食物としてのアンパンマン
「僕の顔をお食べ」
そう言って彼は自分の頭部の一部を削り、お腹を空かせてる者にそれを渡す。それを旨そうにパクパクと食し、最後にお礼を言う。そして、彼は満足そうな顔をしてどこかへ飛んでいく。
アンパンマンは生物でありながら、食べ物でもある不思議な存在だ。しかしながら、絵本やアニメで描かれているアンパンマンは食べ物の一面よりも、人間的振る舞いをしているものが多く、そのせいか彼の存在をあまり食べ物として認識したことがない。
「食べ物として振る舞うアンパンマンをもっと見てみたい」
その好奇心をもと、私は何枚かイラストを描いた。
1.刺身にされたアンパンマン
【活きがいいね、こりゃ】
2.製麺化されたアンパンマン
【僕を製麺化してどうするの、ジャムおじさん?】
3.りんご剥きされたアンパンマン
【意外と薄皮】
4.ミキサーにかけられたアンパンマン
【飲むだけアンパンマン】
描いてみたが...
刺身や、りんご剥きあたりはなんとも感じなかったが、ミキサーは流石に違和感を私は感じた。食べ物としての振る舞いを全うしているのに、いけないのものを描いていしまったという気持ち。
でもどうしてだろう、いけないものを見てるという精神か、もっと食べ物としてのアンパンマンを見たくなってしまう。ハンバーグにされたアンパンマンなど見てみたいもの、いや食べてみたい。
アンパンマンの人間性と食べ物とのバランス、興味をそそるものがある。