産院退院の翌日、夫がコロナ陽性でパニックになった話
計画無痛分娩で無事出産をし、産後の経過も超良好で迎えた6日目。
いよいよ退院の日を迎えました。
まさかこんな試練の1日になるとは…誰が想像したでしょう。
これからの季節、コロナ・インフルエンザが猛威をふるい、同じ状況に置かれる方も(非常に残念ですが)いらっしゃると思います。
試練を経験したものとして、備忘録、残しておこうと思います(いつかネタになる日が来ると信じて)。
退院日の朝
早朝、喉が痛い
明け方4時ごろ、授乳のために起きると、喉が痛い…
恐らく口を開けて寝てしまったことが原因なんだけど、寝不足からか、身体もだるい。
とりあえず、ウガイをし、水分を大量摂取し、授乳を終え、眠りに戻りました。
6時の起床時間には、やや腫れが引いていたものの、なんだか胸がザワザワ。
心配で回診の際にドクターに話すと…
まぁ、授乳のし始めは身体が熱を溜めやすくて、疲れも溜まってるので、とにかく休むことですね。
とのこと。
巷で流行りのインフルや、コロナ感染も可能性はあるけれど、熱が上がっていないので、様子を見ましょう…ということになったのです。
乳腺炎になりかけている
出産後から徐々に授乳量は増えてきたものの、胸の一部(右胸の右下1/4ぐらい)がほんのり赤いことが気になっていました。
すると、授乳に詳しい助産師さんが見てくださいました。
ここ、乳腺が詰まってますね。
(乳首と腫れている部分を強力マッサージ)
これで、すこし詰まりが取れて、熱が溜まらないといいんだけど…
とにかく、今日は頑張って赤ちゃんに吸ってもらってください。
とのこと。
あぁ、熱が出たりすると嫌だとなぁ〜、なんてことを考えてました。
夫の様子がおかしい…喉が痛いだって?
退院日だったのでお迎えは夫。
前述の内容を夫に話すと、
夫: え、俺も喉が痛いんだよね…
なんか、嫌な予感。
それでもやっぱり退院日。
にこにこしながら産院を出て、はじめてのドライブだね!なんて会話をしながら帰路に着いたのでした。
しかし…
家に帰っても、なんだかしんどそうな夫。
そういう私も、産まれたての子どもと一緒で不安。
気遣っている余裕があまりなく…
するとみるみるうちに夫がぐったり。
熱を測ると38度台に!!!
夫は「疲れが溜まってるだけだから」の一点張りですが、38度台の熱って、コロナかインフルでしか出なくないか?!
急遽、夫を隔離し、私と新生児の二人で一晩を過ごすことに。
新生児の面倒を一人でみられるかの不安、夫が見たことないぐらいぐったりしていて心配。
これまでに経験したことのない「いっぱいいっぱい」な状況になったのでした。
退院日、翌日
やはり夫がコロナ陽性
翌朝、夫には病院に行ってもらいました。
予想通りコロナ陽性。
家を送り出す際、「行ってらっしゃい」と声をかけたものの、寝不足でふらふらしてたの、と近づかない方がいいだろう、との判断でかなりそっけなく接してしまった私。
電話越しの夫は、本当にしんどそうで、でも新生児を抱える私は、子どもの世話ですら精一杯!
夫には(夫の)実家に帰ってもらうことになりました。
夫のことも心配。
でも、自分と子どものことも心配。
モウ ワタシ ダメカモ…
ダレカ タスケテ…
実家の母にSOS
困り果てた私、実家の母に連絡。
その時はもう、涙が堪えられなかった…
私: Wさん(夫)がコロナ陽性になっちゃった。
私にもうつってて、赤ちゃんに何かあったらどうしようぅぅぅ…
(↑声を出して泣きました)
状況を理解した母が、泊まりがけで来てくれることになりました(一生、頭が上がらないです…)。
緊急時の対応を確認
母が来るまでの間、そもそも緊急時にはどう対応するのかを確認。
もしかしたらこれ、子ども産まれる前に調べておくべきだったかもしれない!!
