高い服
気温が下がった日に慌てて秋服を通販で注文し、夏日に届く失態を何度か繰り返している。それでも秋服は可愛いから買ってしまう。今年は海外からの引っ越しもあり、特に物が減ったので必要最低限の衣服すらない。だから買い物も捗る。荷物を別の国に送る時、中身を全て関税の書類にひとつひとつ記載する必要があるので、自ずとその面倒から逃れるためにたくさん物を捨てる。必要に迫られた断捨離である。
ところでコロナ禍に服1着にかけるお金がどんと増えた。リモートワークの会社に転職したことと、その会社が服装自由であったために、社会人としてちゃんとして見える服を買おう、という意識が薄らいでしまった。オフィスカジュアルって可愛くすんの難しくね?
問題は今、服が全くないということである。円安の影響か高い服はさらに高くなった。しかしもう戻れないのである。高い服の縫製の正確さや、肌触りの良さを知ってしまった。ついでに服を作る人に適切な賃金が払われるにはどのくらいの価格設定が必要かもなんとなく知ってしまった。安い服を買うのがもはや軽い罪になってしまっている。