スクー 「キムゼミ 第三回 - 感情と思考 -」

https://schoo.jp/class/5092

<キムゼミの目的>
 『人生を変える、作る』
 人は自分の人生を作っていると感じている時に幸せと感じる。
 自分の人生を作る力は自分の中に内在している、と信じることが大切。
 自分の意思と自分の決断と自分の行動で自分の人生を変えることができる。

<Schoo受講生の「対人関係のマニフェスト」ベスト3>
No.3 「相手が、周りがあるから、自分があるのではなく、自分があるから相手がある。相手は自分の鏡。自分の思考や心のあり方が現れると思う。よって、自分を見つめ直せる有難い存在である。」
...相手の中に欠点があったり気に入らないところがあっても、それは自分の鏡だと思えば、自分の中にある欠点を相手が気づかせているのだと思えば、イライラせず相手に感謝できるのではないか。

No.2 「与えあう場を居場所として選ぶ。」
...居場所、コミュニティ、環境によって人は変わる部分があるので、与える、高め合えるコミュニティを自分の居場所として主体的に選んでいくと良いのでは。
人は、今自分の心が穏やかな時と、成長を感じられる時に幸せを感じられる。居場所は複数選べるので、心が穏やかになれる場と成長を感じられる場を選ぶと良い。

No.1 「感情が乱れたとき、言葉や行動を露出させないで、自分のなかで保留する。」
...自分の感情が乱れたことをまずキャッチすることがすごく大事。その時は、その感情を言葉や行動にせず、また感情を消すこともせず「一旦保留する」。その感情と距離を置き眺めることで、感情に飲み込まれることなく制御できるようになる。
感情が乱れると視野が狭くなり落とし穴が見えなくなる。時間を置いたり文章にしたり人に話したりすることで再び視野が広がり冷静に対処できるようになる。

<前回授業の質問>
Q. 人間関係はデフォルトとして「難しい」と考えておいた方が良いのでしょうか?
A. 歳を取るごとに人間関係が簡単ではないことに気づいていく。必ずしもスムースに行くとは限らないと思いつつも、関係性というものは、会った瞬間に決まるものではなく時間をかけて育んでいくものだと思えば、短期的に何かトラブルが起きてもそれをバネにして中長期的には良い関係を築くことができる。

Q. 友人がサークルで運営側として関わっていたが、最近人間関係でのトラブルがあり、怒りの態度をとって気まずくなりサークルと疎遠になってしまった。自分は彼に対し、彼自身の中に抑圧して我慢し続けた部分があって無理が続いたからかも、とは話したが、どうアドバイスしたらいいのでしょうか?<br />
A. 友人はこの出来事から学ぶことがあるだろう。もしアドバイスを求められたら、問題の分析をしてあげることもできるが、本人の問題解決能力を信じてあげた方がいいのではないか。我慢(STAY)だけが選択肢ではなく、声をあげること(VOICE)、去ること(EXIT)もできる。

Q. 先生の声を聞いているだけで気持ちが落ち着く。話し方で気をつけていることは?
A. 相手の心に届くように、頭で語らないように、理屈っぽく語らないように心がけている。できるだけ優しさや愛情を込め、ゆっくりわかりやすく簡潔にできるだけ美しい日本語で、本質的なこと、深いことだけを話すように最善を尽くしている。自分が理屈っぽいと感じたらできるだけ傾聴に回るのも良い。
「正論」は人にぶつけるものではないと思っている。ミスをした誰かがそれを痛感している時に「正論」をぶつけると参ってしまうので、相手も正論は分かっているので、自分の中で思うだけにして、今後の言動に活かすだけにしておく。「正論」は社会の常識や権威を借りて誰かを叩くもので多数決。しかし真実は多数決では決まらない。正論の権威を借りて押し付けることはしないことが人間関係としては大事。