右も左もわからなかったので、退院したばかりの産院に電話をし、こういった場合どうするのかを聞きました。
私の気がかなり動転しており、電話越しでもその様子が伝わったのか、「とにかく落ち着きましょう」「まずは様子をみましょう」と冷静に声をかけてくださいました…涙
ちなみに夫がコロナ陽性判定を受けた病院からもらった紙ペラには、大したことが書いておらず、新生児を家に迎え入れたばかりの私には役に立たずでした。
緊急時の対応を確認したら、あとは母の到着を待ちながら、夫の回復を祈るしかないのでした。
母はやはり強し
その日の夕方、スーツケースに着替えを詰め、大量の食料品と共に現れた母。
到着すると「まぁ、なんとかなるよ。大丈夫。」と頼もしいお言葉。
一人じゃない、それだけ大丈夫な気がする
母が来て、それだけでそれまで全身が緊張・パニック状態だったのが、スッと「やるしかない」という気持ちに。
一人じゃない、って本当に心強い…考えてみれば、妊娠中から両親には頼りっぱなしで、人生で一番頼ったのではないかと。
(↓切迫早産時、家族のサポートのありがたさを実感した時のnote↓)
周囲の方々に声を大にして言いたい!!!
こういった事態になったら、新生児とその母を孤立させないでください。
四六時中一緒にいる必要はありませんが、特に夜は不安。
いつでも電話ができるようにしたり(FaceTimeなどで顔が見えるとなお良し)、少しでも立ち寄ったり、家族が難しいなら友人やご近所さんに頼ればいいし、気がついた人はおせっかいをしてあげてほしいです。
緊急時の交通手段を確認
緊急時の対応を確認した時には、すっかり抜け落ちていたのですが、交通手段ってかなり重要。
特に、夫が車で実家で帰省してしまった&私はペーパードライバーなので、夜中に何かあった場合、どうすんだ?!
幸い、母が車で来てくれたので、緊急時は母が運転をしてくれることに。
そして、もし万が一、私も母も感染した場合、健康な人がいた方がいいだろう…ということで、父は実家で待機をするとのこと。
初孫の誕生を誰よりも喜び、「毎日でも顔を見たい!」と意気込んでいた父。
まさかの事態で、父は実家で一人生活(基本的な家事ができる父でよかった…)。
結果的に9日間の母・私・子での生活
夫が発症してから3日間は、朝・昼・晩・寝る前に私と子の検温をしていました。
私は産後・乳腺炎の影響もあり、37度台半ばの体温がデフォルトだったので、やや心配ではありましたが、高熱にはならず。
4日目には、私と子には感染していない(or 感染していたとしても症状なし)だろうな、と少しずつ安心感が出てきました。
里帰りしなかったけど、里がこちらにやってきた
夫が脱サラ・専門学生なので、フルタイムで働いている人よりかなり時間に余裕あり&融通がきくこともあり、出産後、里帰りはしない・自分たちでできる限りやってみよう、と決めていた私たち。
母は、産院からの退院後、実家に里帰りすると思っていたらしく、当初は残念がっていました。
今回、このような状況になり、突然のことにも関わらず張り切ってやってきてくれた母。
食料品の買い出しから食事の用意、夜の授乳・おむつ替えのタイミングでも一緒に起きてくれ、泣き止まない時は根気強くあやしてくれたりもしました。
そして何より、一緒に食事をしてくれたのが大きかった…
意思疎通のできない新生児と1日中2人きり、自分の食事の時間に話す相手すらいないと、精神的にかなり参ると思います。
慣れ親しんた味、栄養バランスも考えてくれて、上げ膳据え膳…というのももちろん助かったポイントです。
2週間検診で「産後うつ」の兆候
母が来てくれて、助かった…のは間違いありませんが、それでも精神的負担はかなりありました。
母が助けに来てくれて8日目が2週間検診だったのですが、その際のアンケートから「産後うつ」の兆候が強いとのことで、かなり心配をされました。
※産院から「早期に様子を確認した方がいい人」として市区町村の産後サポートに連絡が入れられました
検診で話を聞いてくれた助産師さんからも
「体力的にしんどい時期に、心配なことや不安なことが重なって、そりゃ大変だったよね。今、心配なことは何かな?(市町村の)産後サポートの人に伝えておくから、いろいろ聞くといいよ。」
と、言われました。
何が心配って、結局、
「子どもに何かあった時に、どうしていいのかわからない」
に尽きます。
特に私は、妊娠中に引っ越し(東京→名古屋)、その後すぐに切迫早産で自宅安静となり、近所のことすら何も知らない!
