海堂尊「ブラックペアン1988」

海堂尊「ブラックペアン1988」読了。

シリーズのスピンアウトで、今は病院長の高階さんが、若い頃のお話。(医学生として、本編主人公の田口先生も登場…!)

外科医の世界は職人のように、難しい手術は何年もかけて下積みを経た上でやっとできるようになるが、それを機械を使って「誰でも簡単にできるようにする」という話が興味深かった。

機械を使えば簡単にできるけど、失敗した場合にリカバリーするには技術が必要で、若いうちから機械を使えば場数は踏めるがいざという時の技術力は養えない…というジレンマ。

あと、「親の心 子知らず」という言葉があるけど、「上司の心 部下知らず」なエピソードも印象的でした。

このシリーズ、私は患者の視点で読んでしまうので、「権力闘争下で行われる手術の患者になったら嫌だな~」と思ってしまうけど、実際よくあるんでしょうね。


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