覇王魔術師デッキ解説※12/15更新
はじめに
新潟県で「みかん」というハンドルネームで遊戯王をしています。Twitter /X @tomtom0226
遊戯王は大会に出始めてから10年近く経ちます。
その遊戯王人生の中でもほぼほぼ使うことはなかったのがペンデュラムテーマです。
しかし今回運良く山形の『145cs』8-0、新潟県のリサイクルショップvという店舗で行われた2人チーム戦で5-0の合計13-0することができたので、その勢いで「覇王魔術師」のデッキ紹介をしていこうと思います。
僕としてはあまり需要がないかなと思っていたのですが、他に使っている人があまりいないのもあってかランキングデュエルでお会いした人やSNSで質問してもらう機会も多くなり、あんまりチヤホヤされる経験がなかったためちょっと調子に乗って書き始めました。よろしくお願いします。
先述の通り、ペンデュラムテーマを使うのはほぼ初めてなのでデッキに特別思い入れがあるわけではありません。
魔術師が好きという方にはあまりいい記事ではないかもしれません。予めご了承ください。
※この先「ペンデュラム」は「P」と表記します。
今回もサムネイルは「とうま@toma_diet_」さんに作ってもらいました!
デッキレシピについて
今回の構築は以下の通りです。
僕自身がPテーマを今まで好まなかった理由は「灰流うらら」や「増殖するG」などの手札誘発カードや「墓穴の指名者」等のPカードではないカードは多く採用できなかったのが大きいです。
しかし、今回は手札誘発が4種×3枚の計12枚、指名者も計3枚採用しています。
PテーマはP召喚というシステム上、
「上スケール(数字が大きい)」
「下スケール(数字が小さい)」
「ペンデュラム召喚するカード」
の計3枚が最低限必要です。
手札誘発もP召喚可能な場合が多いですが、Pモンスターを素材指定にしている強力なモンスターや、そもそもの手札事故を少なくするためにPカードを出来る限り採用するのが主流でした。
いまでもその考え方に間違いはありませんが、「覇王門の魔術師」の登場から状況が変わりました。
採用カード紹介
※魔術師カードについて詳しいよーって方は結構長く書いてしまったので飛ばすのを推奨します。
※基本的な動きに関するものだけ紹介します。
それ以外のカードは展開パターン等で触れていきます。
⚫︎メインデッキ
⚫︎覇王門の魔術師
このカードを2枚集めれば動けます。必死に集めます。
P効果では自身を破壊することで、今回の構築の場合は「覇王門零」を貼ることができます。
モンスター効果では「覇王門」以外の「覇王門Pカード」が存在する時に自身の効果で特殊召喚が可能。自身を特殊召喚できるだけでP召喚前にリンクモンスターを出しやすくなります。また、サーチ効果も持っており、後述する「光翼の竜」を経由することで、上下どちらのスケールでもサーチ可能です。
つまり、このカードを自身の効果で特殊召喚できた場合、それだけで上下のスケールが揃い、場に「覇王門」が残ります。とんでもないです。
少し前はP召喚前にPモンスターを出すためにこんなカードが採用されていました。
レベル4で闇属性と恵まれたステータスではありますが、「覇王門の魔術師」は『魔術師』ネームがついているため、後述する「EMドクロバットジョーカー」でサーチ可能、『覇王門』ネームもついているため、こちらも後述する「覇王眷竜ダークヴルム」や「光翼の竜」でサーチすることが可能です。最初にも書いた通り、このカードを2枚集めれば動けるので、「覇王門」に触れるカードは全力で最大枚数採用しています。
⚫︎EMドクロバットジョーカー
Pテーマにおいて、1枚が2枚になるカードは貴重です。
「覇王門」でもサーチできますし、後述する「虹彩の魔術師」もサーチ可能で、デッキの要となる部分に触れることが出来るカードなので3枚採用しています。
召喚権はできるだけこのカードに割きたいです。
⚫︎覇王眷竜ダークヴルム
このカードもドクバと同じく、1枚で2枚になるカードであり、「覇王門」をサーチできるカードです。このカード自身は『覇王眷竜』なので、「光翼の竜」でサーチ可能です。
このカードは「竜の霊廟」から特殊召喚する動きが非常に強力です。
「覇王門」と同じように召喚権を使わずにスケール+Pモンスターです。非常に強力な動きなので、「おろかな埋葬」も合わせて最大枚数採用しています。
⚫︎覇王眷竜ライトヴルム
「ドクバ」や「ダークヴルム」のようなタイプの初動ではないものの、貴重なサーチが容易い上スケールであり、モンスター効果も優秀です。初動となるパターンは後ほど紹介します。②効果のPモンスターが破壊されたら〜の効果はスケールが破壊された時には発動できないので注意してください。
