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1 デュー 街の中央は大きな公園で仕切られている。公園に沿って大通りがあり、大きな建…
2 カイル 今日も飲み屋街を見回してみて、少し古い建物の前に立ち止まる。煉瓦が使われて…
3 リッジ リッジ・オルティースははたと顔を上げて時計を見た。 うわ、やった! ちょっ…
4 公園 大通りを横断し公園に入った一瞬、木や動物ではない雰囲気が引っかかった。 誰か…
5 アルバート① アパート入り口と居室の呼び鈴、どちらを鳴らしても応答がなかったので、…
6 アルバート② 何回か会うと大体バートの人柄というのがわかって来る。学生の頃モデルの…
7 バートとリッジ ふらついたのを支えてもらったついでに「普通に熱あるよ」 とバートに指摘されたリッジは心中つぶやいた。 うわあ、マジかあ… 徹夜したけど体調崩れないなと思ったら、まさかの発熱によるハイだったらしい。 ったく、ほんっとに使えない身体。 相変わらずの自分の体のポンコツ具合にイラッとする。だが一番イラつくのは、調子に乗って無理をする自分だ。 発熱で体力が削られて、しばらくまともな生活が送れない未来が見える。 はあっとため息はついたが気持ちを切り替えて笑
8 カイ バートの父親は学者だったらしい。バートが物心ついた時には亡くなっており、家計を…
9 カイとバート ベッドに少年、部屋中央に小さな丸テーブル。その上に無精髭男が用意した…
10 カイについて 次の日少し遅めに起きたバートが一階に降りると、居間の幅そのままに繋…
11 リッジの過去 特徴的な白い縁取りがある黒いマントを羽織り、姉が前を行く。 元々稲穂色…
12 リッジ家の不審者 そっとベッドから降り、机のペン立てからペーパーナイフを取った。…
13 バート家の不審者① 誰かいる。 眠っている少年から目を上げて、カイは何気に窓の外を…
14 バート家の不審者② 今日お姉さん達は、何人かずつのグループいくつかになって出て行った。買い出しで街に出るときは1グループだけで行くので、とても珍しいことだ。 子どもの間はフードだけ被れば良いのだが、成人した後は、外出時は頭上から足元まで黒い布で覆うという、全員共通の姿になる。よほど体格に特徴がなければ見分けがつかないが、金属やガラスの様々な装飾を髪に編み込む独特の髪型の、その飾りによってだけ、唯一個人が特定できた。 フードの側面から、蔓にガラスの小花が散らされて