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「堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る方法」

堤未果著「堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る方法」読了。

「ショック・ドクトリン」とは?

「ショック・ドクトリン」とは、テロや大災害など、恐怖で国民が思考停止している最中に為政者や巨大資本がどさくさ紛れに過激な政策を推し進める悪魔の手法のことである。

日本でも大地震やコロナ禍という惨事の裏で、知らない間に個人情報や資産が奪われようとしている。
パンデミックで空前の利益を得る製薬企業の手口、マイナンバーカード普及の先にある政府の思惑など……。

この手の話は、下手をすると「陰謀論」になるのですが、そのあたりのバランスが「ジャーナリスト」と「YouTuber」の違いかも。

著者の堤未果さんが「ショック・ドクトリン」に興味を持ったのは、9.11をツインタワーに隣接する世界金融センタービルで経験して、その後のアメリカの変容(「愛国者法」が可決、対テロ対策として国民全員が監視対象になった)を目の当たりにしたからだそう。

父親がジャーナリストで、「ジャーナリストだけにはならない」と思っていた著者が、「ショック・ドクトリン」を目の当たりにして鬱状態になり、その後ナオミ・クラインの著書に出会い、自身もジャーナリストとなるのは、運命の不思議を感じます。

本では、「マイナンバーカード」「新型コロナ対策」「地球温暖化対策(脱炭素)」について。

マイナンバーカードは「住基ネット」から続く天下り利権、というのが、政府が必死に進める理由としてしっくりきますね。

あと、国民の情報を一元化して管理、政府批判を抑え込むツールとして機能させたいのかな。(マイナンバーはもともと「国民総背番号制」だったけど、生まれてから死ぬまで番号で管理されて、本当に国民が家畜みたい…。)

中国ではすでに「社会信用システム」「信用スコア」がある。

リアル「一九八四年」ですね。

「新型コロナ対策」では、ファイザー×政府の回転ドアビジネスに、驚き。

国際医療福祉大学教授で、厚労省の新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードメンバーの和田耕治委員は、2022年8月に、ファイザーのワクチンメディカルアフェアーズ部門の部長に栄転。
テレビに頻繁に出演し、ワクチン接種を推奨する発言を繰り返していたワクチン分科会の坂本昇委員は、ファイザー臨床開発統括部長を5年務めていました。
…2022年2月には、東京都がファイザーの日本法人執行役員である宮原京子氏を教育委員に任命。教育委員会は、学校に対してワクチン接種やマスク着用などのガイドラインを出す機関で、その5人の委員の1人ですから、非常に影響力のある立場です。小池都知事がファイザー役員を任命した理由はこうでした。
「教科書の検討委員もしていて、ワクチンと教育の両方に詳しそう」
これ、大丈夫でしょうか?

P173

「地球温暖化対策」では、太陽光発電やEV車の問題点など。

政府やメディアが両論併記を許さず、「絶対にこちらが正解!」という情報は、疑ってみるのが大事かもしれません。(「陰謀論」に行き着かないセンスは、読書で磨かれるように思います。)


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