土地勘もなければ、ご近所付き合いも、知り合いもいない!!
自分が怪我や病気をしたら、どの病院に行けばいいのかすらわからないのに、それが我が子となると尚更。
そして、やっと軌道に乗ってきた母・私・子の三世代生活が翌日で終わり。
コロナ罹患で1週間ほぼ寝たきり・体力が著しく低下・申し訳ない気持ちで超落ち込んでいる夫が戻ってくるけれど、大丈夫だろうか…というまた違う不安もありました(誤解しないでくださいね、夫が帰ってくるのは本当に嬉しかったです!笑)。
夫が生還。3人家族での生活のはじまり
本来、
発症の翌日から「まる5日間」が経過し、なおかつ症状が軽くなってから24時間が経過
すれば、外出OKということになっているようですが、
しっかり回復してから戻ってきてね
というのが、私(と両親)からの夫への要望でした。
頑張って無理をしすぎてしまいがちな夫の性格もあり、病み上がりでいきなり新生児との生活(細切れ睡眠が当たり前)は、辛いだろう…と思ってのことで、結果9日間を要しました。
戻ってきた夫は、もうこれまでに見たことがないほど落ち込んでいたのですが、子どもの姿を見たらそりゃぁ、もう幸せそうで。
私とはまた違った辛さが夫にもあっただろうな、と思います。
夫と手探りでの育児がスタート
母と過ごした9日間で掴んだペース、やり方を夫に伝授することから開始。
それでも「たった9日間」。
まだまだ、わからないこと・知らないことのオンパレードですね。
夫には、「産後うつ」の兆候があることについても伝え、お互いに無理をしすぎないように気をつけよう、と言い聞かせました。
産前は、(人に頼る前に)自分たちだけでできるだろう、と思っていたけれど、考え方を改めました…
「お互いの家族や、友人・知人、市区町村のサポート、果てはご近所さんまで、助けてもらう必要がある時は、ちゃんと頼ろう。」
子育てって、いろんな人に助けてもらうことの連続(だろうな)。
助けてもらったら、心から感謝の気持ちを伝え、それ(助けてもらったコト)を子どもにも伝えていくことを、育児のモットーにしようと心に決めたのでした。
笑い話になるのはまだ先になりそう
夫が戻ってきてから2週間後、夫婦揃ってインフルエンザの予防接種を受けました。
季節性の流行病にこんなに敏感になるとは、思ってもいませんでした。
そして1ヶ月検診を終え、無事、外出解禁となりましたが、絶賛「人混み恐怖症」になっています。
特に私は、切迫早産の診断が出てから約3ヶ月間、ほぼ自宅で過ごしており、免疫・体力の低下は確実。
とにかく罹りたくない!予防は抜かりなくせねば…と少々、神経質になっている気がします。
コロナ・インフルエンザの流行がさらに広がりそうなので、なかなか笑い話にするのは難しそうですが、子どもに笑って話せる日が来ると信じて、今日もギャン泣き・寝不足と戦っています。