マンガ読みの年中休業うつらうつら日記(2022年9月24日~9月30日)
本格的に秋になったものとばかり思っていたのに、まだまだ暑い日はありますね。でも残暑という言葉は浮かんでこない。「うろついてる夏と遭遇」って感じです。息子の入籍がいよいよ視野に入ってきて、せいうちくんはたいそう寂しがっています。これが娘の結婚だったらどうなっていたんでしょうか。
22年9月24日
昨夜のZOOM飲み会は直前まで日記の仕上げをしていたので10分ほど遅れてしまった。
金曜までの分を全部書き上げ、マンガの紹介も書いてあとはその日あったことを書き記すだけにしておいたのに、そのまますっかり忘れていたのだ。
たまに順調にやってるとこういう大ポカがある。
車中泊の旅に出ていたGくんと長老がいて、「おう、遅いじゃないか。それに今週の日記はまだ更新されてないぞ」と言われたので、今それをアップしていて遅刻したんだと説明する。
ZOOM会の面々はけっこう日記を愛読してくれている上得意様だ。
長老が言うには、
「明け方頃まで飲んでるとたいがいZOOMでなにをしゃべったのか忘れている。うさこの先週分の日記を読んで初めて『おお、こんなことが話題になっていたのか!』と知るんで、便利だ」とのこと。
はいはい、外部メモリとしてご利用ください。
そのうちSくんUくんがやってきて、母親介護中のUくん弟さんはどうなったか、と聞いてみる。
「まだ1週間しかたってませんので、何もできていません。でも、知り合いのスーパーサイコドクターにあらましを聞いてもらいました。もちろん直接診ないと何とも言えないけど、疾病の恐れがあるから早めに受診させるようにと言われました」って。
まあ誰でもそう言うだろうなぁ、あの話を聞けば。
せいうちくんは急に具合が悪くなったので寝てしまい、一度も入らなかった。
「ZOOM飲み会は休んでも、仕事は休めないみたいだよ」と言ったら「サラリーマンの鑑」と皆にほめられた。
しかしこれはほめているのだろうか?
単に忙しすぎるサラリーマン体質の人間、というだけなのでは。
明日は朝一番で皮膚科の予約を取って蜂窩織炎診てもらわなきゃいけないから、とお先に落ちた。
Sくんは特に「蜂窩織炎どうなった?」と心配してくれた。
なんでも知人が長いことそれで苦労していたらしい。
日記を読んで心配してくれていたようだ。ありがたいね。
「抗生剤を昨日で切らしてしまった」と言ったら、
「耐性菌になっちゃったりすると大変だから、それは早めに行った方がいいやつです」って。
うん、明日必ず受診するよ。
まだ来てないHくんが今日は33歳年下のカノジョの写真をストーリーズに上げてきていたので、そのへんを皆突っ込むだろうと思い、「Hくんが来たらMessengerかなんかで教えてね。起きてる限り戻ってくるから」と言い残して落ちたら、10分もしないうちにSくんから連絡があった。
「Hくんが来た」
Sくん、ありがとう!
勇躍、ZOOM部屋に戻る。
案の定、Hくんが「何かあったの?」と皆に聞かれていた。
半年前ぐらいにふられて、その後彼からメールを出す以外の進展はないと聞いていたもんだから。
返事が来ないのはあいかわらずだけど、FBが「3年前の今日」の投稿を「こんなことありましたけど」って知らせてくるから、なつかしくなってストーリーズにアップしたらしい。
「もっと見たいと言う人がいるから」と追加弾まで来たので、「誰のリクエスト?」とSくんが聞くと、どうも誰もリクエストはしてないらしい。
ふられたカノジョが超年下で可愛いからって、いつまでも写真とか上げるもんだろうか。
こちらとしてもいろいろ聞かないといけない気分になるぞ。
今日は「どちらから、何と言って一線を超えたか」というセンシティブなお話を傾聴した。
途中でKちゃんが入ってきて、もちろんその時まで何を話していたかは全然知らないもんだから「ここで入ってくるのか~!」と言われてきょとんとしていた。