⚫︎覇王門零
引いたら終わりってわけではないけど、出来るだけデッキに眠っていて欲しいカード。タケトンボーグです。
基本的には「覇王門」のP効果でスケールに貼られるカードで、効果を使うこともありませんが、引いてしまった場合はすぐスケールに貼るのではなく、闇属性レベル7のPモンスターとしてP召喚も視野に入れてみるといいかもしれません。
⚫︎光翼の竜
先述した通り、デッキの要となる『覇王門』カードの足りない部分をサーチできます。
2枚採用のレシピもよく見かけます。Pカードではないので被りを気にしての採用だと思いますが、僕は『覇王門』カードに触れないことの方がまずいと感じたので最大枚数採用しています。
⚫︎虹彩の魔術師
魔術師は最終盤面で強力なモンスターたちを並べることができますが、このカードのおかげで罠としての妨害、「時空のペンデュラムグラフ」を用意することが出来ます。
フリーチェーンのカード破壊だけではなく、破壊できなかった時の強制墓地送り効果が強力で、ルーンや罠デッキに対しては特に活躍できるカードなので、「虹彩」のサーチで手札に加えておきたいカードです。
⚫︎慧眼の魔術師
1枚では何もすることは出来ませんが「覇王門」「虹彩」、どちらの相方にもなることができます。
「慧眼」2枚でも好きな魔術師スケールに揃えることができますが、今回の構築では魔術師カードは「慧眼」含め3種のみなので、「虹彩」+「覇王門」にしかなりません。
⚫︎アストログラフマジシャン
「覇王門」のP効果が自身を破壊して起動するため、以前よりも更に相性が良くなりました。流石制限カードです。
使い方に関しては展開パターンで触れていきますが、
このターンに破壊したPカードでも、破壊した後にP召喚等でExデッキを離れてしまうと破壊された情報を失います。
注意しましょう。
(例)
「覇王門」を自身の効果で破壊、その後「ライトヴルム」で回収
「覇王門」を自身の効果で破壊、その後P召喚
⚫︎エクストラデッキ
※展開パターンの欄で使い方に関しては詳しく書きます。
⚫︎ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム
Pテーマといえば真っ先に思い浮かぶこのカード。
今まではP召喚してから「エレクトラム」を出すのが基本的な動きではありましたが、先述した「覇王門」の登場により、P召喚前の「エレクトラム」がかなり成功するようになりました。
基本的には①の効果で「アストログラフ」を送ります。
素引きしていた場合には足りないパーツ、「虹彩」などを送ることもありますがレアパターンです。
⚫︎軌跡の魔術師(ビヨンド・ザ・ペンデュラム)
「覇王門」×2+手札誘発のような時に、「覇王門」のサーチ効果に妨害を貰ってしまった場合、
手札誘発を召喚して「ビヨンド」をリンク召喚し上スケールをサーチしたりします。
②の効果も強力なので後攻から相手の盤面を処理する時にも重宝します。
破壊効果は2枚までではなく2枚しっかり破壊しなければいけません。
相手の場にカードが1枚しかない時に効果宣言してしまうと自分場も破壊しなければならなくなるので注意してください。
⚫︎軌跡の魔導剣士(エクシード・ザ・ペンデュラム)
こちらも「覇王門」と同じく比較的最近出たカードです。
リンク召喚時にPカード回収、スケールさえ揃っていれば、一体のみではありますが墓地か手札からそのスケールで召喚可能なモンスターを一体特殊召喚することが可能なので、テーマの性質上Pカードが墓地にいくことは珍しいですが、自身の効果で手札に加えたPカードをそのまま場に出すことができるので損失なしでモンスターが増えます。
そのままリンク召喚に繋げてもいいですが、最終盤面に残しておくことで、自分のターンでは後述するエクシーズモンスターの素材となり墓地に行った「覇王門」を蘇生し、効果で「光翼」等を加えることでリソース回収することもできます。
⚫︎オッドアイズ•アブソリュート•ドラゴン
•オッドアイズ•ボルテックス•ドラゴン
「覇王門」「アストログラフ」「零」はレベル7で、
特に「覇王門」と「アストログラフ」は基本的に展開に絡んでくるので、無理なく「アブソリュート」を出すことができます。
その「アブソリュート」を素材にリンク召喚することで「ボルテックス」を場に送り出すことができます。
「ボルテックス」はモンスター、魔法、罠の全てをターンに一度無効にすることができる強力な効果だけではなく、出た時に相手の表側攻撃表示モンスターを手札に戻すことができます。
