"あの日のままで"
一年が経ちました。
みなさんは変わらずお元気でしょうか。
じゅんは相変わらず隣におり、白澤はグラフィックデザイナー。
風の噂ですが、昇平も元気そうだと聞きました。
俺は、性懲りもなくバンドをやっています。
この一年がどうだったかと正直に振り返ると、
「なかなか厳しいなあ」
という言葉になってしまうかもしれません。
曲はたくさん作れたし、ライブもできるようになったけれど、
バンドとして大きなステージに立てるようにはなれてないし、
胸を張って「俺はバンドをやっている!」と叫べる立場ではないのが、
今のところです。
ルーキーとしてもう一度イチからバンドを始めたつもりでも、
心のどこかで「あの頃の俺は」などと勝手に自分に失望されて、落ち込んで、塞ぎ込んでしまったり。
下らないプライドに囚われてる自分がすごく嫌になったり。
そんな日々に負けないように、自分を奮い立たせて戦う毎日です。
愉しい時間も沢山ありますが、やはり悔しい時間の方が何倍も多い日々を過ごしています。
でも、折れていません。
過去という魔女はいつでも美しく微笑みます。
気を抜けば、未来のことよりも過去のことを振り返ろうとしてしまいます。
それでも俺は、自分の過去を語るのは、まだまだ先にしたいのです。
こんな序盤で、人生をアガりにしたくないのです。
我々が学生の頃 がむしゃらに音楽を始めたときと比べて、
音楽に夢を見る、特にバンドに夢を見ることは、難しい世の中になっているのかもしれません。
でも、やりたいんですよね。音楽。好きなんですよね、自分の曲。
なので、まだ頑張りますよ。
どうなるかはわからないけど。
あたり構わずいろんな方向に枝を伸ばしてきましたが、
その真ん中にある自分の木の幹、信念は一ミリ足りとも曲げていないつもりです。
僕の大好きな僕の曲を、
みなさんに届け続けられたらいいなあ、と思います。
それが、一番の願いです。
失敗ばかりの一年と言いましたが、
おかげで、ようやく今やりたいこと、本当に歌いたいものが見つかりました。
新緑をつけるためには、一度すべての葉を枯らせる必要があります。
何度枝が折れようと、何度葉が落ちようと、その根は枯れません。
新しく地面を突き破ろうとしているこの芽を、大切に育てていこうと思います。
冨塚大地
P.S.
また一年、新しいことを始めたり、はたまた途端にやめたり。
四方八方に枝を伸ばしてみなさんを困惑させるかもしれませんが
それも含めてトミヅカダイチという人間を愉しんでもらえたら。
それでは。みなさんの毎日が幸せであることを願います。