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出産のこわさと向き合うこと

正産期にはいって、もういつでも産まれていいような時期にきた。
1人目は予定日超過だったから、2人目も遅いかななんて思いつつ、やっぱりそわそわしてしまう。

そう、やっぱり出産するのはこわい。

「産むのってやっぱりこわいよ」
ぽろりと出た本音を聞いた夫は驚いていた。

私は驚かれたことに驚いてしまった。
多少の不安はあれど、基本的には赤ちゃんが産まれる楽しみが大きいんだろう。

もちろん私も楽しみなんだけども、抗えない痛みが来ることへの恐怖がやっぱり拭えない。

夜な夜な、抗えないものに対する不安やこわさと向き合うことになる。
それは、多くの妊産婦にとってかなり孤独な作業になるのではと思う。
周囲の楽しみでポジティブな空気に心の底から同調できない自分がいる。

これまでにこれだけの人間が産まれているんだから、ありふれた気持ちなんだろうけど自分だけが不安の中に取り残されているようにも思う。

経験談や対処法なんかも参考にはなるけれど、最終的には自分自身の内側にある不安な気持ちに戻ってくる。

解決策は半ば諦めに似たような、抗えないのなら流れに身を任せるのみということだけ。

わたしはとても会いたいよ、一緒に頑張ろうねという子どもに対する気持ちだけを持って、あとは数えきれない母たちが耐え抜いてきた痛みの波に身を任せるだけなんだと思う。

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