Q. 感情が乱れると早口になったり理屈っぽくなったりしてしまう。
A. 感情を保留したり傾聴に回ったりすると、心が穏やかになり、周りにも伝染していく。感情が乱れた時どう対応するかでその人の格が問われる。

Q. 空間的にも、時間的にも、距離を置くことが大事な気がします。同じ場にいるだけでも、自分を客観的に見られなくてイライラする事もあると感じています。「嫌だな」と思っている自分を否定せずに感じることがいいのでしょうか?
A. 感情は差別せず味わった方が良い。ネガティブな感情は押し殺したりせず吟味してあげる。そうすれば嫌な感情の正体や原因が分かってくる。原因が分かれば問題を解決することができる。

<感情と思考の5ヶ条 その1>
「望遠鏡と顕微鏡と万華鏡」
・望遠鏡...物事を距離を置いて見る大局観
・顕微鏡...感受性、繊細な気持ちを持って詳細を見る
・万華鏡...どんな景色からも美しさを見出す
・この3つに加え、多面的に見る、長期的に見るの5つの視点を持つと、感情や思考が素晴らしいものになっていく。この5つを使いこなせるようになると、思考における不正確さがなくなる。現実は二次元の絵画ではなく三次元の彫刻。角度によって見え方が違う。我々の人生で起きることも眺める視点によって全く違う。様々な視点で見るイマジネーションの力がある人は、いろんな人の立場に立って一つの対象を眺めることができ、感受性が豊かになる。
「『鳥の目、虫の目、魚の目』で見ようというのと似てますね」...「魚の目」は時代の流れを見る、の意。
Q. 長期的な見方というのは具体的には?
A. 例えば、何かに挑戦して失敗してしまった場合や人間関係がこじれた場合、次にどう活かしていくかを考えることで、短期的には失敗でも長期的な成功の土台になる。人間関係でいえば、乗り越えた先に今の友情がある、ということになったりする。

<感情と思考の5ヶ条 その2>
「知識と知性と知恵の違い」

・知識...料理で言えば「食材」。情報自体。Knowledge
・知性...料理で言えば「レシピ」。情報の使い方。Intelligence
・知恵...料理で言えば「実践(調理)」。実践し経験してそこから得たもの。Wisdom
体感し、体得し、「体化」する。
知恵は必ずオリジナル。自分から生み出されたもの。結果として既にあるものでも自分の中から生み出したものがオリジナルな知恵。

<感情と思考の5ヶ条 その3>
「個別の差異を超えて高次元の類似性を見出す」

物事を見る時に、個別の差異を見るのではなく、差異の中から類似性を見出すのが大事。自分が経験したことがない世界を理解したりすることができる。言い換えると「本質を見る」ということ。人生においては「WHY」を5回自分に問う。「なぜ」からスタートするのが本質。根幹を問われた時に答えられるようになったら本質を理解していることになる。

<感情と思考の5ヶ条 その4>
「目標を内面化し、最悪を想定する」

・例えば「私の目標は、東大に受かること」は外面化された目標。「東大合格」は自分では100%コントロールできない。「私の目標は、東大に受かるために最善を尽くすこと」は内面化された目標。「東大合格」という不可抗力を除去することで、自分が頑張りさえすれば不安要素がなくなり、結果を見て自分の中で納得する。

・最悪を想定することのメリットは3つ。
1. 最悪にならないように努力できる
2. 最悪になっても想定内なのでショックを受けない
3. 最悪になっていない今に対して幸せを感じられる

この2つ(目標の内面化と最悪の想定)を自分の中で明確に持つと、不幸になることがあまりなくなる。目標設定する際のコツであるとともに、最悪を想定することによって失敗する可能性が大きく低下する。結果が出るまでのプロセス(過程)を楽しむこともできる。

<感情と思考の5ヶ条 その5>
「自分の意見を常に持つ。自分の意見を表現する」

どんな状況においても、その時の自分の意見は何か、を自分に聞く。自分の思考を蔑ろにしない。表現する際には、会話はTurn takingなので、話したら聞く、聞いたら話す、をお互いに配慮しながら進めると美しい対話が成り立つ。

<推薦図書>
「エッセンシャル思考」グレッグ・マキューン著 http://amzn.asia/iZR5osf

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