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大晦日の大切な記憶
大晦日は、私にとって忘れられない日。
これからの人生を彼と生きていきたいと、確信した日。
私たちがアプリを通して出会って、実際に会ったのは12月のこと。
彼に初めて会った時、「これから彼とどうなるかはわからないけど、人生の中で、この人に出会えたこと。それだけで、生きている意味があった。今日まで生きてきて、本当によかった。」と思った。
そんな彼にもう一度会えたのが、大晦日。
人生で初めて抱いた感覚だったから、あれは幻だったんじゃないか。
もう一度会ったら、失望してしまうんじゃないか、なんて、実は少し不安になっていた。
そんな小さな不安を心に抱きながら迎えた当日。
ふたりで時間を過ごす中で、会う前に抱えていた不安なんてあっという間に消え去って、「この人しかいない」という感情が、むくむく大きくなっていった。
なんとなく帰りがたくて、少し眺めのいい場所へ。
ふたりで、黄昏時の街を眺める。そこに特別な言葉はない。
私は、2人で共有したこの景色、時間、それが奇跡のように感じて、なんだか泣きそうになって。
ふと彼の横顔を見たとき。
「これからの人生を、この人と一緒に過ごしたい」
「二人でもっといろんな景色を、思い出を、経験を、共有して生きていきたい」
「この人との出会いを、失いたくない」
自分が、そう強く思っていること、その気持ちに気づいた瞬間だった。
彼と迎えた2度目の大晦日。
したいことをたくさんして、大満足な帰り道。
左右の木々にささやかなイルミネーション。
きれいだね、と隣を歩く彼を見る。
彼は前を向いたまま「ほんとだね」と。
そして、そっと私の肩をにそっと手を添えて、軽く引き寄せる。
うれしくて、胸がいっぱいになって、外は寒いのに、心はぽかぽかに温かくて、幸せにつつまれる。
今年は、一緒にお家に帰れるね。
そして、一緒に新しい年を迎えられるね。
しあわせだね、と心のなかで彼に伝える。
これから毎年、大晦日が来るたびに、彼との出会いに感謝できるんだな。
幸せな記憶を、ありがとう。