「え、何かタイミングが悪かったでしょうか?」
いや、突撃レポーターの彼女が来てくれたのは聴取勢力としてはたいへんありがたい。
案の定、あらかたを飲み込んだ彼女は、
「でHさん、それまでに手をつなぐとかぎゅっとハグするとかチューするとか、そのへんはすませたあとなんですか?」と直截に聞いてくれた。
皆が聞きたいところだったので真剣に聞く。
しかしHくんはしゃべり出すとしゃべるんだが、始まるまでにとても時間がかかる人なんだ。
KちゃんとかSくんとか我慢のできない人がつい、
「こういうことだったの?それともこう?」とか聞き始めてしまうので、しまいに私が叫んだ。
「みんな、Hくんは話し出すまでに時間がかかるんだから、黙って聞く!」
しーんとした中、口の重い、しかし実はしゃべりたいHくんがやっと話し始めた。
「そういうのは、年齢もありますし、人目のある所では…ないですね」
Sくんが特に聞きたいのは「そこで関係を持とうと誘ってしまうと、これまでのおつきあいが崩れてしまう不安はなかったのか」らしい。
もちろん皆も聞きたい。
「そこは特に…逆に皆さんに聞きたいんですが、そんなに不安になるものですか?」
うーん、私は自分からぐいぐい迫る方だから相手にそういう心配をさせたことはほとんどないと思うが、普通は、特に「こんな可愛い子がなぜ年の離れた自分に」と思ってたら不安じゃないのかな。
どうもHくん的にはそこまでの間に手書きのグリーティングカードをもらったりカノジョの様子から行けると思ったらしい。
「出会い系やパパ活とかだと、もうお茶を飲むだけでお金が発生したりしますからね」
つまり、お茶やスイーツをおごるだけで済んでおり、お金が介在せず純粋に自分に好意を持ってくれてる確信があったってことね。
まあそのへんは本人同士しかわからないからなぁ。
「もっと聞きたいことはありますか」と言われても、妙なところでいろいろ話してくれると思えばそこが大事だろう!と思うところで「まあプライバシーの問題もありますし」と言葉を濁すHくんで、彼のプライバシー感覚は那辺にありや?って感じだ。
どうもそれ以上面白いことは起こらなく見えたので、
「明日の朝一番で病院の予約、ってところは変わってないので」と落ちることにした。
Sくんが「もっと大変なことが起こるようならまた連絡しますよ」と言ってくれて心強かった。
しかしそれ以上の連絡はなかったので、平和裏に終わったのだろう。
私も寝た。
朝はこれまたひどくなったアトピーを皮膚科で診てもらいたいせいうちくんとPC2台の前に並んで、8時開始の予約に突撃する。
「土曜はすごく混むんだよ。喬太郎さんのチケット取るみたいにつながらない。今週は特に休診日が多かったからすごいだろうなぁ」とせいうちくんが言ってた通り、開始してもなかなかつながらない。
それでも私は何とかアクセスできて、取れたのが「18番」。前に17人もいるんかい。
入れなくて苦労してるせいうちくんの代わりに彼の診察券番号でアクセスしたらつながった。
「どうしてキミは入れるの?」と不思議がられながら、取れた順番は「28番」。
わずかの間に10人も入ってしまった。
「これ、僕はもう無理だよ。28番まで行くには3時間はかかる。昼から会議があって、とても間に合わない」とギブアップしたせいうちくん。
確かにね、10時半からの診療だから、無理そうだね。
「平日の朝に会議の隙間があったらまた予約取ってみるよ」
うん、平日にこの勢いで突進したら2番とか3番とか取れるから、その方がいいね。
で、夜中は土砂降りだったので濡れるの覚悟で11時半ごろに自転車で出てみたら、雨は小止みになっていてほとんど降ってない。
皮膚科に着いてみたら、なんと1人しか待ってない!
しかもその1人はお会計待ちだったらしく、待合室には誰もいなくなってしまった!
