ひとりごと|日記祭
12月10日、日曜日。
日記祭に行く。
予報通り陽射しがとても暖かい。スウェットにジャケットを羽織ってきただけだったがちょうどよかった。今年こんな格好をできるのは今日が最後かもしれない。
人生で2回目のボーナストラック。
前回は数年前にシェルターかどこかでライブを見る前、どうしてもB&Bに行ってみたくて(なかなか下北沢に来ないもので)開演30分前とかに駆け込み、目に留まったものを全て買って帰った。横尾忠則『言葉を離れる』だけ買った記憶が残っているが、今だに読めていない。
夫の方が何回か来ていて慣れているので着いていったところ、思ったより近くて驚く。確かに前回は改修前の下北沢駅でめちゃくちゃ迷ったかも。
12時過ぎ頃に到着。盛況。一度奥まで進んで構造をなんとなく把握してから、目当てのブースに行くこととする。
私はここで日記を頻繁に更新しているわけではないし、どちらかというと読むのが楽しくて色々な方をフォローしているだけだけど、普段読んでいる方も偶然にも何人か出店されるようなので楽しみにしていた。
先月文フリに出店してから、気持ちがオープンになっている感覚がある。自分のことを発信したいような、人ともっと話したいような。どちらかというと内向的なタイプなのでこの変化がなんとも居心地悪く、早く元の自分に戻りたい気持ちもあるが、一度開かれた扉はなかなか閉じられなさそう。
シクロさんのブース。
全てが白基調で、清潔な感じがしてかっこいい。フリーペーパー4枚と日記本2冊。見本をペラペラとめくると食べ物の描写が多くてよい。元々購入しようと決めていた『せめるひび』を指差して ください、と言うと横から夫がこれもお願いしますと『といきづくたび』を指す。同じ金額を渡す。全部持っていってください、とフリーペーパー4枚もらう。
私はこういう時に「いつも見てます」「読んでます」などと馬鹿正直に言ってしまう。言われる側としてはどうなんだろうか。恥ずかしいのかもしれないけど、これからも多分伝えてしまう。
日記屋月日のブースでは奥村祥さんの『君に、野菜をたくさん食べてほしいと祈ること』を買う。表紙に惹かれる。食べ物の写真やイラストが大好きで、というか食べ物が大好きで、持っているZINEも半分は食べ物関係な気がする。そういえば今年はレシピ本もよく買った。気力があれば別で紹介したい。
植本一子さんのブースで碇雪恵さん『日記と呼ぶには』を手に入れる。『35歳からの反抗期入門』は2023ベストに入る本で、これを読んでから私は碇さんの書く文章をできるだけ紙で持っておこうと決めている。という気持ちをやはり直接伝え、そのまま勢いに任せて自分の書いた文章が載ったZINEをお渡しする。映画「花束みたいな恋をした」を起点にしたエッセイで『35歳からの反抗期入門』からの引用を載せているので、これはもはや献本である。
ただ、今帰宅してからこれを書いているわけだけれど、結構びっくりすることをしてしまったなとちょっとドキドキ。あれを読まれるのか……。まあ好きな人に文章を読んでもらえるという機会も滅多にないし、いいか。
最後に日記。さんのブースに寄る。実は最初にぐるりと回った時点で空いたテーブルにある「売り切れ」の文字は目に入っていた。挨拶だけでもと思っていたがその時はご本人は離席しており、最後に伺った。
こそこそと近づき、また追加で刷る機会があればぜひ…!と伝え、文フリ用に作った名刺を折角会えたのでと渡す。本名と肩書き、メールアドレスが載っているだけではなんだか営業みたいになってしまう。
その人のことを知ると、これからの日記の読み方も変わってくると思う。お会いできてとても嬉しかった。いただいたお菓子は帰りに駅で食べた。でもやはり、出遅れてしまって悔しい気持ち。
最初にB&Bにいた分も含めて1時間半ほどの滞在だっただろうか。接客業の夫はこういう場はむしろ緊張してしまうらしく、くったりとしていた。私は普段ほぼ人と話さない仕事をしているにもかかわらず、いやそのせいか、初対面の人と話すとエネルギーをもらえることが多い。人見知りしないというより、人見知りしていないと自分に信じ込ませるためにべらべらしゃべってしまうという方が正しいのかもしれないと最近は思う。
行きたい古着屋などもあったけれど人も多いし早めに退散。
帰宅途中馴染みのある駅で降りて、大学生ぶりにねぎしを食べた。
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