無効にする効果は非常に強力なのですが、Exに表側のPがいないと使えないことだけ注意が必要です。
⚫︎覇王眷竜スターヴ•ヴェノム
闇属性Pモンスター2枚でExデッキから出せます。
墓地のモンスターの効果をコピーすることができるため、制限カードである「エレクトラム」の2枚目のイメージです。
基本的にコピーするのは「エレクトラム」が多いですが、
僕はエクストラデッキに採用している「クリスタルウィング•シンクロ•ドラゴン」もコピーしたことがあります。
「クリスタルウィング」は基本的に「覇王門」の特殊召喚効果を使用するためだけの枠なのですが、コピーできた時に強い効果を持ってる「クリスタルウィング」を採用してあります。
ちなみに裏側モンスターも元々の条件を満たしていれば素材にできるので、「魔砲戦機ダルマ•カルマ」等でこちらのカードを裏返しにされても、裏側守備表示モンスターを素材に融合召喚することができます。
相手が「ダルマカルマ」を入れてくるデッキ、例えば『ラビュリンス』相手ならP召喚でエクストラモンスターゾーンに出すモンスターを「覇王門」のような闇属性以外のモンスターにしてしまうと、
「ダルマカルマ」等で裏返されエクストラモンスターゾーンが埋まり、実質的にリンク召喚を封じられる可能性が高いですが、
エクストラモンスターゾーンを含め闇属性Pモンスターを2体以上出せていれば、そういった事態は避けることができます。
基本の動き
一枚初動はないですし、複数枚での展開が基本となるのでその中でも起こりやすい基本パターンを数種類紹介します。
残りの手札にPモンスターがあればあるほど強力な盤面を作り出せますし、誘発に対する耐性も増します。
⚫︎「ドクバ(ダークヴルム)」+「覇王門」
「ドクバ」で「覇王門」をサーチ
↓
「覇王門」のP効果で「零」をスケールに
↓
「覇王門」のモンスター効果で自身を特殊召喚し、効果で「光翼(もしくはライトヴルム)」をサーチ
↓
「ドクバ」と「覇王門」で「エレクトラム」
↓
「エレクトラム」で「アストログラフ」をExデッキに送る
↓
「エレクトラム」で「光翼」でサーチしてきた「ライトヴルム」を破壊し「アストログラフ」を回収、「エレクトラム」のドロー効果がチェーン1、そこに対して何もなければ「アストログラフ」の効果がチェーン2で「ライトヴルム」回収
※「エレクトラム」の効果に相手のチェーンがなかった場合なので、ここで一度相手のうららやうさぎが打てるタイミングが存在します。勝手に「アストログラフ」のチェーンを組まないようにしましょう。
↓
「エレクトラム」+「アストログラフ」で「エクシード」、
「エクシード」効果で「ライトヴルム」を回収し特殊召喚。「ライトヴルム」の効果でExデッキの「覇王門」を回収。
↓
「アポロウーサ」のリンクマーカーを利用してP召喚
先ほど「ライトヴルム」で「覇王門」を回収できているので手札からもP召喚できてます。
↓
「アブソリュート」をエクシーズ召喚し、そのまま素材に「マスカレーナ」をリンク召喚することで、「ボルテックス」を特殊召喚
手札2枚から
「アポロウーサ」の2回モンスター効果無効
「ボルテックス」の万能無効
「マスカレーナ」からの「リトルナイト」での妨害
の妨害を用意することが出来ます。
今回は手札2枚のみの使用でしたが、「虹彩」の素引きはもちろん、「覇王門」もしくは「光翼」を追加で素引きしていれば、「ドクバ」のサーチを「虹彩」に回すことが出来ますし、「時空」を追加で構えることが出来ます。
この展開が基本であり軸です。まずはこれを覚えて回してみて欲しいです!
他の展開可能な手札の組み合わせを数種類紹介します。
⚫︎「ライトヴルム」+「覇王門」
「覇王門」のP効果で「零」をスケールに
↓
「ライトヴルム」を召喚し、効果でExの「覇王門」を回収
↓
「覇王門」を効果で特殊召喚し、「光翼」をサーチ
ここで他に「エレクトラム」で割れつつ「アストログラフ」で回収できるPカードがなければ「光翼」のサーチは「ダークヴルム」にするのもありです。
「ライトヴルム」は2枚しか採用していないのでここでサーチしてしまうと「アストログラフ」でサーチすることができなくなってしまうためです。
しかし、こうしてしまうと上スケールがなくなってしまうのでそこは注意が必要です。
↓
基本パターンと同じように「アポロウーサ」までいったら「覇王門」「アストログラフ」「ライトヴルム」をP召喚。
↓
「覇王門」「アストログラフ」で「アブソリュート」、「アブソリュート」と「ライトヴルム」で「マスカレーナ」もしくは「リトルナイト」
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