案内番号は今、「5番」なのに。
せいうちくんに「今はすごくすいてるよ!」とメッセージを打ってたら、すぐに診察室に呼ばれた。
ドクターは膝をひと目見て、「うん、もう治ってますね!合う抗生剤が見つかってよかったです」と喜んでくれた。
もう薬ものまなくていいって。
次回はまた胸の手術痕のケロイドを治療に来ることにして、診察室を出たらいきなり待ちが10人ぐらいに増えてた。
いいタイミングで来たんだなぁ。
せいうちくんには「やっぱり無理。今は10人ぐらい待ってる」とメッセージを打っておく。
前のも既読になってないから、会議が忙しくてそれどころじゃないんだろう。
駅前のスーパーで買い物して、ケーキ屋さんでドーナッツと土日しか売ってないプリンアラモードを買って帰るまでには雨がかなり降ってきてずぶ濡れになった。
湿度も上がってて汗をかく。
帰りついて濡れた服を全部脱ぎ捨てて水風呂に入り、乾いたパジャマを着てやっと人心地。
会議してるせいうちくんに身振り手振りで「膝、もう大丈夫!」と告げたらとても喜んでいた。
夕方ごろに会議が終わるまで、ずっと「東京喰種(トーキョー・グール)」読んでた。
非常にわけがわからない。
たまたま見たTwitterで文芸評論家らしき人が「誰か石田スイを止めてほしい。天才なのはわかるが、天才過ぎて読者にわからなくなってないか、心配」と書いていた。
「東京喰種」はもう第二部まで終わってるから今やってる「超人X」(既刊4巻)についてなんだろうが、非常にわかる心配だったので「うんうん」と思わず「いいね」しそうになる。
私がしても何の役にも立たないからしなかったけど。
会議はひとつしか入ってなかったので、その後はわりと平和に過ごした。
「夜に会議が入ってないって、ありがたいものだねぇ」としみじみしてしまった我々だが、普通20時からの会議を連日入れたりしちゃいかんのだ。
そもそも今日は土曜日だし。
今、とてつもなくブラックな働き方をしているぞ。
せいうちくんはドラマ「六本木クラス」にずぼっとハマっており、特に平手友梨奈がお気に入りだ。
欅坂のセンターの頃から好きだったようで、女優になってより存在感が増した、と大ファンの様子。
映画の「さんかく窓の外側は夜」とか「ザ・ファブル2」とかにも出てるよ、と言うと、「今度観よう!」と元気がいい。
「さんかく窓」はすごいホラーなんじゃないかと私は不安だ。
せっかくマンガ版のことを忘れかけて夜、トイレに行けるようになったのにまた行けなくなっちゃうかも。
今日のマンガはオノ・ナツメ「BADON」既刊6巻。
「ACCA13区監察課」のスピンオフで、13区の中でも首都であるバードンに煙草店を開いた4人の男たちの話。
荒くれ者ぞろいのヤッカラ出身で刑務所上がりの彼らが夢を託して新しい人生を賭けるのは、税金が高いためごく一部の富裕層の嗜好品である煙草を扱う店だった。
訳あって預かっている孤児、リリーは自称13歳だが実は17歳。
料理が上手で勉強が好きだが、ヤッカラでの貧困生活に慣れており学校には行っていない。
詐欺師、強盗、恐喝犯、窃盗犯に可愛がられ、アパートの階下で営業しているお菓子屋「ハチクマ」で料理を習うなど、バードンでの生活に夢と希望を持っている。
オノ・ナツメの絵はものすごくいい。
量産はきかないだろうができるだけたくさん描いてもらいたい。
出たら必ず買う。
世の中で好きなマンガ家ベスト5に入るかもしれない。
22年9月25日
息子がカノジョのお母さまに会いに行く計画と並行して、我々とお母さまと若い2人でのお食事会の話を進めている。
「別々の日になっちゃうかも」と息子は言うが、別でいいんだよ、全然。
あなたがまず「結婚を申し込んだ」ご挨拶をして、結婚の話を進めるのはそれからなんだから。
来月末にも婚姻届けを出すつもりらしい2人。
なんだか急展開で、ぼーっとなってしまう。
カノジョのお姉さんが同棲していたカレシと別れてしまったらしく、お母さま的には「同棲までしておきながら無責任な!」とお怒りで、おかげで「同棲を経て結婚を申し込んだ」息子の好感度が急上昇したようだ。
まあ別れちゃうことはあるだろうが、女性の年齢などによっては実に無責任な行為に映るだろう。
息子とカノジョが「結婚したい」とずっと思っていたのは幸いだ。
とりあえず「略式の結納」のつもりで上野の鰻屋さんで個室を予約してみた。
よしながふみの「きのう何食べた?」の中でゲイの美容師ケンジの家族が、パートナーの弁護士シロさんに会ってみたいと言っている、と言われてシロさんが予約したお店。
弁護士事務所の大先生が最初に連れて行ってくれた店らしい。
ケンジの母親は、
「一度会いたいと思っていた。こうして会っておけば、もしケンジに何かあった時に私たち家族はシロさんがパートナーだとわかったうえで一緒に見送ることができる」としみじみ語る。
とてもいい話だと思うので、ぜひここで会食をしてみたかったんだ。
カノジョも読んだことがあるそうで、乗り気になってくれた。
婚姻届けを出せる、というだけでもとてもラッキーなことなんだと2人には自分たちの幸せを大事にしてもらいたい。
「きのう何食べた?」はもうご紹介してしまったので、今日のマンガは読み終えたばかりの「東京喰種(トーキョー・グール)」全14巻と続編の「東京喰種 :re」全16巻。
正直、1回読んだだけではほとんど理解できない。
登場人物も多いし、彼らの立場や身体状況も色々変わるし、誰が誰なのかわからない時も多いのだ。
なんとかストーリーが頭に入ったところで、近々もう一度読んでみよう。
今はもうちょっとさっぱりしたものが読みたい。
あれだけの殺戮、流血、人死にが結局ただの厭世観とか喧嘩から起こっているのか?
