Day206:「切迫早産」を職場に伝える
「切迫早産」と診断され、最初に焦ったのは、仕事のこと。
私の場合、8月下旬(出産予定日の6週間前)から産休を取得予定だったので、ちょうど引き継ぎをはじめたばかりでした。
安静とは「横になること」
妊娠29週目に「切迫早産」と診断され、「自宅で安静」と言われたものの、それってどういうことなのか?と不安でしかありませんでした。
と、いうのも、私、生まれてからこれまで、大病・大怪我の経験がなく、入院したことや、長期で療養したことがないのです…
仕事のことが気になって仕方がなかった私ですが、担当医からの
「安静っていうのは、横になっていることを言うんです」
に妙に納得。
私の仕事は、基本的にPower PointやExcelでの資料作成、それに付随する大量のメール・チャット・ミーティング(オンライン)。
基本的に前のめりでの作業であり、横になりながら(多少、上体を起こしたとしても)の作業は困難であることは、すぐに悟りました。
上司に現状を伝える
「切迫早産」の診断は金曜日の午後だったので、一報をチャットで入れる程度だった私。
月曜日の朝、再度メールにて上司に現状報告をしました。
内容はこんな感じ。
病院で「切迫早産」と診断され、「自宅安静」を言い渡されたこと
安静 = 横になっている必要があること(※「家にいるなら仕事できるでしょ?」と思う人もいるので、伝えてよかった)
進行すれば、いつ管理入院になってもおかしくないこと
今まで通りの業務継続が困難であること
引き継ぎ資料作成など、長い時間同じ姿勢で作業することが困難なので、電話・オンライン・チャットなどでの引き継ぎを希望
(私の場合)予定の産休より1ヶ月前だが、可能な限り前倒しで休みに入ることを希望
その場合、有休で足りるか(→ 結果:足りました)
医師の診断書が必要か(→ 結果:必要ありませんでした)
休みに入るまでは、フルタイムでの勤務は難しく、休憩をとりながら無理のない範囲で業務をすること
上記はあくまでも「希望」でできる限りの対応はしたいと思っていること
社内・社外の人にどのように伝えるのかの判断
上司に判断をお任せしました
→ 結果:社内 全て上司から(その際、「切迫早産」と伝えるかの判断はお任せしました)
→ 結果:社外 社内メンバーに伝えた後、引き継ぎ相手が決まったものからメールにてお知らせ(「切迫早産」とは言わず、体調不良にて産休の前倒し、と理由説明)
状況の飲み込みが早く、理解のある上司でよかった
これはもう、「運」でしかありませんが、私の上司は3歳のお子さんを持つお母さん。
ご自身も妊娠中、かなりしんどい思いをされたらしく、「私が妊娠中も、かなりいろんな人に配慮をしてもらった」と妊娠を伝えた時に聞いていました(「だからしんどいときは言ってね」と)。
今回も、一報をチャットで入れた時から、「仕事のことは何とかなるから」と言ってくれ、(本心でどう思っているかはさておき)こちらとしては涙が出ちゃいそうなほど安心しました。
週末に夫にも相談し、「今、ここで無理をしたところで、もし万が一、何かがあったら、辛い思いをするのは自分だ」と結論。
大学卒業してから10年ちょっと、仕事中心の生活にすっかり慣れてしまっていて、妊娠が発覚しても、ペースを落とさず働いていた私には、不本意でしかない訳ですが…
そんな私の思いを察してか、上司からの返信は、
「どうしてもこれだけは時間をかけて引き継ぎたい、というものがあれば、それは尊重しますが、私としては1日も早く休んでもらえるようにしたい。」と言うものでした。
「仕事が残っている、と思うと身体も心も休まらないし、それが今は一番良くないと思う。」とまで!
と、言うことで、そんな優しさに100%甘え、「切迫早産」を伝えてから1週間で前倒し産休に入ることとなりました。
事前に作成していた引き継ぎ書が大活躍
妊娠した時点で、引き継ぎが発生することはわかっていたので、引き継ぎ書は準備をしていた私。
業務内容が多岐にわたること、産休・育休中に後任やサポート人員が来ないこともわかっていたので、業務量を把握するためにもかなり早い段階から引き継ぎ書を作成するように言われていました(5月ぐらいから準備開始)。
まさに「備えあれば憂いなし」。
100%完璧な引き継ぎなんて、ありえないのはわかっていますが、基本的な情報がまとめてあったので、今回は上司とチームメンバーがそれを確認し、不明点があればその点を話し合う、と言う流れに。
また、上司がチームメンバーに丁寧に説明してくれたのか、本当にメールの量が激減…おかげで日中もリラックスして過ごすことができました。
他部署の人や社外の人にどう伝えるか
上司に現状を報告した時点で、もちろん上司は事業部長や人事など、いわゆるマネジメント層にも状況はシェアしてくれているわけですが…
私が日々、業務で関わるのは、その方達の部下な訳で、そこまで情報が伝わるには時間がかかります。
よって、しばらく(と言っても2〜3日)は可能な限りいつも通りの対応をし、引き継ぐ予定のチームメンバーに現状を説明するメールを別スレッドで送っていました(引き継ぎ書には最新のステータスが書けていないことが多いので)。
その後、上司・チームメンバーの準備ができた段階で、下記文言をメールの最後に記載して送信!
みなさん大人なので、「お身体、大切になさってください」などのコメントと共に、着々と引き継ぎが完了していきました。
現状を受け入れ、今は全てを手放す
10年以上、仕事を中心に生活をしていると、長期であろうと短期であろうと、お休みをもらうのであれば、ちゃんと引き継ぎをして思う存分休みたい、と思う人が多いと思います。
私はこれまで、2度の転職や、比較的離職率の高い職場で働いてきたこともあり、その思いが強く、自分が産休・育休に入る時は、可能な限り引き継ぎをしよう、と意気込んでいました。
今回、予期せぬ「切迫早産」で、急遽仕事を離れることになりましたが、「こればかりは自分でコントロールできないし、どうしようもなかった」と感じています。
どんなに意欲があっても(逆になくても)、起こってしまったなら受け入れるしかない。
ここで仕事にへばり付いても、1ヶ月後にはそもそも休む予定だったわけだし…と自分に言い聞かせています(本当に不本意ですが…)。
この経験から学んだのは、仕事を離れる私がくよくよしても仕方がない、ということ。
残される方の気持ちは、痛いほどよくわかりますが、だからと言ってできることは少なく、無理をすることもできない。
で、あれば潔く「手放す」ということが最善だと思いました。
長い人生、私と似たようなケースで予期せぬ休職などを取る人が現れた時に、寄り添える人になろう…そう心に決めたのでした。
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