ある日のリビング
家族との会話が苦手な私にとって、リビングという空間は非常に公共性の高い場所である。
だから、家族のいるリビングでスピーカーから自分の音楽を流す時は家族にも聴き容れてもらえそうなもの、にぎやかすぎないもの、センスの良いもの、を慎重に選ぶ。
そうすることで、私はこんなに素敵な音楽を知っているのだと、言葉を使わずにアピールしている。つもりだ。
「ある日のリビング」
・Haruka, Amamori, Umineko (Haruka/lovefilm,2017)
・Kiss (lovefilm/lovefilm,2016)
・TOKIO (ラブレター/mock heroic,2017)
・いつか (カントリーロード/Saucy Dog,2017)
・Love is, Can You Hear Us?, Puzzle (PUZZLE/sports,2006)
・僕のこと, モーニング, ナイトトレイン, 海よりもまだ深く, 海岸線, 空の瓶(人のゆくえ/灰色ロジック,2017)
江夏詩織の突き抜けるようでいて、かつ透き通った声、
軽快なテンポは朗らかな春の陽気を感じさせる
kissはlovefilmの最初のMV発表曲。
全体に滲むあどけなさ、それとは対照的に大人びた歌詞、エモさ全開のメロディ。
夏の夜を彩り、切なさを醸しだす
mock heroic、千葉のバンド。
「君はどうしてる?」
ネオンの煌々ときらめく東京の空の下、君を想う。
いつか。
注目を浴びるきっかけとなったこの曲、離ればなれとなった恋人を想って作られたという
「またいつか、あなたに会えますように。」
アンコールを締めくくるボーカル石原慎也さんの一言はあまりにも。
苦しいほどに切ないけれど、それ以上にあたたかさと優しさに包まれている
爽やかさと疾走感の中に垣間見えるセクシーさ。
夜のドライブに合いそうだ
このバンドに特徴的なのは、それぞれの曲においてキーとなるフレーズが鮮明に浮き出ていることだ、と思っている。
そのフレーズを原点に展開される曲はどれも芯があって、雄々しくそびえ立っいたり、波に揺られていたり。
どこか海を感じさせる彼らの曲はどれも、静かに熱い。
ある日のリビング、窓から差し込む日差しが心地よい午後、
うだうだと読書でもしながら。おやつに焼いたケーキの味見でもしながら。