人間の根源的な悩みには違いないが、歴史をこしらえ世界観を作り上げてまで語られるのがそういう人間的な理由でしかないのがなんとなく腑に落ちない。
人間を喰う「喰種(グール)」と人間のはざまで苦しむ存在、「カネキケン」はそんなことに振り回されていたのか?
「鬼滅の刃」とか「進撃の巨人」のようにはすとんと胸落ちしない。
単に話が複雑すぎるからかもしれないが、何より人が大量に死にすぎなんだろうな。
他人の孤独と向き合うのはなかなかしんどいものだとあらためて思う。
息子と意見を交換しようと思ったら、「僕はまだリを読んでないんだよね」とすげない返事。
ネタバレしちゃったじゃないか。すまん。
そして私はお約束通りずっと「トーキョー・グーグル」だと思っていた…
22年9月26日
1日ぼんやり過ごした。
体調が悪いのか、肩にできた湿疹とひどく痛い口内炎がちっとも治らない。
おまけに目の前に黒い飛蚊の点が現れて消えない。
眼底出血である可能性が高い。
とりあえず10月7日に入っていた眼科の定期検診を早めてもらい、水曜に行くことにした。
たぶん散瞳する目薬を使うから公共交通で来てください、って。
あれって自転車もダメだったっけな。
まあ徒歩で行くのが無難だろう。
眼底出血だとしても、ワーファリンをのんでいるから出血を止める薬は使えない。
たぶん様子を見る以外にできることはないと思う。前もそうだった。
じわじわ広がる様子もないからおそらく出血は止まっていると思う。
そこを確認してもらい、「医者には見せた」状態を作るだけだ。
緑内障の検査が少し早くできるのはありがたいかな。
今日のマンガは桜井画門「亜人」全17巻。
人間とまったく同じに見えながら、「死なない」点だけが大きく違う存在、亜人。
発見当初から話題になっていたが、世界中で50人ほどが把握されているだけ。
隠れている者、自分の正体に気づいていない者も多いのではないかと推察される中、医者を志望する優秀な高校生「ケイ」はある日トラックにはねられ即死したように見えたが、傷もなく蘇生した。
親友の「カイ」の助けで逃亡するが、巻き添えにするのが申し訳なく単独行動に移ったところで当局に捕獲される。
何度も殺される不死の実験、痛みに対する神経の反射のテストが無限に暴力的に続けられる。
(昨日「東京喰種」で読んだ「指チョンパ」をまた延々と見る羽目に陥るとは…)
やがて「佐藤」率いる亜人軍団に救出されるが、日本を独裁するつもりの佐藤とは訣別、多くの「人間」の犠牲を出す直接戦を展開することに。
ホントに「東京喰種」と同じぐらい血なまぐさい。
絵が可愛いのが無駄に救いになっている。
2作続けて気の滅入るものを引いちゃったよ。
22年9月27日
安部元総理の国葬に関してはニュース等をまったく見なかったのでどうなったか知らない。
ネットニュースやTwitterでちらほら噂を見る程度。
ここしばらくではけっこう暑い日だったので、献花などに訪れた人たちも大変だっただろう。
「蜂窩織炎」はもう良くなって膝の薄皮がぺりぺり剥けて面白いんだけど、体調は悪い。
とてもだるくて身体が重いんだ。
せいうちくんは、
「強い抗生物質を使って身体の中で大戦争が起こったんだから、つらくて当然。口内炎や肩の湿疹は薬疹みたいなものだと思うよ。とにかくゆっくり休んで」と言ってくれる。
「だるい」って数値化できないから、すごく苦手なんだよね。
実家では常に「仮病」扱いだったもんだから。
せいうちくんテレワーク、私は1日寝て過ごした。
あんまり寝すぎて起きた時どこにいるのかわからなくなるほどだった。
イヤな夢をみて、また例の「夢の中で喉がカスカスで声が出ない」現象が起こり、ベランダから飛び降りようと、後ろからしがみつくせいうちくんを振り切って足をフェンスにかけたところで自分の悲鳴で目が覚めた。
なぜ夢の中で声が出ない時は大声を立てて起きるのだろう。
不思議な現象だ。
最近、自分の考える自殺のパタンに「ベランダからの飛び降り」が加わってきた気がする。
