくなるなぁ。
気になるのは旅行に行く土日の天気。
東照宮を見に外を歩き回るわけだから、お天気に越したことはない。
なのに今んとこ土曜は雨の予報だ。
お菓子を荷造りしながらなんとかならんもんかと苦悶する。
今日のマンガは吉田秋生の「詩歌川百景」既刊2巻。
この話は温泉街で働く人たちの生活から成り立っており、田舎なんだが市役所も活動していて活気がある。
なにより、この前に描いていた「海町Diary」のスピンオフというか、3人姉妹に引き取られた血のつながらない妹がしばらく住んでいた温泉町の話で、当時出てきた幼い男の子が立派な湯守りになるべく修行したりしている。
人情味とシビアさが入り混じった、吉田秋生の大昔の作品が帰ってきた、とファンには好評のよう。
そもそも「吉田秋生」を知らない人に遭遇する今日この頃で、お互い歳を取りましたね、吉田先生。
22年5月18日
せいうちくんの仕事が思いのほか早く終わったので、晩ごはんを食べてからゆっくりテレビを見た。
ソファに横になり、端に座ったせいうちくんの膝に脚を乗せ、膝の痛むところをマッサージしてもらう。
極楽極楽。
こんな思いができるなんて、せいうちくんと結婚して本当に良かったよ。
楽しすぎて眠れず、ぐーぐー寝てるせいうちくんの横で旅行用のおやつのうち胚芽クッキーをひと箱食べてしまった。
ひと箱っつっても、小さな箱でおまけにひとつずつ別包装してあるから全部で8個しかなかったんだよ。
2センチ×4センチぐらいのちっちゃいやつが。
これは旅行のおやつに向かなかったな、と勝手に思って、明日柿ピーでも買ってこようと思う。
せいうちくんには内緒の買い物だ。
バレたらまた怒られる。
でも絶対しゃべっちゃうのが私なんだよなぁ。
今日のマンガはモリタイシの「あそこで働くムスブさん」既刊4巻。
驚くのは、「あそこ」というのがコンドームの開発部で、ムスブさんは門限も厳しいとってもまじめなかわいい女の子だ、ってことじゃない。
「モリタイシ」と言えば昔「いでじゅう」というばかばかしい系の男子が大好きな柔道部漫画を描いていて、息子もご多分に漏れず小・中と夢中になってたのだが、「ムスブさん」は絵柄が全然違う~!
内容も社内の男の人と少しずつ親しくなっていくラブコメディだ。
人って10年たったら変わっちゃうんだなぁ。
22年5月19日
性懲りもなく、また自転車で買い物に出かけた。
おとといは重いペットボトルが前カゴの中で右に左に転がったからいけないので、今度はちゃんと転がらない向きに入れればよかろうと。
牛乳2本とゼロペプシ2本、それから追加のおやつを買って、千円以上買い物をすると卵が98円で帰るそうなので卵も買おう。
幸い1600円ぐらいの買い物にはなったので、無事に卵を98円でゲットした。
また今度、せいうちくんにスパニッシュオムレツ作ってもらおう。
予想より重くなった買い物袋を横揺れしないよう慎重にカゴに収め、これで大丈夫だろう。
と思っていたら、また転びかけた。
幸いというかなんというか、路上にポールが立っていたのでそこにもたれかかる格好になり、横転は止められた。
何がいけなくてこんなにフラフラするのだろう。
薬のせいなんだろうか。
何とかこらえにこらえて家まで帰ってきた。
冷や汗でびっしょりになっていた。
せいうちくんの言う通り、自転車で買い物はやめておいた方がよさそうだ。
それか、今度後ろにもカゴをつけようかな。
せいうちくんの自転車はすでにそういう仕様になっている。
後ろならそれほど重心に影響がないはずだ。
帰ってきて何にもする気がなくなり、シャワーを浴びてまたベッドにもぐりこむ。
Amazonで注文した「パリピ孔明」が2セット来てしまった悩みも、今は考えないでおこう。
明日はせいうちくんの仕事が終わったら旅行用のスニーカーを買いに行くよ。
今履いてるのって、7年前にイタリアに行く時かったウォーキングシューズなんだよね。
よく働いてくれた。
次もいい靴が買えるといいな。
今日のマンガは郷田マモラの「モリのアサガオー新人刑務官と或る死刑囚の物語」と、タイトルだけでだいたい話が分かってしまう雰囲気。
でも、読んでみると非常に深い。
全編ふるふるとふるえるような線で描かれた、人間に黒目しかない、不思議な世界へ連れていかれる気分だ。
私たちの誰が罪を裁くことができるのか、死刑制度についてもう一度考え直したくなる作品。
22年5月20日
せいうちくんと近所の大きな靴屋さんにスニーカーを買いに行った。
古い靴と履き替えながらよくよく見ると、つま先はパカパカになりかけてるし、全体のシルエットはアンパン靴。
7年もこればっかりはいてたからなぁ。
よくもったものだ。
新しいのは黒に靴ベロ(紐で隠れかけてるところ)は青、外側に紅色の小さなツーポイントの模様がついている。
しかし、ちょっとだけ大きい。
私のスニーカーサイズは25と25.5の間らしく、25.5では少しゆるいみたいだ。
気に行っちゃったし、紐をがっちり占めれば大丈夫だろう、と購入。
レディースの靴なんかおままごとの靴みたいだ。
24なんて入らないよ。
古い靴は下取りに出して、せいうちくんも気に入ったのを変えた様子。
しかし、お店を出て歩いてみるとどうも私のはつま先がゆるい。
せいうちくんが「ぴったりだ!」と喜ぶのを見て、ちょっと恨めしい。
いっそ交換してもらいに行こうかと思ったが、もう外をけっこう歩いちゃったし、おそらく無理だろう。
家に帰って靴ひもをぎゅうぎゅう締めたら少しマシになった。
明日の日光旅行用に買ったのに、不安だから別の靴を履いていこうと思う。
山の中を歩くわけだし、少しでも足回りに不安を持ちたくない。
街中とかなら大丈夫なんだけどね。
荷造りして、薬やシップもちゃんと持って、冷たい飲み物を入れる保冷袋も出しておいた。
おやつも買って、車内でも旅館でも食べよう。
あと、温泉に行くのには珍しいかもしれないが、パジャマを持っていく。
お食事とかは浴衣もいいけど、本格的に寝るときはやっぱりパジャマだ。
息子から「よろしくね」とメッセージが来た。
前日は始発で下北から家に帰るそうだから、寝坊はしないって。
せいうちくんがこれ読んで心配になったのか、
「下北まで迎えに行こうか。道中だし」と返すと、
「助かる」とのことで、明日は 5時に下北で息子を拾う予定。
旅行の準備とかちゃんとできてるんだろうか。
彼は日々旅行のようなでかいリュックをしょっているから、きっと何でもあそこに入ってるんだろう。
あー、楽しみ。
日光の天気を見たら、15時頃から雨の予報。
ちょうど宿に入る頃じゃん。助かる。
東照宮を見学するのに雨の障りはないようだ。
しっかり拝んでくるぞ、徳川家康。
今日のマンガは松田奈緒子の「重版出来」既刊18巻。
作家さんにも編集にも幸せをもたらす魔法の言葉だそうだ。
そりゃそうだろう。
マンガを読む者として、マンガ家さんが、編集さんが、いかに細かく神経を使って作っているかを存分に知ることができる。
魅力的なキャラクターが多く、主人公の心ちゃんをはじめ、どの人も目が離せない。
のめりこんで読むのに非常にちょうどいい。