これはどっちのセリフ?
こんにちはトナカイです。
今日は僕の好きなハンターハンターの一部のコマについて自分の考えをつらつら書き綴ろうと思いまして筆を取りました。取ったのはキーボードですけど。
はじめに
書こうと思ったのはコミックス28巻153ページについてです。ネタバレあるのでコロナのタイミングでちょうどハンターハンターを読もうと思った方や強いワンピース派で長らくスルーしていたもののやっぱり読もうと思った方など現在進行形でストーリーを知らずにいる人はここでページを閉じてください。
閉じました?
まだ閉じてないけど本当は閉じるつもりだったのにチラッと下の方に色んなワードが見えたばっかりにネタバレしてしまった!って人がいるかも知れないのでもう少し時間稼ぎますよ。
言うてこのタイミングで読み出す人なんてそうはおらんやろ。
いたとしてわざわざこのnoteに引っかかって読み出すパターンってありえるか?
と言うわけで28巻で何があったかというと、ネテロと王の戦いが終わった巻ですね。
そもそも僕がハンターハンターを好きな理由って力が全てなバトル漫画じゃないところなんですよね。
例えばドラゴンボールとかは力が全てみたいなもので、修行して強くなって勝つというのを繰り返してるだけじゃないですか。ディスってないですよ。僕もドラゴンボールで育ってますしここ数年に公開された映画も映画館に観に行くほどなので。バトル漫画で大きく括られるもののシンプルに面白さの種類が違うよねって話です。
この巻では爆弾によって王が瀕死のダメージを受けるんですけど、これって良くないですか?
ドラゴンボールなら多分効いてなくて「かゆいけどなんかしたか?」みたいな無駄に強いアピールがあると思うんですよ。ディスってないですよ?
王ってネテロの全力でもほぼノーダメージだったんですけど、結局人間が作った兵器で瀕死になっちゃうんですよ。僕、凄く好きなんですよね。他の念能力で人外なバトルしてる人たちも結局はそういうのでコロッと倒されちゃうんだと思うと、念能力が無敵な存在じゃなくて良いなと。
まあウボォーギンがバズーカを耐えたのは微妙だとは思いますが。ただまあ強化系を極めた存在でもダメージは避けられないと考えたらやっぱり兵器には敵わないとも言えますね。クラピカが銃弾を鎖で受け止めたのはやり過ぎな気がしますが。鎖自身が銃弾に吸い寄せられるとかなら良いですけど。まあそれでもそれは能力で防いだだけで銃弾が身体に当たれば跳ね返ることなくダメージになってましたからやっぱ良いですね。
話題を呼んだセリフ
ここでようやくメインテーマなんですけど、その爆弾の時にわりと当時議論を読んだセリフがあるんですよ。
貴様は詰んでいたのだ初めから
みたいなやつです。実際は「貴様は…! そう…貴様は…」みたいなのも入りますけど省略しました。
僕はこれは普通に王のセリフだと思って読んでたんですけど、どうも当時の2ちゃんとかツイッターでもあったのかな、そこら辺のネット界隈で「あれは王とネテロどっちのセリフなの」というのが結構議論になったんですよ。ちなみにのちに放送された日テレでのアニメでこのセリフを王が言った時も同様にこの議論が再燃しましたね。
僕の考え
僕が王のセリフだと思った理由はわりとシンプルです。
それは、詰みの状態にしたのはネテロ側だから、です。
戦いの中で苦戦をしながらも実は戦いが始まる前から勝てる状態でいた、つまり最初から詰んでいた(相手が逃げられない王手状態を使っていた)ということです。
近年、口語的によく「詰んだ」と日常的に使われるようになりましたけど、そもそも詰むって「詰みの状態にした」側がよく使いませんか?
本来は分からないです。たぶん、どっちの立場でも使うんでしょうけど、僕が将棋を覚えた頃にいわゆる「詰んだ」と発していた時は僕が勝ってる状態、要は相手がもう逃げられない詰まれた状態の時に言っていたので。「俺が詰んだで(詰みの状態にしたで)」みたいな感じで相手に状況を教えるように。
何よりここで「詰む」って言葉を使うのは王の方が自然だと思うんですよ。だって、国民の選別の前に時間潰しとして色んなゲームをやっていたじゃないですか。囲碁とか将棋とか。軍儀という漫画内に登場するゲームもそうですけど。そういうのをやっていたからこそ出た「詰み」という表現だと思ってます。
逆に言うと、それはネテロ側もそうなんですが、最近の僕たちが使うような「終わったー」の意味合いであそこで急に「詰んでいたのだ」って言い出すのは2人のキャラからして変だと思うんです。ネテロや王が常日頃から「秒で終わらせてやるぜ」とか「お前の技エモいな」とか言ってたのなら良いんですけど、そうじゃなくてわりとキャラ設定されてる2人じゃないですか。だからあそこでネテロが「お前詰んでるよ」って言うのはあまりに2010年代の日本の若者過ぎるなと思ったんです。
というわけで、あのセリフは王です。
王からすれば、ネテロは最初から王を逃げ場のない状態にしていた(詰んで)いたから、それが分かった王から出たセリフということです。
世間の意見
僕が納得、というかそれもありだなと思った意見もあります。
それは、2人が同時に言ったというものです。
そもそもさっきの僕の意見は「詰み」は詰みの状態にした側が使うものという前提で進んでいるので、実際は詰みの状態にされた側も使えることだと考えれば(要は僕たちが口語で使う詰んだの使い方がそもそもそれも正しいとした場合です)、2人が同時に言ったというのはアリだなと思いました。
王、ネテロのそれぞれのコマでセリフを出したあたり2人が言ったものだとするのはアリだと思いました。
ただまあアリだと思っているだけで僕の中ではやっぱりネテロが言うのは違和感があるので持論が強いかなとは思ってます。ネテロが以前から将棋なり囲碁なりを趣味にしていたりその描写があれば別ですが、そういうのもなく詰んだと言い出すのはあまりに口語的過ぎると思うので。
おわりに
以上になります!
ネテロしか言ってないという発想は上記の理由で僕は受け入れられないのでその可能性については書きませんでした。
みなさんの考えはどうでしょうか。作者はどちらのセリフかは分かってると思いますけど、きっとこの部分については語ってくれないでしょう。僕が作者だとしてもこの部分の質問をされたら、「せっかく作者へのインタビューなのにそんなことでいいの」と思ってしまいますし。
こういうのを含めて漫画はストーリー以外の正直どっちてもいいようなところを色々想像しながら楽しむのも良いですよね。
また似たような話題があれば今後も取り上げたいと思います。
それではみなさん、ごきげんよう
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