こないだは母親を投げ落とそうとする夢をみたし。
5、6階からの飛び降りは骨盤陥没骨折や脊椎損傷するだけで死ねなくて一生車椅子、というイメージがあるので今まで考えてなかったんだが。
1階の人のコンクリ庭に落ちることになって迷惑だし。
15階ぐらいの高さがなかったらやらない方がいいと思う。
18時からの長い会議が終わってやっと晩ごはん。
そこからは少しテレビを観たりして遊べるかと思ったら、お風呂に入ってる間に会社から連絡があって夜なべ仕事が発生したらしい。
結局0時過ぎまで仕事してた。
こういう日々がもう長いなぁ。
カノジョとそのお母さまに会う日が正式に決まった。
夜の会でなく、ランチになった。
ついでに息子に「誕生日に欲しいものはないか」と聞いたら「特にない」。
「入籍したら結婚指輪をつけるつもりがあるか。そうなら結婚指輪をプレゼントしようか」と言ってみたところ、
「まだ何にも考えてない。これから2人で相談するから、とりあえずいいよ」と答えた。
そうね、婚約指輪も我々があげてるし、一生の記念になる結婚指輪ぐらいは自分たちで買うのがいいかもしれないね。
カノジョの婚約指輪のリサイズするから持ってきて、と言うと「どこで測ればいいの?」と聞く。
何度も言ったじゃないか。
指輪屋さんでリングゲージ使って測ってもらうんだよ。
「『買わないのに、いいのかな?』と気後れするかもだから、ついでにあなたの左手薬指のサイズも測って、結婚指輪の下見をして気分をアゲたらどうかな。相場もわかるだろうし」とのメッセージには元気よく「わかった!」と返事が返ってきた。
せいうちくんと、「男の子が結婚すると、『家から離れる感じ』が強い。やっぱり現代は母と娘のつながりが強い『母系社会』なんだね。息子が我々の戸籍から抜けると思うと、寂しいねー」と言い合って暮らしている。
誰よりも大事な人ができる基盤、それが結婚。
これから子供ができたらもっともっと大事なものが増えるわけで、親はそっと見守って応援するしかない。
婚姻届けってあっさり出せちゃうんだよなー。
来月中には「別の戸籍の人」になってしまうと思うと感無量だ。
最近お風呂でかけている歌がポルノグラフィティ。(防水のスピーカーぶら下げて、洗面所のiPhoneとbluetoothでつないでる)
一番好きな曲は「Voice」とハガレンのテーマ曲「メリッサ」だが、シャッフルにしてるのでたまにしか流れてこない。
最近気になるのがデビュー曲の「アポロ」。
出たばっかりの頃は「こんな速くてリズムの難しい曲、どうやって歌うんだ!」とびっくりしたもんだが、そこはそれ、練習あるのみ。
今では歌えるし、何ならもっと舌を噛みそうな「アゲハ蝶」も歌えるようになった。
1999年に「僕らが生まれてくる ずっとずっと前にはもう アポロ11号は月に行っていうのに~」と歌われて、真昼間にリアルタイムで衛星中継を見て驚くオトナたちを見ていたクチとしては我々そんなに年寄りかい!ってちょっと驚く。
確かにそうなんだが。私は10歳になろうとしていた。
せいうちくんはまだ5歳。何も覚えていないそうだ。
「夜中にちらっと見た覚えがあるから、ニュース録画かな」だって。
宇宙計画ってあの頃凄かったけど、今はどうなってるんだろう。
というわけで今日のマンガは小山宙哉「宇宙兄弟」既刊41巻。
小さい頃から宇宙飛行士が夢だった兄弟の弟の方、ヒビトが先に夢をかなえ、自動車メーカーで上司に頭突きをして首になった兄ムッタは彼のあとを追おうと決意。
理系の人は4年ぐらいでなれちゃうものなのか、宇宙飛行士。
そのへんのスピード感はさておいていろいろあって、ついに月面で再会を果たす兄弟。
子供が2人とも宇宙飛行士になって月で「やあ」とか言ってる親はどんな気分だろう、とそこばかり気になる。(ノーテンキな親たちなのでそのへんはあまり深刻でない)
我々がスマホを使えるのもGPSがいつも見ててくれるのも宇宙開発の成果だと思うと感慨深い。
