〔01-03〕- ニーハオ!!!! BLUE YUKARI
▶︎第3章 “Cheer Punk” 誕生(2012~2018)
ーー2ndアルバム『Marvelous』リリースのあと、2015年に3rdアルバムをリリースするまでの4年の間に、まずFUCKERさんが出所して、ニーハオには2人のLA在住メキシコ系アメリカ人が加入してるんですけど……。
2人:ふっははははは!!!
Y:謎だよね。そんな冷静に言われたら、自分でも謎すぎて、泣けてきた。ひ~! ホント意味わかんないよね。
ーーいやいや、それ私のセリフですよ。ふははは!
Y:えっとね。ニーハオで西海岸のツアーに行ったときに、ハウスパーティーみたいなライブがあって、お誕生日パーティーだったんだけど、7人ぐらい誕生日だって言ってる人がいて。それも、ホントか分からないんだけど。とにかく、後にSILVER JAZMINとしてメンバーになる子が、友達の彼女で、お客さんとして遊びに来てて、ニーハオが演奏してるときにメチャクチャ盛り上がってくれて、その家のカーペットに巻き寿司みたいにグルグルグルって包まったんだよね。
ーーふはははは! ちなみに、その場にもちろん共鳴は居たんですよね?
Y:いるいる。もちろん。そのときは仲良くなっただけで、そのまま日本に帰って来たんだけど、考えれば考えるほど「やっぱアイツやべぇな」と思って。ふふふ。で、ARIKOと2人でライブはずっとやってたし、アルバムも出して、海外ツアーとかも年に1回はどっかしら行ってたんだけど、表現としてはまだ「100%これだ!」ってなってなくて、まだ伸び代というか、1つ2つアイデアあるはずって思ってて。それで、ARIKOが言い出したのか、私が言ったのか覚えてないけど……。そのカーペットに包まった子が双子だったから、双子をメンバーにしようってなってメールしたの。
ーーカーペットに包まる様が立派だったのでメンバーになりませんか?と。
Y:ふふふふふふ。
ーー楽器ができるとか、バンドやってるとかは?
Y:その時点では知らない。
ーーメールの返事は?
Y:やるやる~!って。
2人:わははははは!
Y:そしたら、たまたま2人ともバンドやってたみたいで、ギターのSILVER JAZMINはそこそこ演奏できたんだけど、ベースのGOLD JENNIFERはものすごいヘタクソだったんだよね。それの何が問題かって、ニーハオの曲は私が作るから、ベースから曲ができるし、ベースが肝なの。なのに、ヘタクソだから曲が再現できないワケよ。だから、ベースのフレーズをギターが弾くとかアレンジしながら、なんとか形にしていくんだけど、会えないからスタジオに入れないじゃん。ボイスメモみたいなのに録音した曲を、これだよ~って送ったりしながらやり取りして、アメリカツアーに行くことになって、ツアーの最初の1週間ぐらいはスタジオに入って、そこからツアーして帰国して。そのあと、2人に日本に来てもらって、3rdアルバム『NO RESPECT』のレコーディングをして、その足でジャパンツアーをして。あ、このツアーのときに双子のどっちかが “Cheer Punk” って言ったの!
ーーわ! ついに “Cheer Punk” 誕生! その功績は大きいですね~!!
ーーこのアルバムからプロデューサーでFUCKERさんも参加してますよね?
Y:そうそう。海外の2人をメンバーにしようと思ってるんだけど、どう思う?って相談したのも、なんとなく覚えてる。それで、今の楽器編成と4人横並びのスタイルにしようってなったのは、ジュンちゃんが提案してくれたんだった気がする。なんか2人でやってるニーハオに限界を感じてるというか、まだあるでしょって思ってることは知ってたと思うし、なにか画期的な方法が必要なんじゃない?ってことで。客観的な意見として、基本的にジュンちゃんの感覚は全面的に信頼してて、良い悪いの感覚は同じだと信じてるから、これぐらい大胆なこともやったんだと思うんだけど。それでも、1番最初は私がベースのままで、フロアタムのメンバーを入れようと思ってたんだけど、私がフロアタムをやった方が驚きがあるし、なにやってんの?ってなるでしょ。ふふふ。
ーー意味わかんないですもんね。ふふふ。それで、次の音源のリリースが……えっ!?
Y:そうなの! 次の年に2枚組のミニアルバムを出してるんだけど、そのときにはもうMIKOちゃんとELENAちゃんなの!
ーー新しい編成と横並びのスタイルを産むキッカケになり、“Cheer Punk” という言葉を誕生させた偉大な双子が即座にいなくなってる! ふはははは!
Y:そうなの! 新しいスタイルでライブ演って「これだ!」って思ったし、これでライブたくさん演りたいと思ったんだけど、ムリじゃん。そもそも、アルバムが完成して、レコ発やるぞってときにはメンバー帰国してて、日本にいないワケで。活動できないじゃん!ってなった。それでも『NO RESPECT』のレコ発はやりたかったから、そのときのサポートをお願いしたのがMIKOちゃんだったの。それで、レコ発が終わってしばらくしてから、MIKOちゃんに正式メンバーになってくれない?って言って。で、ELENAちゃんは、もともとサンプリングと歌で、るるる菌として活動してたから、ベース弾けるか知らなかったんだけど、面白い人だから入れようと思って誘ったら「ベース買いに行きまーす」って。
ーーふはははは! みんな狂ってますね。そのメンバーで、2枚組ミニアルバム『PAYDIRT』をリリース。
Y:で、リリースしてすぐのタイミングでELENAちゃんが脱退して、すぐにミーちゃん(YELLOW MIWAKO)が入るの! これだけメンバーがコロコロ変わると、私の性格が悪いんじゃないか説が出そうだよね。
ーーいや、それは、そもそもメンバーを誘う理由が狂ってるので、冷静に言うのもナニですけど、楽器への愛情とか、向き不向きとかを考えたら、続くかどうか運試しじゃないですか。ふふふふ。