たまには自薦をさせてくれ #お気に入りnote教えて

あきらとさんの企画に参加します。

「ついつい読み返してしまう自分のお気に入りnote」を教えてください、という企画。

あるよ、あるある。
こちらです。

私がエッセイ(ときどき小説)を好む理由、自己啓発系や「成功者の言葉」的な読み物を苦手とする理由を語るこのnote。

面白いからとにかく読んでほしいのだけれど、時間のない方のために要約すると。

1.(悪い意味での)意識高い系ボーイが自費出版の「自己啓発本」を押し付けてきて
2.書かれている内容はもっともなんだけど、それは悲しいぐらい彼の人生に根ざしていなくて
3.あまりの衝撃に世の中の「自己啓発系の人」「自称成功者」がすべて彼に見える病気にかかってしまった
4.なんと、その病気は私の愛する昭和の文豪 坂口安吾 の文章を読むときにも影響を及ぼすこととなる
5.「カッケーわ」と惚れ惚れして読んでいた安吾の力強い文章が、病にかかって以来、酔っ払いオジサンのぐだぐだ話に見えるのであった
6.マジか
7.そのかわり、安吾の書く人間味あふれるエッセイを格段に楽しめるようになった
8.安吾とその周辺の文豪わちゃわちゃしてて楽しそう、文豪カワイイ

人生の成功者として語られる文章は実際のところどんな人が書いているかわかったもんじゃないし、めちゃくちゃ素敵なエッセイ・小説を書く人もダメなところ満載の普通の人かもしれないし。

とある事件をきっかけに、見上げるように読む文章じゃなくて、同じ目線に立って読むことができるエッセイを好ましく感じるようになった、という話でした。


坂口安吾も芥川龍之介も太宰治も谷崎潤一郎も、「高名な文豪」「格調高い文章」みたいなイメージでしょう。
たしかに代表作だけ見ればそうなのだけれど、全集を隅々まで読むとけっこうゆるいエッセイもあるのです。
言葉遣いは文語調なのでかっこよく見えるんですけどね。まぁ、外国語で書いてあるからかっこよく見える現象と一緒やと思ってます。
文豪のゆるゆるエッセイ、たとえるならば謎の英字プリントのTシャツ。

酔っ払って書いたかのようなグダグダ話、文豪同士で送りあうラブレター、はたまた嫉妬にまみれた罵詈雑言、あとは太宰いじりとか、太宰いじりとか、太宰いじり。昭和の文豪、太宰治をいじりすぎ問題。でも私も同時代の文壇にいたら太宰いじってたわ。


この『坂口安吾と自己啓発男』を書いたのは昨年8月。
それから8ヶ月で爆発的にnoteのお友達が増えました。
お友達同士わいわいやりあって、いろんな企画に乗っかって、みんなで一緒に書いていたかと思えば、それぞれ渾身の一作を仕上げたりして。めちゃめちゃ仲良しの組み合わせもいれば、反りの合わない関係もあったりして。
昭和の文壇といまのnoteはそっくりだなー、と思うのです。

あのとき、あの自己啓発本にドン引きさせられてよかったな、と心から思います。
すべての書き手をひとりひとりの人間として見つめるきっかけになった、愛おしき事件。


以上、私のお気に入りnoteでした。
つい最近ぐえさんがオススメしてくださって、さすがぐえさん、見る目ありますねと、ひとりほくそ笑んでいた私です。

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あきらとさん、いつも私のnoteを推してくれてありがとうね。
まさか「 #お気に入りnote教えて 企画」でも先回りして推され(そうにな)るとは思わなかったので、焦って書きました。

ふー、間に合った。あきらとさんより先に書いたよ!

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マリナ油森
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