もうじき終わる雰囲気だが、2人とも無事だといいねぇ。
22年9月28日
眼科の検診。
朝、開院時間より10分ほど早く行ってみたら、扉の外に置かれたパイプ椅子が3つあり、2つまで埋まっていた。
3つ目に座り、じきに看護師さんが待合室への扉を開けてくれた。
人員が多く、検査機もたくさんあるのであっという間に基本の視力測定や眼圧は終わった。
看護師さんによる問診のあとドクターに会って、散瞳する目薬を点眼され、しばらく待つ。
ほとんどぼやけてこないので心配していたが、眼底写真はちゃんと撮れたようだ。
眼圧は1.6とやや低く保たれているので当面緑内障が進行する心配はしなくていいみたいだった。
視神経も大丈夫だし。
「黒い点の飛蚊」については眼底写真を撮ってもらったところでは、眼底出血は見つからなかった。
ただ、老化によって硝子体が縮小しているので眼底から剝がれかけているらしい。
網膜剥離の恐れがあるのでしばらくは月イチ検診になりそう。
飛蚊が増えたり視野が欠損するようなら次回の予約を待たずに来てくれ、とのこと。
いつもの眼圧を下げる目薬とビタミンの目薬と飲み薬をもらう。
ドーナッツがもうなくなりそうだからケーキ屋さんに行ってみたんだが、いつもいつも「水曜定休」であるのを忘れるのはどうにかならないか!
私の外出はわりと水曜日が多いので、スカっと空振りしてしまう時が多い。
ハンパないガッカリ感を抱えて帰ることになった。
昼寝していたらアメリカで映画を観ていて暴漢に襲われる夢をみた。
ライフルの銃口を胸に突きつけられたが、相手の指が引き金にかかっていても「もういいや」と思った。
発砲されたが、不発だった。
黒人のたくましい女警備員が手にした拳銃で賊の指を吹っ飛ばしてくれたので事なきを得たが、あの瞬間は「もう死んでもかまわない、いや、やっと死ねる」と安堵してたなぁ。
こういう物騒な夢はあまりみない方がいいね。
とても調子が悪いので薬を多めにのんで早く寝てしまった。
せいうちくんが帰ってきて会議を終えて寝ようとした頃にはもう起きられなかった。
ひと晩ムダにしたような気もするけど、こういう日もある。
今日のマンガは魚喃(なななん)キリコの「ハルチン」全2巻。
魚喃キリコは高野文子にも似た独特の画風が面白くて買いだめしてあるんだが、実際にじっくり読むのは初めてかも。
バイトしながら暮らす不平が多く面倒くさがり屋の女子(よくオカマかニューハーフに間違えられる)「ハルチン」と彼女の親友でよく理解していて面倒見のいい「ちーちゃん」が主に登場する2ページ9コマが基本の1話が延々と続く。
これ読むと、人間それほど真面目にまなじりを決して生活することもないんじゃないかといい感じに気が抜ける。
髪型を変えれば変になるし、どうしても欲しくて買ったブーツは他の服と全然合わない。
そんなことは日常茶飯事なのだ。
自己嫌悪に陥りながらも明日もマイペースで生きていくハルチンの姿がまぶしい。
22年9月29日
息子からメッセージが来て、カノジョの指のサイズが6号か、もし刻めるのなら5.5号がちょうどいいのでは、と言われたそう。
一番最初に言ってきた「左手薬指の外周は5.8センチ」だと私とほぼ同じ15号なので何かの間違いではないか、と返したらその次には「5センチちょうどだった」って。
それでも10号だ。
細い人なのでやはり何かの間違いなのではと思いつつ、出来上がりをはめてみるまではわからないから、もう直しに出すことにした。
結果、こないだ会った時人差し指につけていたので「大きすぎた?」と聞くと、「ちょっと」だって。
もう堂々と指輪屋さんに行ってリングゲージで測ってくれ、と息子にお願いする。
2人が入籍したら結婚指輪をするつもりがあるなら、息子の誕生日がもうすぐなのでプレゼントしようか、と案を出してみたら、
「いいよ。たぶんつけると思うけど、2人で相談する」。
