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YOSIGO展行ったのでベタ褒め感想

とてもとても良かった…行って本当によかった。事前情報もカメラマンに関する知識も写真への愛も無く、なんとなくポスターにきゅんときたので滑り込みで最終日、行ってきた。
光のセクションで表情筋がくしゃつき、日本セクションで泣くのを頑張ってこらえた。
複数の観点からみて、人生で出会えてよかった写真たちだった。

①グラフィック的観点


シェイプ・ミニマル・ポップ。グラフィックデザインがベースにあるという説明文通り、まるでPCグラフィックのような整頓された美が現実だというのだから余計に美しい。これは特に旅ゾーン以外を指す。マンション、プールサイドを見た瞬間、あ、好き!と刺さった。特に最近はミニマルデザイン・スイスデザインに興味を持っていたこと、さらに影を取り入れた真っ黒を持つ写真は昔のわたしの絵柄(掘り出して自分でセンスあるな…と悔しがっていたところ)に通ずる部分があり運命を感じた。
とても好みなのだ。魂に刺さるってこれか~と。

②空間デザイン的観点


こちらにもミニマル・ポップが適用されており、ゾーンごとに壁の色・フォント(浮き出しサンセリフ)の色・額の色に(覚えたてほかほかの)ミッドセンチュリーを感じてとてもよい。そういえば映像内のYOSIGOの部屋がごりごりのそれだった。会場全体を1つの空間として捉えた時、インスタレーションとしても魅力的だった。チルな曲が流れる建築物ゾーンを抜けた廊下では楽し気な曲が差し込まれ、そうだ旅写真展だった!とわくわくの時間提供プラス想起をさせてくれて流れがスムーズ。からのバナナドン!砂!高低差最高だよ~!

③YOSIGOの人柄観点


部屋の写真とっておけばよかった…!!青緑のソファにオレンジの壁や小物だったような。ファッションはネイビーのキャップ・上下スウェットに赤い1本のライン付き白い靴下に白いコンバース、たくしあげた袖からは両腕に入れ墨。かっこ・・・よすぎないか・・・?
さらに魂も愛。クリエイターとしてのアウトプットの向き合い方に愛。「お金を考えては入ってこない、情熱と辛抱強さを持ち向き合えばいい、立ち止まらないことが成長の唯一の道」「建築物を撮るのに建築家のことは考えない、かっこいいから撮る」
川の環境悪化に対して川を移さず周辺環境を1つのフォトブックに収めていたの、社会的な視点も持っていて感服。孤独をアイデンティティとするクリエイター、社会性の無いクリエイターの作品に魅力を感じないとXで見たの思い出した。


④1枚1枚の写真的観点


海、なあにこれ…。こんな海見たことない、ずっと食い入っていた。海の写真に「海だー綺麗だ―」以外のクソデカ感情を初めて抱く。
この人が撮る海はこうなのか。こんな風に海って撮れるのか…。荒々しい波としぶきを至近距離から映した、曲線で構成された、でもイラレでは作れない現実にうっとりした。

⑤勝手に救われた的観点


死にたさと人間嫌いが加速してしまい確実に今年1番絶望していたところを1枚目で救われてしまった。ビルに反射する光。序文には「光と発見があるから写真を続けられる」
出会った、と思った。推しができる瞬間…。tamimoonさん以来の衝撃。
写真がどうとか、というより、個人的なエピソードをその写真は思い出させてくれた。わたしの中で星になっている思い出。こんなに光っているのに。死にながら生きたら心地よく思い出すこともできなくなってしまうから、大好きな光と発見があるこの美しい世界をもう少しだけ前向きにサバイブしてあげてもいいかな!うわーん。


⑥日本ゾーン的観点


日本ゾーンあるの!?わくわく!電柱街とかかな?からのあれは泣いちゃうよ…。わたしは日本のこと好きだし嫌いだけど、日本に愛情がある日本人なんだな~。


写真ってこんなに感情ぐあんぐあんにさせるんだ、と放心させられた最高の1日になった。YOSIGOの写真集、目を皿にして輸入前提で探しても売ってないの悲しいので再販してください。



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