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0704-0708

0704
なんだか大学生みたいな愉快な会だった。楽しい瞬間は沢山あって、そのぶんだけ背中がむずがゆくなる。あるべき姿ではないのではないか、という謎めいた戒めにとらわれる帰り道。
楽しかった!で終われない性である。

酔っ払った一人がなんの流れだかオペラを披露しはじめて、わたしたちは爆笑していた。彼はテノール歌手の喉の使い方について満面の笑みでしゃべり、周囲への迷惑も憚からず、腹の底から唱いはじめた。ものすごく上手で、これまたわたしたちは爆笑した。

電車に乗って、シュリスペイロフの下着と日々を聴く。自分の姿をとりもどしたい。夢から覚めたい。

こんなふうにして、もう夏ははじまってしまった。2度とは訪れぬ2023年の夏である。
何でもない飲み会の帰り道にはシュリスペイロフを聴き、出社日はいつものコーヒーショップで腹ごしらえをすませた後にビーチボーイズを聴きながらオフィスへ向かう。そんな風に過ごすつもりだ。

海辺で「羊をめぐる冒険」を読んでいた自分の輪郭を取り戻す。

また朝起きたら、平然と仕事をするのである。仕事の合間にご飯をつくるし、そういうときに、生きていることを実感する。

帰ったら一息ついて、わたしはわたしの形をして深く深く眠ろう。


0705
深く深く眠って、眠った顔のまま会議に参加し、ハーブの世話をして、顔を洗って爽快気分である。

チームの定例会はどうせ耳だけ参加だし良いかとおもってカフェに来たら、音声確認で声をかけられた。以前のプロジェクトリーダーから。お久しぶりですね、と言われる。良い人だ。お久しぶりですね、元気にやっています、と応える。

3か月くらい経ったか。これといって長くも短くもない期間だけれども、新しい人たちとの新しいプロジェクトがはじまったこともあって、なんとも懐かしい。あのときの人たち、また会いたいぞ、と素直に思う。

あのときも楽しかったし、今回のこれもなんだか楽しい。あのときの人たちと今回のひとたちの雰囲気はまたずいぶんと違っていて、面白い。こういう、場に入ってみないと味わえない面白さ、というものをじわりと感じる。嬉しいことだ。

良いところに目を向けて前向きに面白く楽しく、とおもう。

面白いほうへ、というのはなんとなく見えてきたわたしの行動指針。わたしのキャリアはすでに面白いし、これからも面白いほうへすすんでいきたい。もっと面白みのある人間になりたい。うむ。

シュリスペイロフ「朝ごはん」。


0706
情熱大陸のYouTubeで土井善晴さんが味噌汁をつくるのをみて涙がでてきたので、整体を予約した。わたしは何かを整えなければなりません。


0707
電車を乗り換え、西へ西へ。
そこは神奈川の真ん中。川、畑、山、家。人間的な生活だ。

帰りの電車でThreadsをインストール。
その下にあったFacebookに目が止まり、ついでにこれも再インストール。
と、すってんころりん、Metaに吸い込まれるわたしのデータ。いったい何メガバイトだろう。メガ?ギガ?テラ?


0708
冷凍庫に800ml入のレディーボーデンを入れてある。バニラフレーバー。
休日にいい空気を感じると冷蔵庫からミューズリーをだしてグラスにあけ、スプーンでレディーボーデンを練り掬ってのせる。アプリコットジャムをひと匙に、シナモンとカルダモンのパウダーをふりかけたら感じのいいデザートになる。

これはなかなか良いやり方だ、と思う。ミューズリーもアイスも、気分によって量を調整できるし、温かいお茶と一緒にいただけば胃にもやさしい。

「羊をめぐる冒険」に目を落とす。

来週は大阪へ。すこし緊張しているのである。