勝手に買っちゃうつもりはなくて金額分出すだけだが、まあ一生の記念品だ、自分たちのお金で買った方が気分がいいだろう。
翌日、「カノジョの指のサイズ測ってもらった。6号か、刻めれば5.5号がちょうどいいみたい」とお知らせが。
細いねー!元々言ってたのと全然違うじゃん。
さっそく直しをしてくれた宝飾店にLINEをすると、「できないことはないですが、かなり無理があるので台座の部分が壊れる恐れもあります」とのこと。
もう何でもいい。何とかしてくれ。
日曜に息子のイベントを見に行くので、その時受け取って来週宝飾店に持っていくことにした。
土曜には息子がカノジョのお母さまに結婚することにしたと正式にお願いしに行くし、18日のお母さまと若い2人を交えてのお食事会にはぜひ間に合わせたい。
いろいろ楽しい予定が詰まってきた。
あの2人は自分たちで沖縄リゾート婚を企画するつもりでいるようだが、これはけっこう大変な作業だよ。
本当は業者さんにまかせるのが一番だけど、芸人としての息子の沽券にかかわる問題かもしれないので生温かく見守る予定。
「男の子の方が結婚して遠くなる感じがするねぇ」と最近とても寂しくなってるらしいせいうちくんは言う。
「嫁に出す」風習がなくなって「2人が結婚する」と考えれば、期待値の分息子の方が家から遠ざかる感じがするのは当然だ。
親の戸籍を抜けて自分たちの「新しい戸籍」を作るわけで、本当はそこは変わらないのに「嫁がこちらの籍に移ってくる」感覚だった頃とは違うだろう。
生活や、特に妊娠・出産では実家の母親に頼る面も多いと思うし、女の子は結婚でかえって親と近くなる側面もある。(もちろん母娘の仲がいいことが必須)
我々、何もできないもんなぁ。
来月末に籍を入れると聞いてから、せいうちくんはそわそわと落ち着かない。
私も嬉しいばかりではないかもしれない。
最終的な親との別離。誰よりも大切な人、自分の守る家族ができる瞬間。
最近あんまり泊りにも来なくなった息子は、何かというと「今日は大宮に帰るから」。
前はよく都内の宿屋として使われた実家も、もう効力がないみたいだ。
夜中にカレー作らなくてよくなったのはありがたいが、息子やカノジョが泊まる時のために仕切れる小さな部屋に床暖房とエアコンつけたのは間違えたかな。
せいうちくんが毎日いる書斎の方に床暖房つけるべきだったかも。
ガスの口が4つしかないから、書斎かリビングの続きである仕切れるスペースかどちらかしか選択の余地がなかったんだよね。
「そのうち赤ん坊が来るかもしれないから、そしたらカノジョが授乳するのに使えるなぁ」とか考えて、自分の期待度が怖い。
夜はここのところハマっていたドラマ「六本木クラス」の最終回を見る時間があった。
韓流ドラマのリメイクと聞いていたせいかどうもあれこれと日本人離れしていると思ってて、でも本編にあった「最後の土下座」と「キス」を抜いたマイルドな仕上がりだそうだ。
最大の収穫はやはり平手友梨奈であろう。
欅坂時代から好きだったが、あれほどの女優さんだとは思わなかった。
今後も出演作をいろいろ見てみよう。
ラストのちょっと手前、主人公が腹に穴があいてるのに無理して助けに来たシーンのあと、せいうちくんと、
「こういうの、昔の少年マンガではたいてい死んでたよね」
「うん、『愛と誠』とかね」
「『あしたのジョー』も生きてるか死んでるかいまだに謎なんだんだよね。やり切って死ぬ、って終わり方、多かったよね」
「今はもっとマイルドだね。下手に後日談とか流して『ああ、生きてたんだ』ってわかるより、『で結局どうなったんだ!』って後を引くぐらいのラストもいいよね」と終わり方談義でちょっと盛り上がった。
今日のマンガは本田友貴「ただ離婚してないだけ」全5巻。
てっきり家庭内別居とか不倫とかレスとかそういう「ご近所スキャンダル」的なネタかと思っていた。
確かに不倫もレスもあったしいつ離婚してもおかしくないような「よくある」日本の夫婦の話で始まるが、驚いたことにそこから急転直下サスペンスミステリーになる!
ただ暴力的と言えば暴力的。
人はどこで人生の分岐を間違えるのだろうか。
不倫しなければよかったのか。
殺人を犯さなければよかったのか。
犯行後、すぐに出頭すればよかったのか。
どれも「選んだ方が賢明な道」ではあるものの、いざその時がくるとけっこう難しいのかもしれない。
「今日は面談で女性と2人でごはん食べるからね。先に言っとくね」と言うせいうちくんの態度はある意味たいへん安全なんだな。
22年9月30日
今日で9月も終わりか!
明日からは10月、コロナの1年がまた終わりに近づく。
あと4分の1年しか残ってないんだもんなぁ。
そろそろお正月休みのことなんか考えたいけど、せいうちくんの仕事が一段落するまでとうてい無理。
今日は出社しているので私はヒマ。
最近、彼は廊下ですれ違うとぎゅっとハグしてくるとか並んでテレビ見ながらご飯食べてると肩をくっつけてきたり太ももをなでたり、どうもスキンシップが足りてないようだ。
毎晩一緒に寝ているのにこれ以上どうすればいいのか。
「テレワークは、こうやって日中何度も顔が見られて嬉しい」のだそうで、そりゃ私も嬉しいが、いない日の寂しさもまた格別だ。
つくづく、せいうちくんと結婚していい人生だった。
こんなに私のことだけ好きでいてくれる人が現れるとも思ってなかったし、結婚して何十年と一緒にいたら慣れと飽きで仲良しは維持できなくなるんだと思っていた。
そこんとこだけは死ぬほど努力しようと決めていたし現にしているとは言え、「大好きな人と結婚し、一生相手のことが気になって仕方ないような生活がしたい」と子供の頃から願っていた夢が叶うなんて。
相手がせいうちくんという様々な美点に恵まれた希少種であるのが大きな原因だろう。
大事にしてもらってる分お返しをしなければ、と思うけど、彼にとって私は素のままで十分モトが取れる素材らしい。
おでこの生え際の匂い嗅いでも許す。
息子が「島袋光年の『トリコ』、オレ持ってたはずなのに、ない」と不平を言ってきた。
そりゃ、自炊させてくれないで家を出る時もってっちゃって、その後置き場に困って売り払っちゃったんだよ、自分が。
「そうかー」と残念そうだったのでAmazonで全巻セットを買った。
さすがに古いジャンプコミックスは全43巻4500円ぐらいで売っている。
ブックオフで買うより安い。
喜んでくれるかな。
今月は本代で10万が出て行った。
その他生活費はほぼ同じぐらいに収まっている。(光熱費・管理費除く)
タバコとケーキ代に圧迫されながらもこの数字。
私のマンガとせいうちくんの古本買うのをやめたら我々はどれほど貯金できるだろう、と夢がふくらむ。
何しろ2人とも、もう一生読んでも余るぐらい手元に持ってはいるのだから。
ストレスで一番影響が出るのは食費でも酒でも服でもなく、本だというのがよくわかった。
今日のマンガは相田裕の「1518!(イチゴーイチハチ)」全7巻。
スポーツものかな?と思って読み始めたら、単なるさわやか青春モノであった。
とはいえ少しだけ野球の話も出てきて、「15」は中学で男子に交じって野球をやっていた女の子の背番号、「18」は肘の故障で甲子園をあきらめた男子の背番号。
結局生徒会に入って食堂にアイスの自販機を置くなど、活躍する2人。
てっきりここがくっつくのかと思ってたら、生徒会の別の女の子が何にでも懸命な可愛くてちっちゃい子で、元野球少年と不器用につき合い始めた。
いいねぇ、生徒会内恋愛。
「1518!」は、15歳から18歳までの生徒がいる高校生活って意味もあるんじゃないかな。
私も高校時代は生徒会活動が楽しかったな。
ほぼ演劇部とかぶっていたような気もするが。
高校生のあるべき姿、後味さわやかな青春マンガだ。長すぎないのもいい。